『セクレタリアト』見ました、これもDVD・・ツタヤは只今、新着DVD4枚で¥1000

旧作は¥100!・・定期レンタル、キャンセルしました。(主婦は賢い?・・遅い!)

これは、私的にお勧めです。制作意図が、ズンと伝わる。

 

小さなころ、“セクレタリー”の単語を覚えた時、『セクレタリーアト』という馬が偉業を達したと

何かの本で読みました。えばって、意味はねぇ“秘書よ”と弟に伝授した。

その記憶のまま、『千年の謎』と一緒に駕籠の中に。

コイントスで、貧乏くじを引いたと・・・いいえ、“ビッグ・レッド”の愛称の“セクレタリアト”は

運命の奇跡の申し子でした。傾いた牧場、莫大な相続税、0か、破産か・・今の生活を守る為には売却が一番無難。でも、馬主のペニーは、法律家の夫、4人の子の母で“夢”という信念を封印した。

主婦で満足だった、でも、父の母の夢を継ぎたい、毅然と安全策を願う、大学教授の兄や夫の反対をおし切り、セクレタリアトに未来を託す。赤味かかった栗毛の馬と対話するペニーのシルエットがいい。

これは、ドキュメンタリーです、本当にあったことを、そのまま、映画にした。

『セクレタリアト』という、神が創り給いし創造の権化、理想の馬がかって、この世に居たことを後世に伝えたいと願う人々の思いの具現。登山家に何故、山に登るのかと・・・そこに山があるから

セクレタリアトに聞いたら、オルフェに問うたら、きっと同じ答えが返るであろう、それは、走ることが好きだから。そこにレース場があるからと。

天馬なんぞではない、過酷なレースの後方は泥を被る、騎手の目線、馬の目線で、走るカメラワークは、臨場感に溢れ、私も同じく、セクレタリアトの背で、疾走する。

生きずかい、泥が口に入る、目に飛ぶ、筋肉の躍動、荒い息、汗、歓声、絶叫、そしてさまざまな人の思惑と願い。ペニーの気持ちが解る、人は安全な道ばかり歩いていたら、“平凡”で終わる。無難で、安寧で、守られている。でもそれでは、手に出来ない物もある。手を伸ばしても届かない星を掴むには、時には無謀であろうと、信念を貫く、それでこそ、自分の人生だとペニーは、セクレタリアトを通じ、私に示す。生まれてきたら、夢を叶えようと努力しないなんてなんともったいない事!・・・失敗よりも怖いのは、後悔だと。・・・そうだ、そうだった。道に立ちつくし、やらないで後悔するより、やって失敗する方が、成功かもしれない・・歩いてきた道で出あったいろんな時と経験が、この映画の中にもメッセージとしてあったのだ。だが、挑んでも挑んでも、優れた馬であった“シャム”は勝てなかった。そんな馬もいるのだ。

映画とともに、実録の白黒の映像が特典として見れる。本当の“ビック・レッド”を。

映画は忠実に、実録を再現していたのだ。あるがままに。

大食漢で、寝る事が大好き。並の馬の二倍は食べる。疾走前のゲート内で、もたれる。あだ名は“のんびりやさん”史上9頭目のアメリカ三冠を達成した“のんびりや”さんの、31馬身の差をつけた時に出したレコードは39年後の今も破られていないと言う。注目されることが好き。カメラの前ではポーズをとる。当時の関係者全員が言う、賢い馬だったと。自分が何を望むか、彼自身が一番知っていたと。19歳で、蹄葉炎の為、薬殺。

巨体を支え、完璧なフットワークで、芝もダートも構わず、自分を表現しきった、4本の脚は、

セクレタリアトを、天へと導いたのだ。

彼に触れた多くの人と、彼の姿を目にした多くの人に、“夢と信念”の喜びをもたらした、奇跡の馬の姿を映画に残して、今、私達は、そのメッセージを受け取ることが出来る。

・・・・映画って、本当に、いいですね・・・・中古になったら、DVD買おうっと!