「緊急事態を理由に、汚染地域に住民が捨てられている」小出助教 | 千葉市議会議員 かばさわ洋平  GET BACK TO DEMOCRACY 

「緊急事態を理由に、汚染地域に住民が捨てられている」小出助教


反原発で原子力ムラと対峙してきた京大助教、小出裕章さんが今月で定年退職されます。東京新聞に定年インタビューが掲載されてますのでシェアします。一貫した反原発の姿勢、その裏には息子さんの死去があり、自分に素直に生きるべきだと強く思ったと、また福島原発事故は進行中で完全に目をつぶることはできないとも語ってます。自分に素直に生きる、簡単そうにみえて難しいことですが、私も自分に素直に強く生きたいと思います。



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東京新聞 3/23


障害がある状態で生まれた次男は、半年でこの世を去った。「人間の運命が不条理で不公平であることを心深く感じた。人間はいつ死ぬかわからない。自分の思いに素直に生きるべきだと強く思った」

小出助教は全共闘世代でもある。向きあったのは、大学当局や機動隊だけではない。学問や科学のあるべき姿も問いなおした。

「人間には、未知の領域を知りたいという抑え難い欲求がある。研究者は国家や権力から独立し、真理の探究に専念すべきだ」自身がたどりついた真理は「原子力は危険で破滅的であり、犠牲を押し付ける差別の問題でもある」だった。だがこうした考えは圧倒的に少数だった。

「突きつめれば原子力は軍事の問題。日本という国家は原子力を進め、核保有につなげたい。そのため、原子力研究は国家の思惑に左右される。研究者はこの状況を自覚して行動すべきだが、出世したい、給料を上げたいと考え、国家に抱えこまれていった」

「緊急事態を理由に、汚染地域に住民が捨てられてる。捨てられれば、生活者として放射能を忘れ、復興を考えるしかない。『放射能を口にするヤツは復興を妨げる。黙ってろ』というのが福島の現状だ」


「片や加害者の方は誰も責任を取ろうとしない。異常としか言いようがない」

「福島原発事故は敷地の中でも外でも進行中です。完全に目をつぶることはできません」