サブプライムの根っこは何だったのか、改めて聞いてみた | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

サブプライムの根っこは何だったのか、改めて聞いてみた

サブプライムローン問題が招来した経済危機により、地方自治体も深刻な財政危機に襲われつつあります。

すでに、よほどの田舎議員でなければ危機だということは強く認識していますが、本当の危機はこれから本格化します。


そんななか、最近勉強不足だったファイナンスがらみの匿名記事を書く関係で某大学の講師にインタビューに行った中で、サブプライム問題の本質って何ですかね、という話になりました。

その時に語り合った内容とほぼ同じような記事がダイヤモンド社のサイトにありました。

ダイジェストすると、サブプライムローンを組む窓口がいい加減で、恣意的に貧困層の収入欄を書き換え、返済不能なローンを組ませたというのです。その結果、多くの貧困層があっという間に返済不能になり、家を追われているんだとか…。

また、その先生によると、そもそもローン窓口の審査が無能で、しかも一本いくらのいい加減なやり方で委託されていたため、審査そのものが全く信用できない。結果的に、川下でいくら金融工学を駆使して緻密なことをやっても根っこが腐っていたからどうしようもなかった、ということです。


結局、金融工学がダメだったとは立証されていないし、アメリカの金融工学での優位性は揺らいでいません。

マラソンのアフリカ勢の靴が壊れたために、日本選手がアフリカ勢の背中をとらえた。しかし、アフリカ勢の手元には間もなく新しい靴が届くので、日本選手はあっという間に引き離されるに違いない、というのが現状ですね。

金融帝国の崩壊、というのは嘘っぱちなのだろうな、そして、世の中は社会主義にはならないし、一時的な「左翼反動(笑)」はあっという間に終わるんだろうな、と感じています。

もともと私は今後の世の中は自由主義と市場を軸に進み、社会の修正は基本的に市場が正常に動くための修正であるだろう、と申し上げていますが、それは変わらないでしょうね。

(あとは、市場の外で自給自足的に生きたい人をどのように守るか、地域社会や地方自治と共存できる自由市場、というモデルをどう構築していくかなんだと思います。)


いずれにしても、今後は日本のチャンスではなく、単に時間を少しもらっただけ、しかも、経済が悪化する中ですから、日本企業がこれを機に反転攻勢に出られる可能性は乏しく、ましてや自治体はカネが減ることを前提に動かざるを得ないのです。

となると、やはりバラマキ型の市政、県政は何とかしなければならないし、まずは足元の市の補正予算がそのまま行くことをいかに阻止するか、ここに私の活動の焦点は絞られるんだろうな、と思っています。