宇多田ヒカルで一番好きな曲を挙げろと言われれば必ず「誰かの願いが叶うころ」だ。
数人しかいないへビーユーザーなら解ると思うけど、俺がこのブログで言い続けていることは、
「人は独りである」こと。
「世界は醜い」こと。
この二点だけだ。
俺は出来の悪い小説のように、ひん曲がった思想家のように、不細工な哲学書のように、
手を変え品を変え、それを多角的に、時に叙述的に、稀に詩的に美辞麗句を纏わせ、千路にばら蒔いてきた。
歌だけはどうしようもないから、こうやって張り付けて補ってきたんだけどね。
文章ってのは本当に偉大だ。
俺がこうやってブログ書いているときにいつも思うのはそう、文章は偉大ってことなんだ。
俺はこうやって文章を書くことで頭を整理してきた。
書き始めはいつもなんとなく固まりきらない思想の渦を断片的に文字に落し込むだけ。
完成して読み返すといつも同じ主張に行きついている。
それは俺の誇り「矜持」そのものだった。
自分のブログを最初から最後まで何度読み返しても書いていることが一貫していることは俺の数少ない誇るべき点なんだ。
自分で自分を見直す時、道に迷った時、助けてくるのは「言葉」
「自分の言葉」
俺が出来る事は自分を見つめなおすことだけ。
悪いんだけど今これを読んでいる君に僕は何もしてやれないんだ。
俺の言葉に共感しても、それは俺に吸い寄せられているだけなんだ、きっと。
自分の言葉は俺の言葉だ。自分だけの言語なんだ。自分だけの道なんだ。
だから、これを読んでいる君も自分の言葉で喋って欲しい。
俺には何も出来ないから。ただのエゴの塊。
みんなそうだと思うんだ。
最近ドコモのCMでさぁ、
「みんな好き勝手なこと言うんだから、君も好き勝手やったら?」
みたいなこと渡辺謙が言うのあるでしょ?
あれってその通りだと思う。
人は独りってのは「人と人とは交り合うことはない」ってことなんだけど。
それは哲学的にも身体的にも全てにおいてそうなんだよ。
セックスが気持ちいいのは疑似的にでも交り合うからだと俺は思うんだ。
決して交ることのない他人同士が一つになるってのは、とても気持ちいいと思うんだ。
だって、その間は独りじゃなくなるだろ?
でも、まぁ、あくまでそれは幻想、ただの贋物でしかないんだけどさ。
だけど結局は人は独りだ。
それが恐いから人は神様を創ったんだろ?
俺だって怖い。独りは怖い。
だけどさぁ、だけど、だけど。
人は一人なんだよ。
いくらどう頑張ったって人は生まれてから死ぬまで、今も明日も、昨日だってずっと、ずっと、
笑おうとも、泣こうとも、歓喜しようとも、咽び、媚び、諂い、倣い、忌諱していても、ずっと
ずっと、ずっと、ずっと、人は独りきり最初から最後まで、1ページ目から最後のページまで、
独りきり。
だから恐がってても良いよ、泣いてても良いよ。
だけど、受け入れよう。
何かあったら助けを呼ぼうとするのは止めよう。困ったら他人にすがるのは止めよう。悩んだら他人の言葉を読むのは止めよう。道が見えなくなったら神様に頼るのは止めよう。
そこに、助けはない。道はない。伝道者はいない。
だから。
自分の足で地に立って、歩こう。
それしかないから。
どんなにまわりを見渡しても他には何もないから。
慰みモノはあるだろう。
歌がある。小説がある。恋人がある。映画がある。アルコールがある。親がある。スポーツがある。友達がある。
でも、それも全部、まごうことなく全部。君のモノじゃない。他人のエゴでしかない。
自分を救うのは「誰か」じゃない「自分」しかいない。
「自分の言葉で喋る」しかない。
ほら来た。言っただろ?
最初から最後まで、俺はこのブログで一貫したことしか書かない。
だから「自分の言葉で喋る」が重みを持つ。価値を生む。
他人のために、何かを続けようとしても無意味で無価値の「あっそう」しか生まれん。
今だいぶ酔ってる。だいぶアルコールに支配されている。
それでも書かなきゃ。誰でもない。自分のために、未来の自分のために。
俺は他人のために何かをするのは贋物でしかないと思うんだ。
それは偽善ですらなくて。
ただの贋物。
たとえば、誰かのために書いた小説はつまらない。誰かのために書いた言葉は中途半端なんだ。
自分の言葉ではなくて、だからと言って他人の言葉を話せるほど他人を理解することは不可能。
そうなると、もう、その言葉には居場所がなくなる。
あぁ、キーボードが打ち難い。酔っている。
閑話休題。
そうなった言葉はちょっといや結構、だいぶ可哀そうだ。
だから、孤児な言葉はなるべく話したくない。他の誰にも喋ってほしくない。
もう一回見直してみたらどうかな?
自分のなかで目標をつけるのは良いよ。それは素晴らしいことだ。それはきっと成長したいと願う自分のエゴなんだね。
でも、でもね。
それじゃ言葉が可哀そうだ。
お前の言葉に価値なんて無いんだよ。自分以外にはね。
だから、もっと我儘に自分だけのために喋りなよ。
どうせ他人とっては無価値なんだ、君の言葉は。
そう、だから、変な自己意識を持つなよ。
お前の言葉に価値を見出しているのは、お前以外いないんだからさ。
勘違いするなよ。自分の言葉は自分だけの言葉だってことをさ。