日本酒用語って意外と難しいよね。
だいたいお酒の名前だって読みにくいのいっぱいあるし。
うちのお酒でも・・・・・
仙介 ×せんかい ○せんすけ
豊国 ×ほうこく ○とよくに
いやいや、読めなくって当たり前ですから!
うちは決してマニア向けのお店ではないし、
知らないこと、わからないことは気軽に聞いて欲しいのです。
(むしろわかったフリというか知ったかぶりされるのが一番ツライ・・・
)
そんな中でたまに聞いてくれるお客さまがいらっしゃって、
そうすると嬉しくなって必要以上に一生懸命に説明しているうちに、
いつの間にか話がえらく長くなってしまうことの多い僕なのでした(笑)
そんな中から、よく聞かれるお話をたまに書いていこうかな、と。
マニア向けの厳密なお話ではなくて、ちょっとわかりやすく端折りながら、ね。
マニアさんはマニアさんで、別途ご質問ください。(お店では忙しいから勘弁してね)
無濾過ってなんですか?
って最近よく聞かれます。
濾過してないってことだからにごり酒のことですか?
あーーー、それ鋭い。つか、ホントは正解。いや、これはマジで。
でもこの業界では違うことになってるんだけど、ホントはそれが正解。
まずちょっと定義的な話をします。
僕らフツーに日本酒って言葉使ってますけど、
酒税法上での正式名称は「清酒」って言うんですね。
日本酒って本当は本格焼酎も入るんだと思うんだ、個人的には。←余談
で、その「清酒」の定義なんですけど、細かいことはさておき
「発酵の終わった清酒のモロミを濾したもの」って定義があるんです。
酒税法上にそう書いてるの。違反すると怒られるの。
えっ?じゃぁにごり酒は?って思うでしょ?
あのね、簡単にいうと目の粗いザルで濾しても「濾したこと」になるんだって。
それのどこが清酒なんじゃ!って、なんかいい加減というか緩いというか(笑)
だからこの最初の「濾す」作業は今回題材にしている「濾過」には入らないの。
ははははははは、なんじゃそりゃ(笑)
でもまぁ我慢して、もう少しだけ謎解きに付き合ってくださいな。
さて、まず清酒になるための必須条件としての
一回目の「濾過」と呼ばない濾過(笑)が終わりました。
そう、問題はここからだ。
では、この先の本当の(?)「濾過」とはなんであるか。
一例:酒に活性炭を入れてかき混ぜて色やら味やらの成分を吸着させて濾す作業
一例:最初の濾過で取れなかった細かい粕やゴミなどを布などで濾す作業
一例:特定成分を吸着させる濾紙で味に影響を与えないように工夫して濾す作業
これ全部、同じように「濾過」と呼ばれる作業なんです。
だから、言葉だけ厳密に解釈すればどれをやっても「無濾過」とは名乗れない。
心情的にどう思おうと、確かに濾過してるんだから「無」濾過じゃないよな、うん。
・・・・・って、お上は言うんだって。
いや、実は酒税法上には「無濾過」の定義なんてないんだけどね。
まぁ、お上としてはあんまり乱用されると困るから指導するみたいだけど。
って。
・・・・・その前に一回濾過してんのに?w
とか言わないようにwww
あーいかんいかん。庶民育ちのせいかお上に楯突く気質がこんなとこでw
ま、真面目な話、個人的な心情としては
二例めに挙げたような濾過は濾過にカウントしなくていいように思うけど。
一例目はアウトだね。三例目がグレーなんだよな。最近凄い濾紙があるから。
あ、そもそもの話。濾過するとお酒ってどうなるの?
活性炭使うと雑味が消えます。旨味も消えます。色も透明になります。
昔はドバッと使うのが普通だったみたい。でも今は使い方次第(量もね)だと思う。
だから濾過してない酒には色があり、雑味も含めた複雑な旨味が生きていることが多いです。
ま、それをよしとするか否とするかなんだけどね。
お酒のバランスを取るためや、造り手の目指す酒質を実現するために
必要な濾過だってもちろんたくさんあるわけです。簡単に見えて実は奥が深い。
僕も無濾過は好きです。が、何が何でも無濾過信仰はどうかと思ってます。
確かに味は濃いかも知れませんが、造り手は全体のバランスを考えて醸しますから
やはりここは造り手に敬意を表して、そのお酒のよさを受け入れるのがベストかな、と。
ま、そんなわけで「無濾過」ってお酒はさっきみたいな濾過は
一切していないお酒ってことになってます。たぶん、一応、きっと。(笑)
ちなみにここで得た知識程度で造り手を含むプロに知ったかぶりで話しても
はっきり言って恥をかくだけだから気をつけてくださいね。
濾過の世界って、さっきも書いたようにかなり奥が深いのです。
ただね、知っておいて損はないですよ。「無濾過」って文字を見て、
「おおそうか、お前は必要以上にいじられずに出荷されてきたのか。
きっとさぞかし旨いんだろうなぁ。よしよし、大切に美味しく飲んでやるぞ♪」
・・・・・なんていう素敵な飲み手が一人でも増えてくれることを願っています。



















