3人目の証人と物証(Tangible Evidence)について | 法律翻訳ネタと変人観察日記

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検察側が喚問した3人目の証人はオジー保安官でした。



Backley grabbed the M-16 and thrust it at Ozzie.

バックリーはM-16をつかみあげてオジーにつきつけた。


"Can You identify this?"

「この武器に見覚えはありますか?」


"Yes, it's the weapon found at the scene."

「はい、犯行現場にあった武器です。」


"Who picked it up at the scene?"

「これを回収したのは誰です?」


"I did."

「私です」


"And what did you do with it?"

「あなたはこれをどうしたのですか?」


"Wrapped it in a plastic bag and placed it in the vault at the jail. Kept it locked up until I handled it to Mr. Laird with the crime lab in Jackson."

「ビニール袋に収納し、拘置所の保管室に置きました。鍵をかけて保管した後、ジャクスンの犯罪鑑識課所属のミスター・レアドに渡しました」


"Your Honor, the State would offer the weapon, Exhibit S-13, into evidence.."

「裁判長閣下、検察はこの武器を証拠物件S-13として提出することを申請いたします」


"No, objections," Jake said.

「異議はありません」ジェイクは言った。

"We have nothing further of this witness."

「この証人にへの質問は以上です。」

長くなってしまうので、この証人尋問に対する反対尋問については次回の記事で…


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★解説


物証(Tangible Evidence)について


刑事訴訟における物証は、それ自身証拠として提出されることはありません。

証人が証言するうえで、付随して証拠とされます。

上記のケースのように、凶器であれば、それを蒐集した警察官が法廷に出頭して、凶器蒐集の状況を証言することにより、証拠として採用されます。


「争いのない事実の立証」は検察側と弁護側の双方が合意の上、合意文書(Stipulation)を作成して裁判記録として扱われます。