「なんで」という「命令」
あなたは何か相手にして欲しい時にこんな言い方をしてしまっていませんか?
「なんで」という言葉は曲者です。
「なんで」と使っていながら疑問ではなく「命令」や「強要」になっています。
こんな言い方をされれば相手は反感を持ちます。
「しないの?」ではなく結局のところ「しなさい」「すべき」になっています。
また、「なんで○○できないの?」という言い方もよく聞かれますが、
「できないの?」の場合は「命令」や「強要」に加えて、
さらに「諦め」や「あなたのことを認めていない」や「信用していない」という意味も含まれています。
そして何よりもこれらの言い方が受け入れられない理由は、
相手に断る権利を与えていない、
ということです。
コントロールされていると感じてしまい、その感情が相手には残るので、
次に同じようなお願いをしても聞き入れて貰いにくくもなるでしょう。
同じ「命令」であるなら「◯◯して欲しい」と率直に言った方が良いですし、
「◯◯してくれたら私は嬉しい(助かる)」というように、
自分を主語にして(Iメッセージ)+ポジティブな感情を添えて言うと良いと思います。
「なんで(あなたは)○○しないの?」というように、「あなた」を主語(YOUメッセージ)にするのではなく。
「あなた」を主語にすると相手はどうしても責められているように聞こえるものです。
もちろんそんな簡単な話ではないのだと思いますが、続けることが大事です。
貢献したいという気持ちを汲んでお互いに良い気持ちに
さらに「なんで◯◯しないの?」の具体例を挙げてみましょう。
「なんで片付けないの?」と言われたら何と答えるでしょう。
「なんで」と疑問で聞かれているので相手は無意識に「なぜか」を考えます。
すると「◯◯(だ)から」という答え方をする必要が出てきます。
すると、
「片付ける必要がないと思ったから」
「忘れていたから」
「あとでやろうと思っていたから」
「それを片付けることが片付けることになると思わなかったから」
「疲れていたから」
というようにあなたが望まない答えを返さざるを得なくなります。
自ら引き出してしまうのです。誘導していると言っても良いです。
お互いに良いことがないのです。
「なんで勉強しないの?」「なんで勉強できないの?」は、
言われた経験ありませんか?それでやる気になったことはありますか?
人は強要されると反発したくなるものです。
また、「なんで○○しないの?」は命令であって何か返答を求めての発言ではないですよね?
求めているのは相手の「行動」や「共感」ではないでしょうか?
ですから、どんな返答が来ようと相手が行動しない限り「なんで○○しないの?」と発した方は満足できないのです。
「なんでしないの?」という前に自分が本当に求めている感情を確認する事も大切です。
自分の気持ちを自分で確認するのです。
確認できればそういった言い方にはならないでしょう。
また、こういう言い方をされると、相手は渋々行動する、
というように相手への貢献感が持ちづらくなると共に、
犠牲になって「やってやった」というマイナスの側面もあります。
「やってやった」という気持ちでしてくれたことにあなたは感謝できるでしょうか?
相手に断る権利(余地、自由)を残した言い方をする、
言い換えると、行動する選択を相手に委ねた言い方。
人は誰しも他人に貢献したいという欲求があります。
それを潰すような言い方は避けてみてください。
自分のためにも相手のためにも言い方を見直してみてください。
前回にも書きましたが、今までと同じ言い方では何も変わりません。
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