1 | 2 | 3 | 4 | 5 |最初 次ページ >>
2017-06-26 14:20:03

先週、はびきの市民大学で小川国夫文学を紹介する講座をやりました

テーマ:ブログ

先週、はびきの市民大学で小川国夫文学を紹介する講座をやりました

 

 

この講座は元々、近鉄沿線のことを扱う講座の中の1コマなので、会場の羽曳野市を通る近鉄南大阪線沿線にある大阪芸術大学と、富田林市のゆかりの作家を2人合わせてレクチャーするという、ちょっと無茶な計画でした。

その2人というのも、小川国夫と織田作之助という、全く接点のないほとんど無関係と言っていい作家2人を合わせて論じる、という無茶な企画。

でも、こういう「こじつけ」から論じていくのは、実は筆者の得意とするところです。何しろ「村上春樹」と「涼宮ハルヒ」という全く接点のなさそうな2つを合わせて、「ハルキ、ハルヒ」という語呂合わせから1冊の本を書いて話題になったのが筆者だということを、ご存知の方もいらっしゃるでしょう。

しかも決して単なるこじつけではないというのは、拙著『ハルキとハルヒ』をお読みになっていただければきっとお分かりになるでしょう。

 

今回の「小川国夫と織田作之助」も、決してこじつけではないのです。

この2人の作家をつなぐ偶然の糸、というより偶然の土地、それが南河内です。

小川国夫は周知のように静岡の作家であり、大阪とは縁もゆかりもなさそうでありながら、実は晩年の20年近く、南河内の大阪芸術大学で教鞭をとっていました。その晩年の歳月は、この作家の代表作のいくつかを書いた時期なのです。しかも、若い頃は「無冠」を誇っていたこの漂泊の文士が、この晩年の20年間に、多くの栄誉に輝いたのでした。

大阪の地や人々との交流は、この「孤高の文士」が晩年もう一花咲かせるきっかけになったとも言えましょう。筆者は、小川国夫の最晩年、押しかけ弟子を自称していましたが、親しく接していただき、創作の秘密の一端を学びました。没後10年になろうとするこの昭和の大作家と身近に接して、作品創作の裏話をたくさん聞くことができたのは、筆者にとって何よりの宝物です。

一方、織田作之助は、その若すぎる晩年、富田林の姉の家に寄寓し、最後の長編「土曜夫人」も富田林で書かれました。オダサクといえばミナミ、という印象ですが、面白いことに、無頼派・放蕩の文士・オダサクが、ミナミで大いに羽目を外したあと終電車で南河内に帰り、夜っぴて原稿を書いた、というのです。一見、都会の真っ只中で生み出されたようなオダサクの諸作が、実際には南河内の田園風景の中で執筆された、というのは、小説創作の興味深い一面だと思います。

さらに、今回の講座で中心的に論じたのは、南河内をめぐる沿線の差異、というようなアイディアです。

つまり、南河内から大阪市内に出るのですが、小川国夫は近鉄沿線、織田作之助は南海沿線、というようなすれ違いがあります。南河内に住んで毎日のようにミナミに出たオダサクと、普段は静岡住まいで、月に数日、大阪の天王寺の定宿から南河内の大学に通勤していた小川国夫、という路線の違いもあります。

このような「沿線」のすれ違いが、大阪の、特に南大阪の土地柄を考える大きな手がかりになるのです。

 

ちなみに、織田作之助の小説には南河内の土地はほとんど描かれませんし、小川国夫も小説の中には南河内を描きませんでした。けれど、小川国夫の場合、ユニークなのは、『マグレブ、誘惑として』で描いた天王寺の浮浪者に、北アフリカの聖なるこじきの姿とキリスト教信仰の問題を重ね合せていることです。一体、大阪の浮浪者を題材にキリストの救いをイメージさせる作家が、他にいたでしょうか。

大阪の人間なら、雑駁な貧民街のイメージが聖なる存在に転換される奇跡のようなこの小川国夫作品を、一度は読んでみるべきだと思っています。

 

筆者は、今回のゲスト講座で、小川国夫文学の魅力の一端でも、大阪の方々に伝えられたなら光栄なのですが、実は来年、小川国夫は没後10年になります。この節目に、筆者自身も、小川国夫についての本を準備しています。

