祈りの幕が下りる時 | たまみの映画の感想ブログ

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たまみです。映画を観た感想を綴っています。あくまでも独断と偏見に満ち満ちた「感想」です!

 

ドラマの時の人気から、映画になっても好評だった主人公の刑事の加賀恭一郎が鋭い観察眼によって事件を解決するだけでなく、関係する人の心までも解き放す、人間味溢れた物語の新参者シリーズが完結編となりました。

 

今までも刑事が主人公の物語は、数多くありましたが、刑事の視点と犯人の対極が中心で、周りの関係する人々の思いや考えには触れられる事がありませんでした。

 

主人公の刑事の加賀恭一郎は、事件の真相究明に犯人を追うと共に、関係の心のわだかまりをも見抜き、更にそれさえも解き放し、全ての問題が加賀に手に掛かれば、解けないものがないと思わされます。

 

そんな、加賀がひょんな事から事件に関わり、自分自身のずっと心の底にあったわだかまりに向き合う事になります。

 

今までの事件で多くの人々の心をわだかまりに気付き、解き放してきた、加賀でさえ、自分自身の事に距離をおいていた事が、自分自身で向き合わなくてはならない、という展開が新鮮に感じて、加賀にとっては最大の難問に挑む事になります。

 

この映画で面白いのは、誰しも自分や家族の事柄に深く触れるのは躊躇すると思います。

 

同じように難事件に真正面から挑んだ加賀でさえ、自分自身の事に関する事には、調べる能力は桁違いの力があるにはずなのに、どうしても、調べる事や触れる事を躊躇していたと思われました。

 

加賀恭一郎は、今回の事件に真正面から鋭い観察眼を、いつも通りに発揮するも、それは加賀自身の、そして家族の真実に迫る事になる、人と人との見えない繋がりに、巡り巡って訪れる真実に加賀恭一郎も、他の人変わらぬただの人であったと感じてました。