「ミンガラーパー」
ミャンマーの言葉で「こんにちは」の意味です。
一昨年の夏、私は大学を通してミャンマーへ行きました。
もちろん漆の勉強です。
今日はそのことを書いてみようと思います。
ミャンマーの漆、面白いんです。
写真が多くて長いですが、お付き合いください。
小林伸好先生(東北芸術工科大学)を中心に
現地の大学で日本の変わり塗りの技術を紹介しました。
学生だけでなく、現地の漆器店の職人さん達が
たくさん講義に参加されていてビックリ。
小林先生は100パターンの変わり塗りの手板を
持って来ていました。
これにはみんな感動!
日本から来た私たちも、すごいすごいと大はしゃぎでした。
バガンにある漆芸技術大学でのワークショップの様子。
学生はみんな17歳前後と若く、女の子が多かったように思います。
私は講師ではなく、勉強中の学生という自己紹介をしたためか
気軽に話しかけてくれて楽しくやれました。
私たちもミャンマーの「タヨー」を教わりました。
「タヨー」は漆に灰を混ぜ粘土状にして紐のように伸ばし
模様を作る技法です。
こんな感じに細かい模様のついた漆器が
たくさん売っています。
日本の漆器とは全然違いますよね。
次は現地の漆器屋さんの様子。
やはり若い女の子たちが作業をしています。
ミャンマーにはこういった工房がたくさんありました。
これは蒟醤(きんま)という、
ミャンマーやタイによく見られる技法です。
彫った部分を色漆で埋めて模様を出します。
馬の尻尾(だったかな?)を編んで作った漆器も。
卵殻の漆器がかわいくて、いくつか買ってしまいました。
漆器の値段も日本より格段に安いです。
ホテルの食事でも漆器が登場。
お洒落ですよね。
ミャンマーの女性や子供は顔に白いものを塗っているのですが、
これは「タナカ」という木を粉状にして水と練ったものです。
日焼け止めや化粧品として使われます。
そのため漆芸技術大学で自己紹介した時は生徒が爆笑しました・・・
インレー湖上にある漆器を作っているお宅も訪問。
ザルやお盆などに漆を使っています。
ミャンマーでは日々の生活の中で漆が使われているんですね。
漆の道具。
おじいちゃん、素手のまま漆を塗ります。
かぶれないのかな?
ミャンマーの漆は日本のものよりかなり粘性があります。
すべてが手作りでした。
作業も早いし感動!
湖上の市場にも行きました。
いろんなものが売っています。
なんと轆轤をまわして1分ほどで1つの形が完成。
たくさん売られていました。
この道具で大まかな形を作ります。
その後の細かい部分はやはりすべて手作業。
日本の漆の木よりごつごつしています。
ミャンマーではV字に掻いて漆を採取するようです。
竹筒の中に漆が溜まっていきます。
みんなシャイなので顔を隠される・・・
馬車の運転手さんも現地のガイドさんもイケメン。
いや、美女もたくさんいたけどやはりイケメンばかり写真撮ってしまった・・・。
最後にミャンマーの食事を。
ヌードルもおかずも全部味が分からなくなるほど激辛です。
ミャンマーの民家にお邪魔すると、お茶と一緒に必ず塩味の薄いパン?と
豆などの油炒めのようなものが出されます。
これもおいしかった!
長くなってしまいました。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
他の国の漆器を見てとても刺激になりました。
2年近く前のことですが鮮明に覚えています。
とても良い経験をさせて頂きました。
またミャンマー行きたいなあ。