とうとう始まりました。映画業界に一石を投じるつもりはまったくない、あくまで個人的な啓蒙活動の範疇の「２Ｄデジタル上映ボイコット大作戦 in 栃木」。企画意図は、２Ｄデジタル上映の質の改善を促すために、あえて近場のデジタル上映では映画を観ずに、交通費と時間をなげうってでもフィルム上映している映画館に映画を観に行こうという企画であります。延いては、宇都宮市内の某シネコンに、特別興業として一律2300円でフィルム上映しかしないプレミアスクリーンを１スクリーン設けてもらうことが狙いです。
運営側としてはいままで1000円～1800円で上映してきたフィルムに2300円と設定するのは勇気がいるだろうし、通常料金のデジタル上映がフィルムの劣化版でしかないことを周知させることにも繋がるから恐ろしかろうが、厳密問題、値段を変えずにフィルムからデジタルへと商品を劣化させた事実は間違いないのだから、この際開き直って、現状をきちんと説明し、フィルム上映のプレミア感を全面的に押し進めて欲しい、そう願ってやまないわけであります。
ともあれ、年間２００本以上観ている私はもとより、読者のみなさんもそんな面倒くさいことやってられないよと思うかもしれませんが、もうフィルムで映画を普通では観られなくなる日はすぐそこまで来ているのですよ？ 観られなくなってからでは遅いです。観られる内にフィルムの質感を覚えておきましょうよ。どうですかーーーーー！！
ましかし、そんなゆとりも時間もないことでしょうから、宇都宮市民である私めがですね、この作品はどう考えてもフィルムで観るべきだろという新作をいち早くチョイスしてですね、その作品をどうすればフィルムで観賞することができるのか、お教えしていこうと思う次第であります。そもそも今現在のデジタル上映というのはですね、どの作品にしても質は悪いんですけど、驚くことにフィルムの質感がよく出ている豊かな光を描写している映画ほどかえって見栄えが悪くなるという現象が起きてしまっているのですね。というわけで、傑作はデジタルで観るとかえって悪く見え傑作足り得なくなって駄作化してしまうわけです。昨年「ツリー・オブ・ライフ」のデジタル上映を観てですね、あまりにも酷かったので、フィルムで観直したのですが、まったくの別物でございましたよ。そのぐらい現在のデジタル上映というのは傑作と相性が悪いです。
そんなこんなだから、傑作を観る際には、同じチケット代払うのだから、少し遠出してでもフィルム上映で観るべきです。どんな作品でもデジタル上映をボイコットせよなんて言いません。そんなことしたらシネコンが潰れてしまいます。そんな事態に陥ればおいらの目的とも合致しません（シネコンでのフィルム上映復活が希望）。だからおいらは提案します。その年を代表するような傑作だけはフィルムで観ませんか？と。私には観てなくてもその年のフィルムで観るべき作品が手にとるように分かります（エスパーなのか？）。そんな本日紹介するフィルム観賞推奨第３弾は、3月３１日（土）封切りのカンヌで監督賞を受賞している『ドライヴ』です。どぉーん！
予告編 http://www.youtube.com/watch?v=CWX34ShfcsE
栃木県民が本作をデジタル上映で観賞するためには、109シネマズ佐野まで足を運ぶ必要があります（宇都宮ヒカリ座で後日フォローされるかは不明です）。とにかく照明の具合が素晴らしい作品です。その繊細な光の描写は、まさにフィルムで観てこそのものでしょう。佐野まで出向く価値 あると思います。（おわり）
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２Ｄ作品の上映形式一覧＠栃木県
【那須塩原】
フォーラム那須塩原：ロードショー系のみデジタル上映（単館系はフィルム上映）
【宇都宮】
TOHOシネマズ宇都宮：全作デジタル上映
MOVIX宇都宮：全作デジタル上映
宇都宮ヒカリ座：全作フィルム上映
【小山】
シネマハーヴェストウォーク：全作フィルム上映
シネマロブレ：全作フィルム上映
【佐野】
109シネマズ佐野：９割方フィルム上映（デジタル上映はＨＰで確認可能）
＊本文記載における上映形式（フィルム／デジタル）についての注意
上映形式につきましては、本文を記載するにあたり劇場に電話確認しておりますが、正確でない場合がございます。本文を読みフィルムで観賞しようと決めた場合には、御自身でいま一度劇場にお確かめの上、自己責任で足を運ぶようにして下さい。当方は一切責任を負いかねますのでお願い致します。