温泉の話しがちょっと出たので、「もう一度行ってみたい温泉」を紹介。
(本当は使える写真があったから、なんだけど。)
場所は日本の真ん中、長野県諏訪湖。
諏訪は縄文の御代まで遡れる古い古い文化の土地です。近くの和田峠で取れる黒曜石を中心とした文化圏と言えるでしょう。
日本の神代紀には、出雲系の建御名方神が戦いに負けてこの地に祭られたことになっていますが、この話しはどうも後の権力側の創り事か誇張、ハッタリの類の話しっぽい。でも、諏訪の神社の由緒の古さは折り紙付きだし、有名な御柱は日本の神様のルーツに近い位置にある依り代かもしれない。
戦国時代にはあの武田信玄が領国化して、一説には彼はこの湖底に葬られたとか。
諏訪はこんな所。
で、前置の薀蓄はこんなものでー。
この諏訪湖の東岸に[片倉館]という立ち寄り温泉があります。
重厚な石造りの建物は、明治の初期に片倉財閥によって立てられ今にあります。
当時から保養施設であったらしく、中にある千人風呂という立ち寄り湯が観光営業されています。
中庭から屋根を。
中に入ると和洋入り混じった、そう、はいからさんの世界のようです。
なんか場違いな男女の湯暖簾をくぐると、銭湯みたいな脱衣場があって、その奥に千人風呂。
(他にお客がいなかったので、こっそり風呂場を撮っちゃいました。男湯です。)
モダンなタイル張りのプールのようなお風呂です。7~8mはありますか。
周囲には凝った彫刻やステンドグラスが普通にはめ込まれています。
お湯は上諏訪温泉のやや熱めの軟らかい湯で、湯船の深さが普通に立って胸まであります。1.1mだそうです。何よりも湯船の底に敷詰められた黒い玉砂利が、足の裏になんとも言えない感触を感じさせてくれて心地がよいのです。
湯上りで、厳かな曲がり階段を二階に上がると、白い柱のホールのような休憩所があります。
食堂になっているのですが、ここがまた畳敷きなのがいい。この柱で、です。
黒枠のガラス窓の向こうには別棟の西洋風な三角屋根が望めて、このアンバランス感は最高です。
ノボセた体にところてんが美味しかった。
観光ガイドにも出ているので、諏訪湖に行く機会がありましたら、どうぞ一度お立ち寄り下さい。 kaolun