2021年3月12日16時、V6の解散がファンクラブサイトにおいて6人のメッセージ動画とともに発表された。
ファンクラブから「V6よりファンの皆さまへ大切なお知らせがあります。」というお知らせメールが届いたのはその25分前だった。
Twitter等で少しザワザワしていたものの、それほど気に留めてはいなかった。
「別にそんなに大騒ぎするようなことじゃないだろう」と思いながらも16時にサイトを開いて、その内容に絶句。。。
まさに、青天の霹靂だった。
私は1996年秋頃から24年ほどファンをしているが、まさかこんな日が来るとは想像だにしていなかった。
何故なら、昨年11月1日に25周年を迎えた彼らは、世間で言われるような「解散の危機」のようなものはとっくの乗り越え、6人での活動をライフワークとして行くのではないかと思っていたからだ。
「誰かが欠けたら終わり」という彼らの言葉から、それは誰かが天寿を全うする時だと信じていた。
ミュージカル界での坂本、料理分野での長野、司会者としての井ノ原、舞台俳優としての森田、手話ナビゲーターの三宅、そして、銀幕スターの岡田。
彼らは6人が6人とも個人で活動している分野でも超一流と呼ばれるほどに評価されている。
だから、V6としての活動が縮小されることはあっても、「解散」する必要性などないと思い込んでいた。
それゆえに、正直すぐに実感がわかなった。
Twitter上に悲嘆の声が流れるのを呆然と見ながらも感情を揺り動かされることはあまりなかった。
しかし、翌朝、三宅健くんの有料ブログに公開した25周年コンサート終了時に自ら自撮りした写真を見た瞬間、涙があふれるとともに、今回の決断の理由がわかってしまった。
もちろん、きっかけは森田剛くんのジャニーズを離れて芝居一本で頑張りたいという意向が出されたことだったのかも知れない。
しかし、それゆえに彼らは自らのゴールを設定したのだろう。
フジテレビの「RIDE ON TIME」を見ればわかるが、25周年はライブ大げさではなく命がけで臨んだものだったのだ。
それは6人だけではない。
所属レーベルavexも業績不振が報道されている中で、挑戦的とも言えるほどの大きな予算を割いてサポートしたことが垣間見れる。
「#今がいちばんであること」
これは、25周年ライブのプロモーションのためにavexがアップした動画に付けられていたハッシュタグである。
ライブ演出の規模、クォリティーの高さ、プロモーションの完璧さ…。
今から思えば、限界を超えたものだった。
25周年は集大成だったのだ。
だから、スタッフを含む「チームV6」はそのために命がけの「ものづくり」に取り組んだ。
しかし、欲張りなファン(私)はそれを「当たり前」と受け取ってしまった。
貪欲な挑戦の次を期待した。
この、凄まじい25周年すら「通過点のはず」と信じてしまった。
だが、冷静に考えると、メンバーは最年長が49歳、最年少でも40歳だ。
この先、5年、10年、20年、今以上のパフォーマンスを期待するのは、彼らが人間である以上極めて困難だ。
「#今がいちばんであること」
それは、最高の時に幕引きをするという意味でもあったのかもしれない。
これはあくまでも一ファンの推測だ。
しかし、それが彼らの「覚悟」であり「矜持」であることは明白であり、そういうことなのだろうと個人的に納得する。
寂しい、悲しい、残念、つらい・・・
ファンだから、そういう感情が湧いてくる。
でも、一方で今、一ファンとして自分なりに彼らの覚悟と矜持を腹に落とし込めたとも感じる。
彼らは私にとって人生の恩人である。
V6がいなければ今の自分はない。
いつかメンバーに直接、御礼を言いたい。
それが私の夢だ。
だからこそ、今すべきことは、これからも彼らを全力で推し続けること、そして、自らも彼らに恥じない生き方を全うすることだと強く思う。
願わくば、V6としての最後の日、2021年11月1日を代々木第一体育館で彼らとともに過ごしたい。
そして、いつか20~30年後に、何らかの企画でもいいので6人そろったステージが見られることを夢見たい。