あああ、もう!楽しかった!!!←素直な感想(笑)


こだまと長野酒との出逢いは25年以上前に遡ります。

当時、山とスキー三昧だった僕は、出掛けるたびに出逢う白馬や諏訪の、いわゆる「しぼりたて無濾過生原酒」のあまりの美味しさに感動して日本酒が大好きになりました。その後に縁もあり、実は勢正宗や北安大國を知ったのもまさにこの頃でして、どんどん長野酒にはまっていった僕がいます。

まぁ、まさか、25年以上後の僕がこうして扱わせていただいているなんて夢にも思いませんでしたが(笑)

こだまでは現在10蔵(昨年は9蔵、一昨年は8蔵)の長野酒を扱わせていただいています。毎年この季節に開催される「長野酒メッセin東京」に便乗して(?笑)一昨年、昨年と会を開催し、おかげさまで大好評をいただきました。今年も5/11(今日ですね)に東京で長野酒メッセが開催され、蔵元や造り手が東京に集まります。今年も出来たらいいなぁ、と思い、さっそく10蔵にお願いをしたところ、今年も有り難いことに次々と快諾をいただきまして、また長野のお酒と料理ならここ!の「海山和酒なるたか」さんに今年も引き続きご協力をいただくことができ、今回の開催と相成りました。


来てくれた蔵は以下の通りです。(なんとなく北から順番に・・・)

1.丸世酒造店(勢正宗/中野)
2.志賀泉酒造(志賀泉・一滴二滴/中野)
3.北安醸造(北安大國/大町)
4.笹井酒造(笹の譽/松本)
5.笑亀酒造(笑亀/塩尻)
6.湯川酒造店(十六代九郎右衛門/木曽)
7.仙醸(黒松仙醸、黒松仙醸こんな夜に/伊那)
8.米澤酒造(今錦/伊那)
9.酒ぬのや本金酒造(本金/諏訪)
10.和田龍酒造(和田龍登水/上田)

いわゆる有名な蔵はひとつもありませんが(笑)10蔵すべてが僕にとって誇りであり、扱わせていただくことを光栄に思っています。今回はそんな10蔵から蔵元や杜氏を一堂に迎えての会となりました。



これは開始直前の集合写真。
暑かったのでちょっとビールも飲みながら(笑)


この会はこんな感じで進行していきます。



お客さま3~6名のテーブル毎に蔵元や杜氏が一人付いてお話しながらお酒と料理をお楽しみいただきます。そして各蔵15分ずつのセットで、15分経つと3種類のお酒と仕込み水を持って隣のテーブルへ蔵元や杜氏が移動していき、10蔵が巡って来て30種類のお酒と料理を楽しんだら終了!という天国のような(地獄のような?笑)会となっております。


まずは丸世酒造店(中野市)より、製造部長の関晋司さん



1.勢(いきおい)正宗 しぼりたて生原酒
2.旭の出乃(ひのでの)勢正宗 純米 もち米熱掛四段仕込 無濾過生原酒
3.IKIOIMASAMUNE Summer Carp 生原酒

23BYより蔵に戻り、今期27BYより正式に製造部長(他蔵でいう杜氏)となった晋司くん。丸世の「旧きよき」を継承しつつ「未来へ繋がる新しさ」を求め日々努力しています。不安を表に出さないたくましさを持つ二児のお父さん、どんどんいい顔になっていきます。


志賀泉酒造(中野市)より、杜氏の中山佳紀さん



1.一滴二滴(いってきにてき) 特別本醸造酒
2.一滴二滴(いってきにてき) 特別純米酒
3.志賀泉(しがいずみ) 純米吟醸原酒

平成14年に蔵に入り21年より杜氏として頑張る男の酒は、実は10年ほど前からずっと付かず離れず見守ってきました。そしてこの3月から晴れてこだまに仲間入りしたニューフェイスです。地味ですが実に「しみる酒」を醸します。このような会は初参加でかなり緊張していたようです(笑)


