Cannes Lions 2013 Book Projectに行ってきた
Cannes Lionsから約2ヶ月。
普段イベントやセミナーに行ったりするとそこで得た
知識や熱は時間とともに冷めていくものだが
未だにその熱は自身にしっかり残っていて、むしろ
その熱が他のひとにも拡散されて いい循環をしているのが今
(社内でカンヌ共有会をやったり、会う人会う人に話まくったのが
よかったのかもしれない)
・・・そんな脳の「カンヌの熱帯夜」状態は続いている中での
このイベントはまたそんな熱を高めてくれる絶好の沸騰機会となった
元々このイベントは元広告批評編集長 河尻さん
(私のブログではセミナー等などでおなじみ、例えば銀河ライターとか)
がFacebookグループから始めたもので、そこで集まった意見やら批評やらで
本を作ってしまおうというプロジェクト
イベント冒頭に河尻さんが言っていたのは
「ただの広告業界やクリエイティブ業界だけの
マニアックな会にしたくない」
ということで、総合司会 河尻さん、
今回の本のデザイン重富さんに
解説を石井うさぎさん&キラメキ石井さんというW石井さん、
加えて今の日本の「コンテンツ&コンテキスト」を引っ張る
LINEの谷口さんを入れたところで絶妙な化学変化を起こす会なった
右の背中が総合司会の河尻さん(笑)
河尻さんのイベント(プロジェクト)って元編集長という肩書きも
相まってか「聞き手」(読み手)の心理をすごく考えて設計されるなぁと
思う
その理由は
Cannes Lionsが今後のクリエイティビティやコミュニケーションの
設計をどうしていくべきか
を説いていて、それをみんなで考えようよ!
・・・っていうかそれを考えるのが君たちだよ!
というメッセージも込められているのだ
だからCannes Lionsにとっての
このプロジェクトが河尻さんにとっての「答え」なんだ
と受け取れるわけです
以下CannesLionsでも過去登壇したクリントンの言葉
The communicators will have a profound influence
how the near 20 year turn out...think about
how to do it and do it as well as you can.
コミュニケーターは今後20年間でどうなるかという点において
強い影響力を持つであろう。
そのためにどうすべきか考え、一生懸命に行動すべし!
(私訳です)
んなわけで会自体は3時間という長丁場以上の濃密具合でした
紹介した作品カテゴリとしては以下でした
・Beauty系
<Real Beauty Skech/Camera shy/Susan Glenn>
・サッカー系
<immortal fan/My blood is red&black>
・政治家系
<Make the politicians work/ノルウェー首相がタクシー運転手に?>
・教育系
<TXTBKS/セレブの英語tweetを直す英会話教室>
・Facebook系
<100周年OLEO,100年前にfacebookがあったらという戦争博物館>
・動物系
<drivingdog/be more dog>
・オーケストラ系
<Pill-pharmony>
・なんでもコンテンツにしちゃおう系
<ATOM/ハイネケンのシューカツ>
・ドッキリ系
<ネット銀行の個人情報/small word machine/全宗教OKな教会>
・リゾート系
<NIVEA太陽光充電シート/southern comfort>
・Dumbs way to die
全部まとめると、とんでもない量になるので是非Facebookグループを
見てもらえたらと思います
まとめるブロガーのことも考えて(?)こんなカンジで「リアルまとめボード」をasignして
つくっちゃうところも「さすが」!(12枚あったんです)
んで最後にこの会で印象に残った言葉で締めたいと思いますが
Cannes Lions現地で最も聞いたwordはstorytellingだったんだけど、他にもよく聞いたsocial good
河尻さん曰くPR部門の応募は8割方社会貢献モノだったそうで
その中でも賞をとったサッカーのドナーや献血について
石井うさぎさんからは
「スピード設計」ができているところがうまい
つまりサッカーチームの献血がユニフォームに表現されながらも
”次の試合までに献血しないと!”と実行させる設計の仕方
時間という点では企業が社会貢献を進めるにあたり「やめ方」や
終わるタイミングが難しい(今年まで社会貢献やって来年や~めた!
といったら、それは逆効果にもなる)そこをどう設計するかも
social goodに問われるところ
とあった。
長年作品を見ているだけにその受賞理由の深さを知れる言葉だった
LINEの谷口さんからは
100周年OLEO Facebook事例での
「分散すればするほどおいしい」
つまり、100個作ったアイデアの中でもスベッたものは
必ずあるはず、でもそれが見えないくらいヒットしたもの
例えば100のアイデアのうち数個ヒットがあれば
ヒットしたプロジェクトに見えるところがうまい
という視点は「なるほど」でした
キラメキの石井さんからは
カンヌへ行くことは自分の賞味期限を知るため
どこまで現役でいられるかを知る場
と話をされていました
実際イベント中も作品の監督さんの名前や、そのときに
キャンペーンの予算やいくら出せば一緒に仕事できるかなど
かな~りリアルな話も聞かせてくれました
賞味期限の話は私もカンヌへ行く前に石井さんから直々に
聞かせてもらったのでその言葉の本当の意味を現地で知ることができたのです
そしてそして
このプロジェクトから本が生まれる(手元にも届く)わけですが
カンヌ→facebook→イベント→本
というリアルやsocial mediaからproductになるのは
まさにCannes Lionsならではの循環というか設計だなぁと
最後まで感心させられる会なのでした
みなさま本当におつかれさまでした。
・・・というか本ができるまでなのでまだまだ
「おつかれさまでした」というのは早いのかもしれませんね