作家・土居豊の批評 その他の文章 -175ページ目

柏原市フローラル市民大学講座 第4回【「坂の上の雲」の女性たち】を担当します!

昨年来、ご縁ができた柏原市のフローラル市民大学さんの方で、今年も私を講師に呼んでくださいました。
講演は、ちょうど年末、NHKドラマ『坂の上の雲 第3部』が放映されている時期でもあり、【「坂の上の雲」の女性たち】と題して、司馬遼太郎の描いた明治の女性群像についてお話させていただきます。
ドラマでは、菅野美穂演じる律(正岡子規の妹)や、石原さとみ演じる秋山真之の妻、季子。そして松たか子演じる秋山好古の妻、多美。この3人の女性像は、多分にNHKドラマらしい脚色がされていますが、司馬遼太郎原作の小説の中でも、明治時代の女性像が印象的に描き分けられています。

以下のご案内は、「広報かしわら11月号」にも、フローラル市民大学講座の一覧表として掲載されています。
http://www.city.kashiwara.lg.jp/doutai/simindaigakukouza23.pdf

(告知)

23年度柏原市フローラル市民大学講座
第4回【「坂の上の雲」の女性たち】
担当:作家・文芸レクチャラー 土居豊
12月8日(木) 10:00~11:30
会場:柏原市立女性センター(フローラルセンター)
住所:柏原市安堂町1番35号
電話:072-972-1501(内)5301
メール:doutai@city.kashiwara.osaka.jp
募集対象:市内在住者男女 30名
お申し込み:フローラルセンター 電話972-1501(内線5301)
一時保育有り: 1歳半~就学前の幼児(希望者は1週間前までに申し込むこと)

※この講演は、市民限定となっていますが、もし直接私の方にご連絡くださいましたら、お席を数席ご用意させていただきます。


作家・文芸レクチャラー土居豊ブログ「震災後の文学・芸術」

※写真は昨年度のものです

「けいおん!!紬ゆかりのフィンランドとロンドン5日間」だって?

けいおん!おそるべし

http://www.jal.co.jp/intltour/eur/k-on/
けいおん!!紬ゆかりのフィンランドとロンドン5日間


さすがに、このツアーに行くファンはいるのだろうか?
もともと、女子高生の卒業旅行がロンドン旅行というだけでも、不景気の昨今、なかなかなさそうに思うが、そこはこのアニメの主人公の一人が超お嬢様だから、よしとしよう。
けれど、このアニメ人気に便乗した様々なイベントや商法の中でも、これはさすがに、ちょっと無理なプランではなかろうか?
などと、いらない口出しをすることもないのだが、昔からのアニメファンとして一言いいたいのだ。
アニメの中には、海外を舞台に描いているものが多い。ハイジなどの名作アニメシリーズはもちろんのこと、『ルパン三世カリオストロの城』や、『魔女の宅急便』などの宮崎アニメにおける、海外の架空の街は、作品のロマン性を見事に補完するものだった。
けれど、『けいおん!』の場合、なぜわざわざ海外に?という疑問を感じるのだ。
まあ、まだ映画が公開されていないのだから、これ以上は、観てから考えることにする。
けれど、どうせなら、日本人のファンを海外旅行に行かせる商法より、せっかく人気のあるアニメなのだから、海外のファンを国内の作品舞台に誘致するプランを考えてはいかが?『けいおん!』の舞台として有名になった、ヴォーリス建築の豊郷小学校と京都観光のプランとか。
いや、もうそのプランはすでにあるのかもしれないが。

今日は娘の誕生日です

今日は娘の誕生日です。11月1日の午前1時生まれ、という、生まれながらのぞろ目狙い女子です。ちなみに、兄の方は5月5日生まれ。
自分の誕生日は、このごろうれしくもないですが、子どもの誕生日は、感慨もひとしおです。
ところで、昨日のニュースで70億人目の赤ん坊のことを祝っていましたが、その反面、人口問題はますます深刻さを増しているのですね。日本は人口減少に転じたわけですが、これは意外に、先々は吉と出るのかもしれません。
しかし、そのためにも、育児環境は最優先で整備していただきたいものです。
若者がどんどん海外流出して、高齢者ばかりが国内で介護を待つばかり、というような未来は、避けたいですから。
なにより、自分の子どもたちの将来を思うと、自分の行く末は、死ぬまで自分でなんとか生活できるように、健康を保たないといけないなあ、などと殊勝な気分になります。
そんなわけで、今の高齢の世代にも、できれば若年層に道を譲って、既得権益を手放してほしいなあ、などと考えているわけです。
経済的にも、政治的にも、若年世代にしわよせするのは、いいかげん、やめにしませんか。

「司馬遼太郎と歴史街道をゆく」第2回は来週日曜日です!