北安醸造(大町市)より、社長の伊藤敬一郎さん



1.北安大國(ほくあんだいこく) しぼりたて 無濾過生原酒
2.北安大國(ほくあんだいこく) 純米吟醸 無濾過生原酒
3.居谷里(いやり) 山廃純米 70 生原酒 1年熟成

この日もトークが冴えていました。造りのこともきちんと熟知し、お客さまを笑わせながらも「造りの肝」を伝えます。経営者として蔵の未来、そして町の未来を見据えた「農業も含めた酒造り」を胸に秘めている情熱家でもあります。あ、昨夜はラーメンごちそうさまでした(笑)


笹井酒造(松本市)より、杜氏の笹井康夫さん



1.笹の譽(ささのほまれ) 純米 低精米80 浜農場ひとごこち 生原酒
2.笹の譽(ささのほまれ) 特別純米 浜農場ひとごこち 生原酒
3.笹の譽(ささのほまれ) 純米吟醸 浜農場ひとごこち 生原酒

全ての仕込みが3~400Kgの超小仕込みというストイックな酒造りを重ねる笹井くん。まだまだ波がありつつも地元産浜農場で丹精込めたひとごこち三種で醸したお酒は、彼の目指す「米の甘味を十全に出した」旨味の酒。お互いに成長中、というスタンスがもっともぴったりの関係かも知れません。


笑亀酒造(塩尻市)より、杜氏の森川貴之さん



1.嘉根満(かねまん) 純米 無濾過生原酒
2.貴魂(きこん) 白 ~生酛~
3.貴魂(きこん) 青 ~白麹~

昨年26BYより就任した森川くんはとにかくテクニシャン。前の蔵にいた時からのお付き合いですが、笑亀らしさをきちんと残しつつ全体をブラッシュアップしていく技量は圧巻です。今期、特に注目は彼の名を冠した「貴魂」今回は二種類ですがトータル四種類で「酸を表現する」シリーズ、ご期待ください。


湯川酒造店(木曽郡)より、社長の湯川尚子さん



1.十六代九郎右衛門 山廃 特別純米 金紋錦 無濾過生原酒
2.十六代九郎右衛門 山廃 特別純米 雄町 無濾過生原酒
3.十六代九郎右衛門 山廃 純米原酒 美山錦 2年熟成

出逢ってから八年。情熱の女子、尚ちゃんは立派な社長さんに成長しました。凄腕の旦那、慎一杜氏と一緒に描く未来図の一端をこの夜は「オール山廃」で表現してみました。彼らが目指す酒質は少しずつ、しかし着実に酒に表れています。この夜は法被を忘れてきたことはどうかご内密に(笑)


仙醸(伊那市)より、杜氏の安藤宏幸さん



1.黒松仙醸こんな夜に 山椒魚 奔酒
2.黒松仙醸 純米大吟醸 prototype 原酒
3.黒松仙醸 純米吟醸 金紋錦 無濾過生原酒 1年熟成

ご縁あってこだまの紹介で23BYより杜氏に就任した安藤さん。一昨年あたりから抜群の安定感と少しの遊び心を持ったお酒をリリースしています。年上だけどそれを感じさせないナチュラル感。内に秘めたストイックさを緩~い雰囲気で周囲の空気を柔らかくしてしまう素敵なオトコなのです。


米澤酒造(上伊那郡)より、副杜氏の坂口竣彌さん



1.今錦(いまにしき) 特別純米 おたまじゃくし 生原酒
2.今錦(いまにしき) 純米吟醸 金紋錦 生原酒
3.新・今錦伝 純米 自然共生「七」蔵内常温熟成 2年熟成

初登場ではないでしょうか。27BYより同じ県内の真澄さんより移籍して副杜氏に就任した坂口さん。今錦の未来を語り合った時に共鳴する部分が多々あり、今錦をより応援する気持ちになりました。技術は超一流ですが、まだまだ固い部分がありますのでゆっくりこだま流に染めてみせます(笑)


