1番仲良しの子が休んでいたので、ちょっと不安だった。
イロハは1人で大丈夫だろうか。。
仲良しグループが自然とあって、ここでは大人のそれよりも露骨に輪がくくられているように思える。
思えるだけでその輪はいつでも開くのかもしれないけど、僕は昔、その開き方がわからなかったし、イロハもあまり上手な方じゃないかもしれない。
でも、イロハは行った!!
ままごとが始まって、足の速い仲良しグループがぬいぐるみやらを集めてままごとセットの場所に集まった。イロハはちょっと遅れて何かを探しはじめ、もの凄く重たそうなドラム缶入りのブロックをうんしょうんしょと運んできた。
その間にもうままごとは始まっていて、イロハがそれを持ってきて到着して、
「ブロックしよう♪」
誰も聞いてない。聞こえてない?
「ブロックしよう♪」
やっぱり聞いてない。聞こえてない?
僕はなんにも言わなかった。
僕と嫁は前に決めていた。
子供同士のことは大人が口を挟まないと。
色々と経緯はあって、それはしないと。
しばらくしてその重たいブロックを、イロハはまた、重たそうに抱えながらゆっくりと元の場所に持ち帰った。
その後ろ姿が、健気で、切なくて、切なくて。
そんな律儀にしなくていいよ、と、
心の中で泣けた
でも、そんなことはすぐに忘れてまたイロハはそこへ混ざっていった。今度は体一つで。
そしたら、するっと輪が開いた。
イロハはお姉ちゃん役になって、楽しくままごとに参加した。
僕は娘が誇らしかった。