はびきの市民大学後期講座:「司馬遼太郎と歴史街道をゆく」第2回は来週日曜日です!
http://d.hatena.ne.jp/doiyutaka/

単発受講可能です!日曜の朝、はびきのにぜひお越しください!
第2回(11月6日)「西国街道ゆかりの司馬文学(「国盗り物語」など戦国ものを中心に)」
司馬遼太郎が育った竹内街道の沿線に、羽曳野市も含まれています。『街道をゆく』で司馬遼太郎は主要な街道の土地と歴史を描きました。関西の歴史街道を舞台とした戦国ものを中心に、司馬文学を読み解きます。
講師:作家・文芸レクチャラー 土居豊
(文芸レクチャラーとして講演多数、近著『坂の上の雲を読み解く!』他著作多数刊行)
毎日曜日10時半~LICはびきのにて。

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自転車通行可は「幅3m以上」の歩道?

無理!

【自転車通行可は「幅3m以上」の歩道 (読売新聞10月28日)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111027-OYT1T01297.htm
警察庁の25日の通達を受け、各都道府県警は近く、歩道の通行規制などを見直す。
新ルールをめぐっては、自転車はもちろん、歩行者やドライバーも注意すべき事柄が増える。
 ◆自転車
 これまで走行が認められていたのは、道幅2メートル以上で「自転車通行可」の表示がある歩道。今後はこれを「道幅3メートル以上」に改めたうえで、それ以外は車道走行を原則(13歳未満と70歳以上などを除く)とする。
 警視庁は現在、「通行可」とする都内の歩道を選定中だが、車道を大型車が行き交うなど、事故の危険性が高い道路では、歩道走行も例外的に認める方針。違反した場合は、車道に出るよう指導するにとどめ、「悪質な違反以外は、いきなり交通切符を切るようなことはしない」(警視庁幹部)という。
 ◆歩行者
 今後、歩道を走る自転車は減るとみられるが、完全になくなるわけではない。今年9月には、熊本県八代市の国道の歩道を歩いていた女性(84)が後方から来た自転車と衝突し、転倒して死亡する事故が起きた。大きなけがにつながるケースもあるため、ある警視庁幹部は、「後方から接近する自転車の音にも注意を払ってほしい」と呼びかける。また、歩行者と自転車の通行区分がある歩道では、歩行者区分を歩くよう求めている。
 ◆ドライバー
 車のドライバーは自転車に、これまで以上の注意を払うことが求められる。路上駐車の車を避けようとした自転車が突然、はみ出してくることなども想定され、警視庁の交通担当者は「自転車との車間距離にも気をつける必要が出てくる」と言う。】



自転車の危険運転で肝を冷やしたことは、だれでも一度や二度はあるだろう。
けれど、自転車に乗る立場でみると、この規制は、ほとんど無理!と思う。
具体的にいうと、まず、

「車道を大型車が行き交うなど、事故の危険性が高い道路では、歩道走行も例外的に認める」
というが、大型車でなくても、乗用車が行き交うのが車道であって、その端っこを自転車で走るのは、きわめてストレスフルな体験だ。
なぜなら、たいていの場合、車道を走る車は自転車を車両とはみなさないで、邪魔者扱いし、クラクションを鳴らして威嚇したりする。
これは都市部だけのことかもしれないが、恒常的に渋滞している狭い車道では、歩道を通れなくなった場合、自転車は事実上、車の間をすりぬけて走るか、前の車が動くのを待つしかない。
そうするしかなければ仕方がないが、それなら自転車に乗ろうという気はなくなる、と思うのは私だけだろうか?
どうせ渋滞するなら、歩いていくか、車の方がましだと思うのだ。

