夜の窓のブログ

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三重インターハイ・陸上・女子200m決勝

 正月からこっち、2018年の中学・高校女子陸上競技界を回顧してきたが、いながらにして遠方の大会結果が夜には早くも動画で見られる、という良いネット時代となった反面、47都道府県の大会、そこに至る各支部の大会まで結果や動画がアップされているから、きちんと回顧するのも「ホネ」ではある。自分が好きでやっていることにしても。
 2018年に至るまで、それこそ10年前からの多くの陸上競技大会動画を見てくると、2018年にあったことと、それ以前の出来事とが、ちゃんと繋がっていたりするのに気がつく。私はそれを、選手たちが真剣に、全力で織り成す「同時進行の物語」と見ている。「物語」は現在も進行中で、主人公は全員だ。

 参考画像は、2018年・三重インターハイ・女子200m決勝・ゴール後の臼井文音(うすい あやね・北海道・立命館慶祥高校3年・左)選手と
壹岐(いき)あいこ(京都橘高校3年・右)選手。5位の臼井選手が、優勝した壹岐選手の手を取って「おめでとう」と祝福したシーン。
 もう1点の画像は、2015年のジュニアオリンピック・A女子100m決勝ゴール後。「A」というのは中学3年生のカテゴリー。2年生はB、1年生はC。この2015年ジュニアオリンピック大会でも、壹岐選手(当時は滋賀県大津市・南郷中学3年)が優勝、臼井選手(同・北海道帯広南町中学3年)は3位となった。2013年、2014年は臼井選手が連覇した全国大会だから、3連覇を目標としていたのだろう。努力家の臼井選手の胸には、たぶんさまざまな1年のできごとが大波のように押し寄せ、涙が止まらなくなってしまった。動画を見ると、時を越えて私の胸にも迫る号泣だった。日本一を目指してきた想いの強さがよくわかった。素晴らしい夢であり、目標だ。
 臼井選手の隣で頭に手をやっているのが壹岐選手。臼井選手を慰めているのが小倉梨央(おぐら りお・茨城県牛久市下根中学3年→東洋大牛久高校)選手。この画像には映っていないが、もう一人、福田奈央(ふくだ なお・栃木県宇都宮市陽南中学3年→作新学院高校)もうずくまる臼井選手を慰め、励ましていた。その様子を見て、小倉・福田の両選手が優しい心根の選手たちだとわかった。
 それから3年経った2018年、壹岐あいこ選手優勝のゴール後、祝福する臼井文音選手の姿を見て、このシーンが、もっとも深く胸に残る2018年のできごと、となった。