山行報告【奧穂高岳・涸沢岳西尾根(冬合宿・北ア厳冬期アルパイン入門)】1日目 | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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人の親になっても頂きを目指し、家族と共に攀じり続けるパパクライマーの記録

1.行動予定

初日(12/21

21:30 宇都宮出発

新穂高温泉で車中泊

21日 6:00 起床

7:00 新穂高温泉出発

9:30 白出沢出会

14:00  2400m付近にて幕営


2.山行記録

今年は年末年始に予定があるため、クリスマス前の3連休を利用して2泊3日の冬合宿に入ることにした。ターゲットは“奧穂高岳・涸沢岳西尾根”。昨年の冬合宿と同じ山、同じコース、つまりはこちらもリベンジ企画なのだ。昨年は8名と大所帯であったが、今回は2名と少数での山行。黒戸尾根同様、リベンジできればいいのだが。。


さて残念なお知らせがあります。なんと、わたしたちが山に向かう前日から、気圧が冬型の配置となり、雪をどかどかと降ってしまったのです。そして荒れ模様の天気はわたしたちが入っている間続くよう。わけなので、その雪の量と質によっては奧穂どころか涸沢も取れないかもしれません。北アルプスは人を命を飲み込む山です。荒れ模様と聞いたら行きたくなくなるのが人情。でもやっぱり行く。それがわたしたち山家です。ピークが取れなくても入ってみる。入って判断する、それが鉄則です。北アまでの交通費を考えると泣きたくなるけれど、しかたない。我慢します。くぅーー




てなわけで、新穂高温泉から予定通り登山開始。




はい、残念なことに雪はグズグズであります。歩行速度が思うように進みません。




先行者が3名いるもののつぼ足で行っているらしく、わたしたちはスノーシューなので、先行者がいても関係ありません。




白出沢出合に到着したときには、一昨年より1時間以上かかってしまいました。因みに、このルートに赤旗は不要です。ホワイトアウトなどに対する保険です。今回はわたしがリーダーなので、その他アイスバーやスクリューなども持ち上げました。




気を取り直して、西尾根に取り付きます。




しかし西尾根も雪がサラサラで大変です。一昨年は急斜面だということも感じずに登ってしまいましたが、今年は根雪がついてない状態で、登りはずっと木登りを要求されているような感覚でした。結構おっかないムーブを要求される場面などもありましたねえ。雪が違うとこうも難易度があがるのだなと。


で、悪戦苦闘していたので、タイムリミットの15時になっても幕場まで到着してません!それは1530分になっても同じこと。これはいかんぞと、テントを張れるスペースを探しながら登ることに。16時になっても幕場まで届いておらず、暗くなってきたため、結局2000mあたりでなんとか見つけた極僅かなスペース(テントサイズの4分の3程度しかフラットな部分がない)にテントを張れるよう雪を盛っては踏み固めを繰り返し、ステージを作ってそこに初日は幕営しました。


想定していたより400mも下での幕営です。明日のルートも雪で大変でしょうから、奥穂は確実に無理、涸沢も行けるかどうか、、という話を同行者として、就寝しました。テントの4分の1は斜面を踏み固めた人工的なフラットなので、いつテントが滑り落ちやしないかと、ヒヤヒヤの就寝でしたから、熟睡とはいきませんでしたねえ。




夕飯は同行者(食担)の得意料理、ペミカンカレーを作って頂きました。地上で事前に、細かく切った肉や野菜をバターで煮て、それを冷まして凍らせたものを上に持ち上げ、調理の段階でそのペミカンを融かしながら味をつけていく感じでしょうか。感想は、昔懐かしいバターカレーって感じでしたね。美味しくいただきました。ごちそうさま(つづく)