次に、歩行者の側への注意だそうだが、

「後方から接近する自転車の音にも注意を払ってほしい」
というが、
これもまた、無理だろう。自転車の接近音というのは、事実上、ない。自転車の側が、ベルを鳴らすか、声を出すぐらいしかないだろう。非現実的な注意をしないでいただきたい。

そして、乗用車への注意だが、

「自転車との車間距離にも気をつける必要が出てくる」
というのだが、こうなると、もはや交通渋滞はますます悪化するのが目にみえている。
それなら仕方がない。もう車に乗るのはやめて、自転車にするか?でも自転車で車道を走るのは恐いから、歩きにするか?
結局、マイカーをやめて、自転車もやめて、みんな歩けよ、ということなのだろうか。
交通事故を減らすには、みんなが徒歩になるのが一番てっとり早いだろう。
でも、それでいいのだろうか?
自転車でなければ通勤、通学できない、という住宅事情もあるし、小さな子どもの送り迎えにも自転車は必要だ。
交通規制は、現実の生活に即してやっていただきたい。
それと、自転車の取り締まりを始めるまえに、まず自転車専用レーンを全ての街の道に作ってほしいものだ。
あと、公共交通としてバス路線を街のすみずみにまで整備し、本数を増やし、車いすでもベビーカーでも乗れるように全てフラットバスにしてほしい。ついでに、バスを全て無料にしていただきたい。
どこの街でもそうなってからなら、危険な思いをして無理に自転車に乗らなくても、楽に通勤、通学、子育てができるだろうと思うのだ。

いとうのいぢ講演会に行きました

昨日は、いとうのいぢ講演会に行きました。
これは、大阪デザイナー専門学校の学校祭イベントで、いとう氏は卒業生だとのこと。
学校祭だけあって、会場は在学生が半分以上占めている様子でした。
満場の拍手に迎えられて教室に入ってきたいとう氏は、シンプルな紺のワンピース姿。角川の担当編集者と一緒に、ハルヒ制作当時の裏話もたっぷり話してくれました。
デビュー当時と絵柄はずいぶん変わったけど、あくまで、絵はそのときのニーズに一番合うように変わっていい、というスタンスだそうです。
シャーペンでA4に描いたラフを、特別に公開してくれましたが、ハルヒの新キャラ佐々木の下絵が、一回目でほぼイメージが完成していることに感銘を受けました。ハルヒも、最初と比べて表情がやわらかくなってきたとのこと。作者とともにキャラも成長するんだなあ、と感心しました。
次の仕事は、 角川新作アニメ『アナザー』のキャラだとのこと。
今後の活躍がますます楽しみです。

※いとうのいぢ氏の描いた『涼宮ハルヒの驚愕』表紙絵の佐々木は、最初のラフでほぼ完成した姿に描かれていた。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4044292124/ref=pd_lpo_k2_dp_sr_2?pf_rd_p=466449256&pf_rd_s=lpo-top-stripe&pf_rd_t=201&pf_rd_i=4044292108&pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_r=0PWDV5EGHGB2K8H16NRM

