「憲法9条改憲してしまった途端、またずるずると行ってしまうのではないか」高畑勲さん | 千葉市議会議員 かばさわ洋平  GET BACK TO DEMOCRACY 

「憲法9条改憲してしまった途端、またずるずると行ってしまうのではないか」高畑勲さん

「火垂るの墓」など映画監督である高畑勲さんが、日本人にはずるずる体質がある、憲法9条を改憲されたら、またあのときのようにずるずると戦争へ突き進む国になるのではないかと危惧してます。場の空気だけを読み、戦争反対という声をあげなくなるような時代には戻してはいけないと思います。



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東京新聞 3/22


僕が監督した「火垂るの墓」は反戦映画と言われているが、必ずしも反戦とは言えないと思う。戦争末期に日本中の都市が米軍の空襲に遭い、僕も焼け出された。その体験は伝えないといけないが、そればかりだと戦争体験の伝え方としては偏っている。加害体験が抜け落ちてるから。戦争を理解するには、日本人の集団心理を含めて歴史を学ばなくてはいけない。


日本人には「ずるずる体質」と呼びたくなるような気質があると思う。場の空気や相手の気持ちを読むのは得意だが、体制に順応しやすく、深みにはまったときに反対できなくなる。あの戦争の時もそうだった。

そういうずるずる体質の歯止めとして憲法9条があるのではないか。9条はある意味では国家を存立しにくくするものだが、日本はその枠の中で苦しみながらやってきた。改憲してすっきりした途端、その苦しみはなくなり、またずるずると行ってしまうのではないかと危惧している。

数は少ないかもしれないけど、若い人のなかで特定保護法や集団的自衛権の行使、改憲に反対の声を上げる人たちが出てきてる。こうしたことは非常にうれしいし、応援したい気持ちだ。