酒ぬのや本金酒造(諏訪)より、杜氏の右腕の今井範道さん



1.本金(ほんきん) 純米酒 火入れ
2.本金(ほんきん) 純米吟醸 美山錦 火入れ
3.本金(ほんきん) 純米吟醸 ひとごこち 火入れ

恒太朗くんを支えるごっつい右腕の今井くん。とにかく真面目、勉強熱心でストイックなオトコです。今期の本金は例年以上に好評をいただいておりますが、その中に実は今井エッセンスがちょいちょい垣間見えます。元々度胸はあるタイプですが(笑)このような会でもだいぶ慣れてきた感が見えて嬉しかったです。


和田龍酒造(上田市)より、社長の和田澄夫さん



1.和田龍登水(とすい) 純米 ひとごこち 無濾過生原酒
2.和田龍登水(とすい) 特別純米 山田錦 無濾過生原酒
3.和田龍登水(とすい) 純米吟醸 美山錦 無濾過生原酒

知ってから6年、こだまでの取扱が2年目となった和田さんのお酒は今期、さらに進化をしたと感じています。ナチュラルな香り、和田龍ならではのミネラル感のある酒質にさらに磨きがかかった透明感。和田さん、僕は嬉しいです。実るほど頭を垂れる稲穂かな、この言葉がこれほど似合う方を僕は知りません。


おかげさまで会も大盛り上がり。嬉しいことに毎年参加のお客さまからは「毎年楽しかったけど今回が最高だった!」というご評価を何人にもいただきました。そして初参加のお客さまからも「こんなに楽しい会は初めてだ」というご評価をこれまた何人にもいただきました。

もう・・・主催者冥利に尽きます・・・


厚い(熱い)信頼で僕を支えてくれるこの10蔵の蔵元や杜氏、そしてそれをこんなに美味しい料理と共に提供してくれるなるたか(飲食店)さん、そしてそれを楽しみに来てくださるたくさんのお客さま(そう、今回も募集開始2日で50席が満席となったのです)がいてくれるからこその喜びです。

本当にありがとうございました。

長野のお酒、そして水道橋の海山和酒なるたかさんをこれからもよろしくお願いします。



なるたか店主の阿久津さんを交えての懇親会も楽しかったなぁ。



明日のメッセがなければたぶん朝まで飲んでいたことでしょう(笑)





そう、そして今日は長野酒メッセが品川プリンスで開催されます。今年もかなりの混雑が予想されますが当日の入場も可能ですのでよかったらお誘い合わせの上、ご来場ください。こだまは丸世酒造店ブースにて(たまに遊びに出掛けておりますがw)みなさまをお待ちしております。
AD

・・・・・なんて基本的にはあまりない、のがたぶん本当。


今回の震災で亡くなられた方には心よりお悔やみ申し上げます。また、被災して今も大変な日々を過ごされている方には心からお見舞いを申し上げます。


毎日を必死に生きている(ようには見えないと思いますが)中で熊本にボランティアに行くこともできないし、そもそもいきなり行っても迷惑なだけだし(今日辺りからやっとボランティアを公式に募集し始めたみたいです、行ける方はよろしくお願いします)、とにかく毎日やきもきしながらテレビを見て心配するのが精一杯でした。

実は熊本市内に高校時代からの親友がいまして、その高校時代に一緒に馬鹿やってたやつら+αで今月3~5日に熊本へ出掛けてきたばかりなのです。



これは天草の宿での写真。向かって左端の縦3人の親子が今、熊本に居ます。熊本城近くの自宅マンションでは今もまだガスも水道もストップしたままで生活ができないので、奥さまのご実家の菊池市に避難しているそうです。大きな地震の震源になった菊池市も今はゆったりしているそうですが絶え間なく続く余震のせいでまったく落ち着かないとつい先ほどの連絡で聞きました。彼の周囲の方々は幸いにも無事でそれだけは感謝、とも言っていました。