作家・文芸レクチャラー土居豊ブログ「震災後の文学・芸術」

関学にて、有栖川有栖講演会を聴く

関学にて、有栖川有栖講演会を聴く

昨日は、よく晴れた秋の午後、関西学院大の上ヶ原キャンパスに、有栖川有栖さんの講演を聴きにいきました。
これは、私も講師を担当させていただいている2011年西宮文学案内秋季講座の、第2回「ミステリー文学と阪神間の風土」という催しです。
いつもながら、阪急宝塚線の甲東園駅から閑静な住宅地と緑あふれる丘の中を抜けて、関学まで歩く道筋は、格好の散歩道で、毎日この道を通って学校にいく学生さんたちがうらやましいです。
関学のキャンパスは、近代建築の名作であるヴォーリス建築で統一され、有名な正面の芝生には、近隣の子ども連れものんびりくつろいでいて、この辺りは、住むにはほんとにすばらしい環境だろうなあ、と思います。
さて、講演ですが、有栖川有栖さんは、実にスタイリッシュなシャツとジャケットに、長い黒髪がミステリアスで、みるからにミステリーの大家のオーラを放っています。
しかし、聞き手の河内厚郎氏との対話が佳境にはいってくると、いつのまにか大阪弁がぽんぽん飛び出し、絶妙のぼけとつっこみで、外見とのギャップがまた魅力をかもしだしていました。
お話の方は、創作秘話から、最近のミステリー事情まで、縦横無尽に展開され、あっというまの90分でした。
その中でも、実は今の日本はミステリー大国であり、世界で最も謎解きものが盛んな国なのだ、というお話は、目からうろこでした。日本のマンガやアニメが今のアジアで広く鑑賞されているのと同じく、日本のミステリーもアジアを中心に海外でファンを着実に増やしているのだ、ということで、これから日本の文学が向かうべき方向をさりげなく示唆されていたように感じました。
さて、有栖川さんの新作ですが、

『闇の喇叭』有栖川有栖
http://www.amazon.co.jp/dp/4062172097/ref=pd_bxgy_b_text_b

『真夜中の探偵』有栖川有栖
http://www.amazon.co.jp/dp/4062172259/ref=sr_1_8?s=books&ie=UTF8&qid=1319763396&sr=1-8

これらは、少女探偵ソラ・シリーズとして、これからどんどん展開していくようです。架空の日本を舞台に、大阪の街を駆け巡る17歳の探偵のたまご、ソラの活躍ぶりが楽しみです。次回作が待ち遠しい思いで、読み返しました。



2011年西宮文学案内秋季講座第2回「ミステリー文学と阪神間の風土」
10月27日(木)16:50~関西学院大学上が原キャンパス
講師:有栖川有栖(小説家・推理作家)

なお、次回は私が担当させていただきます。

第3回「村上春樹と阪神間の音楽文化」
11月26日(土)14時~西宮市立中央図書館集会室
講師:土居豊(作家・文芸レクチャラー)
主催:西宮市、(公財)西宮市文化振興財団
企画:河内厚郎
お問い合わせ先
(公財)西宮市文化振興財団事業部
電話0798-33-3146
http://amity.nishi.or.jp/

※講座の受付は終了していますが、26日の私の講演については、もしご希望ありましたら、直接お申し出いただけましたら、聴講可能です。

やはり世界の川端?

やはり世界の川端?

【川端康成の文学が官能的に!大人なのにどこか幼さを感じさせる裸体にクギヅケ!『スリーピング・ビューティー』のエミリー・ブラウニング
(シネマトゥディ2011年10月16日)
http://www.cinematoday.jp/page/N0036160
 [シネマトゥデイ映画ニュース] 川端康成の短編小説をモチーフにした映画『スリーピング ビューティー/禁断の悦び』の過激な予告編がついに解禁された。『エンジェル ウォーズ』のエミリー・ブラウニングが大胆ヌードに挑み、大人の女性でありながら、体つきはどこか幼さを残しているというアンバランスな魅力を十二分に発揮していることがうかがえる予告編だ
(中略)
 原作になっているのは、フェティシズムを追求した文豪・川端康成の短編小説「眠れる美女」。これまでの映像作品とはまったく違う形でそれを映像化したのは、本作が監督デビュー作となるオーストラリアの女流作家ジュリア・リーだ。映画『ピアノ・レッスン』のジェーン・カンピオン監督がほれ込んだというその才能を思う存分に発揮しており、それは今年のカンヌ国際映画祭での上映の際に賛否両論を巻き起こしたということでも証明済み。観客を官能エロスの世界へといざなう、衝撃作となっている。(編集部・福田麗)
映画『スリーピング ビューティー/禁断の悦び』は11月5日よりシネマート新宿ほか全国順次公開】