今のところ、大手の版元にはお声かけしていませんが、もしご興味ある編集の方がいれば、ぜひご注目をお願いいたします。

もちろん、主要な文芸雑誌では、来年、小川国夫没後10年に着目する記事も出るでしょう。しかし、残念ながら、小川国夫の作品は徐々に忘れられている現状です。

それというのも、小沢書店の倒産によって、小川国夫全集が絶版状態なのが大きいと考えています。

小川国夫の故郷・静岡では、今でも地元の作家として称えられていることでしょう。また、大手文芸出版の集まる東京が、没後10年の昭和の作家を追悼するのも、また当然でしょう。

しかし、晩年の小川国夫を支えた大阪のいち物書きとして、筆者は恩師の思い出を、これからも形に残していくつもりです。その端緒として、没後10年の来年、小川国夫と大阪、晩年の小川国夫の残した言葉の数々をまとめた本を出します。

それに絡めて、来年、今回のような「小川国夫」文学レクチャーや講演を、各所で開催したいと思っています。

文学関係、文化芸術関連の企画ご担当の皆様、ぜひお声かけをお待ちしています。

 

※末尾に、この小川国夫文学講座の企画の一例を載せておきます

 

 

※参考

今回の講座詳細

平成29年度はびきの市民大学前期講座

「近畿日本鉄道を識る」第9回【織田作之助と小川国夫の愛した近鉄沿線の南河内】

(講座紹介)

大阪の生んだ文豪・織田作之助はその若すぎる晩年を富田林で、小説「土曜夫人」絶筆まで執筆し続けました。

また、戦後文学を代表する一人、小説家・小川国夫も晩年の十数年間、大阪芸大の教授として毎月来阪しながら、代表作の数々を旺盛に執筆しました。

地元・南大阪と、昭和文学史上に残る二人の作家との関わりを紹介します。

(内容)

織田作之助は、富田林市で姉の竹中タツ宅に寄寓し、絶筆となった「土曜夫人」や「世相」、「表彰」などを執筆しました。早すぎる晩年、織田にとって富田林は第二の故郷となったのです。

また、

小川国夫は、大阪芸術大学芸術学部文芸学科教授(のち客員教授)として晩年の10数年、毎月のように来阪し、数多くの教え子を育てました。その時期は、小川国夫が晩年の諸作品を精力的に執筆していた時期と重なります。小川文学の晩年の成果を考えるとき、大阪での教授活動を無視しては語れません。

はびきの市民大学の地元・南大阪と、昭和文学史に残る作家2人との深い関わりをレクチャーします。

(講師紹介)

1967年大阪生まれ。大阪芸術大学卒。

2000年、村上春樹論の連載で関西文学選奨奨励賞受賞。

同年、評論『村上春樹を歩く』(浦澄彬名義/彩流社)刊行。

2005年、音楽小説『トリオ・ソナタ』(図書新聞)で小説家としてもデビュー。作家の故・小川国夫氏の激賞をうける。

小川国夫の晩年、最後の弟子の一人として身近に接し、文学の真髄を学んだ。

 

※小川国夫編集人による「河南文藝」にも土居豊の短編が掲載された

 

 

 

※2010年、大阪・シネヌーヴォでの小川国夫原作映画『デルタ』上映&トークイベントで土居豊がトークイベントの司会進行を担当。

当日のリポート記事→

http://takashi-hara.at.webry.info/201012/article_10.html

 

 

 

 

 

(1)土居豊のマスコミ等での活動

1)ABCラジオ「武田和歌子のぴたっと。」に土居豊が出演中。

http://abc1008.com/pitatto/index.html

 

2)2月24日(金)サンテレビ・ニュースポート21時半「徹底報道」特集「世界のハルキと阪神間」で村上春樹の文学について土居豊が解説。

 

(2)村上春樹の小説などを題材に、各地で読書会を主催

土居豊主催の村上春樹読書会が全国の地方新聞文化面で紹介されました

時事通信社文化部の取材を受けた記事が、地方新聞文化面に順次配信されました。京都新聞、山形新聞、岩手日日など。

 

(3)担当した主な講座・講演等

2016年、土居豊担当の歴史小説講座がいずれも満員御礼!