いやー、聞いてるだけでつらい。

ほんの二週間前に駆け抜けたばかり、僕らを楽しませてくれたあの美しい天草や阿蘇をはじめとする熊本(とその周辺の九州全体)が大変なことになっている今、僕にとりあえずできること。



ふだん地酒屋こだまのレジ横にひっそりと置かれているこの応援箱。あの東日本大震災の直後からずっと置き続け、こだまと縁の深い福島県に毎年お届けさせていただいておりました。



勝手ながら今年は、まずはこれを熊本県にお届けします。



みなさまの優しい気持ち、合計16,007円を本日付で熊本県の運営する「熊本地震義援金」口座に送金させていただきました。心より感謝、御礼申し上げます。



もちろん僕自身も・・・(恥ずかしいので金額はご勘弁を)

物資を送ることも大事かも知れません。が、物資を配分することの大変さや時間の経過と共に必要なものが変化することを考えて僕は義援金という手法を取りました。これから復興にはきっと莫大な費用が掛かります。その時の小さな一助になれたら、と考えます。

送金先もいろいろあります。○○○だと手数料をたくさん取られるとか、△△△は私腹を肥やす悪徳業者だとか、いろいろな話も出ているので、とりあえず僕は「熊本県」という送金先を選びました。考え方は人それぞれなので、それぞれの考えに基づいて選べばよいと思います。考えすぎて行動をしないよりはまだマシかと思います。

熊本県への義援金について


一日も早く地震が終息し、平穏な日々が戻りますように。

それまで僕らは心配しながら、でも普段以上に楽しく生活します。

そしてまた近いうちに、大好きになった美しい熊本を旅させてください。
AD

長野県北部の信州中野にて酒を醸す志賀泉酒造。その創業は昭和38年と新しくもともとは共同の瓶詰め場だったところからのスタートで設立当初は複数の蔵の酒を醸造する役割だった歴史があります。

敷地が広くて僕は裏山の風景が大好きなんですが、そんな志賀泉酒造に平成14年から蔵に入り修行を重ね平成21年から杜氏として頑張っている若き蔵元、中山佳紀くんは昭和54年生まれの今年36歳。東京農大醸造科を卒業後一般企業に勤めた後に蔵に戻りました。

そんな彼と出逢ったのはもう10年くらい前のとある試飲会。当時彼は前杜氏の下で修行中のいち蔵人だったのですが、そのバランスのいい酒質に惚れてご挨拶させていただき、それからつかず離れずずっと注目させていただき、ここ数年は毎年蔵に足を運んでその酒質の進化を見守っていました。

そして平成28年3月、この27年度醸造のお酒よりついに取り扱いをスタートすることになりました。主要銘柄はこの「一滴二滴」や「志賀泉」など。



もともとはそれなりに大きな規模で酒を醸していた蔵ですが、現在は中山杜氏と若干名の手伝いで少量の仕込みをしています(現在約350石)。仕込み本数も少なく、誤解を恐れず言えば酒質としてもまだまだ発展途上の蔵ですがとにかく中山杜氏が頑張っています。

とりあえず現時点での志賀泉の特徴は中山杜氏の人柄が滲み出たような酸の柔らかなホッとするお酒、そんな辺りが特徴と僕は思います。車で片道30分の木島平村の龍興寺の湧水を汲みに行き(大変!)仕込みに使ったり、もともとの規模ゆえ決して使いやすいとは言えない蔵の設備の中でひとつひとつの工程を見直し工夫しながら毎年酒を進化させ、自身の造りを追求している中山杜氏の姿勢には常々共感を覚えていました。口数は少ないけど見えないところで一生懸命頑張ってるんだよねー。



流行の酒質でもなければ大きな特徴のある酒ではないかも知れません。が、なんだかいい。しみじみ旨い、そんなお酒を醸しています。これから無限の可能性を秘めた、志賀泉と中山杜氏のこれからにご期待ください
AD