川端康成といえば、日本人初のノーベル文学賞作家で、かつては日本を代表する作家だった。
その魅力は、いまだに失われていないようだ。
川端作品は、日本映画でも数えきれないぐらい映画化されているが、この『眠れる美女』は、以前、ドイツでも映画化され、どうやら欧米の映画好きの嗜好に合う作品のようだ。
いまや村上春樹が日本文学の代表選手のようになっているが、日本の現代文学は、もっと読まれてもいいのではないだろうか。
少なくとも、戦後文学の中には、翻訳されさえすれば、世界水準の名作となるはずのものがたくさんあるだろう。
日本の魅力を海外にPRするというと、すぐに観光誘致や、マンガアニメの輸出などをイメージするようだが、文芸の作品を通じて、地道に、しかし確実に、日本の魅力をアピールしていけるのではないかと思う。
日本文学は村上春樹だけではない!ということを、声高に宣伝していくべき時期ではないだろうか。
もっとも、日本人自体が、現代小説をあまり読まなくなってしまっている現状では、なにをかいわんや、かもしれないが。

トルコ地震〜村上春樹の『雨天炎天』のヴァン猫たちも、絨毯屋さんも、無事だろうか?

村上春樹の『雨天炎天』のヴァン猫たちも、絨毯屋さんも、無事だろうか?

【死者450人超える=迫る「72時間」、懸命の救助活動-トルコ地震
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2011102600092
【エルサレム時事】トルコ東部で23日発生したマグニチュード(M)7.2の地震で甚大な被害を受けたワンで25日、10歳の少年が倒壊した自宅の中から地震発生後54時間ぶりに救出された。生存率が大幅に低下する発生後72時間(日本時間26日午後7時40分ごろ)を前に、被災地では懸命の救助活動が続けられている。死者数は459人に達した。
 日本などの赤十字に相当する赤新月社当局は25日、「数百人から数千人がまだがれきの下敷きになっている」との見通しを示した。(2011/10/26-07:32時事)】


トルコで地震は珍しくないが、今回の被害はそうとうなものだ。
しかも被災地がヴァンだという。
トルコのヴァンというのは、一般に馴染みの薄い土地らしいが、もし村上春樹の愛読者なら、思いだすエピソードがあるだろう。
紀行エッセイ『雨天炎天』で、トルコを4駆でまわっているとき、立ち寄った町だ。村上氏は大の猫好きなので、この地方だけに棲むヴァン猫というのを、わざわざ見に立ち寄ったとのことだ。
なにしろ、ヴァン猫というのは、猫にあるまじき水泳大好き猫だという。
で、結局、ヴァン猫はいたのか?ちゃんと泳いだのか?そのあたりのところは、エッセイに面白おかしく書かれているので、ぜひ読んでみてほしい。

『雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行』村上春樹
http://www.amazon.co.jp/dp/4101001391

ともあれ、そのエッセイに描かれたヴァン地方の人々は、素朴で、魅力的な人たちだった。
遠く離れた場所で起こった地震だが、トルコは親日の国としてもなじみが深い。
どうか、一刻も早く救助の手を差しのべてほしい。
そして、トルコ政府は、東日本大震災のときの日本政府のようにつまらない意地をはらないで、外国に救助を要請してほしい。
まったく、どこの国も、自国民が大勢死ぬことより、自分たち権力者の面子を優先する点では、世界共通だ。
タイの洪水被害も、その点では同じのようにみえる。危険はわかりきっていたのだから、首都を浸水させる前に、もっと大々的な国際的な援助ができたのではなかろうか?
もう21世紀だというのに、いったいいつになったら、国際救助隊のような救いの手が現れるのだろうか?それとも、いつの時代も、われわれ庶民の生命は、国からあっけなく見捨てられ続けるのだろうか?

講座「司馬遼太郎と歴史街道をゆく」ブログ、初回講座のレジュメや資料写真等をアップ

講座「司馬遼太郎と歴史街道をゆく」ブログ、初回講座のレジュメや資料写真等、アップしました!
http://d.hatena.ne.jp/doiyutaka/

第1回「司馬遼太郎と竹内街道(「街道をゆく」と司馬遼太郎文学の本質)」のレジュメや資料写真等をアップしました。
文芸レクチャー講座「司馬遼太郎と歴史街道をゆく」で、私は昨年に引き続き司馬遼太郎の文学を論じる講座を担当しています。上記ブログに講座のレジュメや参考資料画像などをアップして、司馬遼太郎文学を語る文芸レクチャーの概要をシェアしていきます。
※全12回終了後、ブクログで電子書籍化する予定です