1)はびきの市民大学平成28年度前期講座「大河ドラマ『真田丸』をもっと楽しむ!~真田幸村VS徳川家康」

http://ameblo.jp/takashihara/entry-12134819648.html

2)平成28年度前期いずみ市民大学教養学部(旧・シティプラザ市民カレッジ)土居豊担当講座「真田幸村についてもっと知りたい!~池波正太郎『真田太平記』をよむ」

http://ameblo.jp/takashihara/entry-12134578875.html

3)国際交流のための日本文化理解講座 日本文学コース

第11回  2016年2月22日「村上春樹の文学を読む」(担当 土居豊)

http://www.ih-osaka.or.jp/news/20150724_3444/

4)「長門有希ちゃんの消失」と西宮ゆかりの文学 西宮市立中央図書館講演

http://ameblo.jp/takashihara/entry-12121030898.html

 

 

※土居豊の作品はこちら

Amazons著者ページをぜひフォローしてください!新作情報などが届きます。

https://www.amazon.co.jp/土居-豊/e/B00491B5TQ

 

 

※参考

講座案「没後10年 最後の文士・小川国夫を読む」

 

2008年4月に没した、戦後文学を代表する作家の一人である小川国夫の没後10年に向けて、大阪にもゆかりの深い小川国夫の文学を学ぶ講座です。

小川は、大阪芸術大学芸術学部文芸学科教授(のち客員教授)として晩年の10数年、毎月のように来阪し、数多くの教え子を育てました。

その時期は、小川が晩年の諸作品を精力的に執筆していた時期と重なります。

小川文学の晩年の成果を考えるとき、大阪での教授活動を無視しては語れません。

大阪と昭和文学史上の巨人との深い関わりをたどりましょう。

(各回タイトル案)

第1回「小川国夫と大阪の関わり〜青年時代から晩年まで」

第2回「小川国夫が描いた大阪〜小説やエッセイに登場する風景」

第3回「小川国夫の創作教室〜小説を書く方法」

第4回「小川国夫と大阪の町〜大阪の下町を愛した文士」

第5回「小川国夫と作家たち1〜島尾敏雄」

第6回「小川国夫と作家たち2〜埴谷雄高」

第7回「小川国夫と作家たち3〜立原正秋」

第8回「小川国夫と作家たち4〜若手作家とのやりとり」

第9回「小川国夫と批評家〜吉本隆明、江藤淳との対決」

第10回「小川国夫原作の映画化〜大阪での上映会をめぐって」

 

※参考〜晩年の小川国夫と大阪の関わり

平成2年4月 大阪芸術大学文芸学科教授に就任

平成3年 小説『マグレブ、誘惑として』を「群像」に連載開始

同年 河南文學(大阪芸術大学文芸学科発行の文芸誌)創刊、編集に関わる

同年11月 代表作の一つである小説『悲しみの港』連載開始 朝日新聞夕刊

平成4年4月 小川国夫全集刊行開始

平成5年12月 壮年期の代表作『悲しみの港』刊行(朝日新聞社)

平成6年5月 「悲しみの港」で伊藤整文学賞受賞

平成7年1月 「マグレブ、誘惑として」刊行

同年4月 NHK人間大学テキスト「イエス・キリスト その生と死と覚悟」

教育テレビ放映(全12回)

同年11月 小川国夫全集完結

平成11年2月 『ハシッシ・ギャング』で読売文学賞受賞

同年 最晩年の代表作『弱い神』連作を連載開始 (群像、新潮、文學界)

平成12年3月 日本藝術院賞受賞(黒井千次、日野啓三、川村二郎らと同時)

平成15年3月 大阪芸術大学を退職

同年 大阪芸術大学文芸学科の文芸誌『河南文藝 文学篇』創刊、編集人に就任

平成17年 日本藝術院会員に選ばれる

平成18年 旭日中綬章

平成20年4月8日 永眠

 

※参考〜小川国夫と土居豊の関わり

土居豊は大阪芸術大学文芸学科の出身ですが、小川国夫とは入れ違いでした。しかし、後年、偶然に小川国夫の芸大での講義を聴講する機会を得、それ以来、「自称弟子」として小川国夫の最晩年の10年、追っかけを続けました。やがて、小川国夫の推挙を得た小説デビュー作『トリオ・ソナタ』刊行記念会では、スピーチで作品を絶賛されました。

小川国夫没後も、「小川国夫原作映画『デルタ』関西上映記念イベント(2010年12月21日 シネヌーヴォにて)」にトーク出演など、小川文学の伝道を続けています。

 

 

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2017-06-22 17:36:56

生駒ビル読書会で村上春樹訳のサリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を読みました

テーマ:ブログ

生駒ビル読書会で村上春樹訳のサリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を読みました

 

 

昨夜、生駒ビル読書会で村上春樹訳のサリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を読みました。

超有名作品にもかかわらず、読んでない本のトップ10に入りそうなこの小説、いざ取り上げてみると、予想以上に苦手だった人続出!

でも、読み込むことで、小説の面白さがわかってくる作品だといえます。

サリンジャーにハマるか、苦手か?という問題は、村上春樹にハマるか苦手か?問題と直結しているように思います。そのキモは、文体です。

その文体にハマるか、苦手か、そこが小説の好みの分かれ目だということが、今回のサリンジャーでよくわかりました。

『キャッチャー』の春樹訳の文体は、まさに春樹節全開で、昔の野崎訳とは全く違う小説のように読めてしまいます。

そこが、また、好みの分かれる点ではないでしょうか。

ちなみに、個人的にツボにはまったのは、春樹訳で読むと春樹ワールドの元ネタがゴロゴロ見つかることです。

例えば、春樹お得意の「やれやれ」の決めセリフを、ホールデンが言うのですが、これは旧訳では「チェッ」と訳されています。春樹「やれやれ」の出どころが『キャッチャー』だったというのは、実に面白いと思います。

また、ホールデンが最後までこだわるニューヨーク・セントラルパークの池のアヒルたち。これは春樹『ねじまき鳥クロニクル』に登場する「あひるの人たち」の原型でしょう。

また、ホールデンが夢見ている森の入り口での暮らし、これこそ、春樹『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』の主人公が選択する森の中の暮らしの原型だろう、と想像しています。

などなど、春樹ワールドとの類似点を探しながら読むと、『キャッチャー』は春樹愛読者にとってとても興味深い作品です。

なお、筆者にとっては、ホールデンもさることながら、フィービーが永遠のヒロインであることは、内緒です。自分も、あんな妹が欲しかった!

 

さて、

次回、生駒ビル読書会は

 

7月20日(木)19時〜

課題本

フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』村上春樹  訳

(旧訳でも可)

 

https://www.amazon.co.jp/グレート・ギャツビー-村上春樹翻訳ライブラリー-スコット-フィッツジェラルド/dp/4124035047

 

 

です。ご都合良ければぜひ!

 

 

【趣旨】

大阪船場の近代建築の傑作であり、「生きた建築ミュージアム」にも選定されている生駒ビルヂングにご協力いただき、定期的に読書会を開催しています。文化財である近代建築を読書会の会場に使わせていただけるのは、とても素晴らしい機会です。

ご都合よろしければ、下記の会にご参加をお願い申し上げます。継続してご参加いただけましたら光栄です。

【詳細】

日時:2017年7月20日(木)19時〜

開催場所:生駒ビルヂング 地下図書室にて

(1Fバールで一声かけてお入りください)

大阪市中央区平野町2丁目2番12号(アクセスは下記)

参加費:500円

終了後、希望者で懇親会を予定します!飲食は各自実費

 

※生駒ビルヂングHP

http://www.ikoma.ne.jp/

(大阪船場の近代建築の傑作で「生きた建築ミュージアム」にも選定される)

 

 

詳細は、以下のフェイスブックページにも告知しています。

※「地下室の会」Facebookページ

https://www.facebook.com/ikomabld.reading.circle

 

 

※(報告)隆祥館書店《村上春樹について思う存分語り合う会》開催しました

http://ameblo.jp/takashihara/entry-12274965047.html

 

 

※ミステリー作家・秋吉理香子をゲストに招きインタビューします

ゲスト・トークシリーズ「豊が訊く!」〜作家・土居豊が各界著名ゲストを招いてインタビューします〜第1回「ミステリーはお好き?」

https://www.facebook.com/events/799770546858151/?context=create&previousaction=create&ref=2&ref_dashboard_filter=calendar&sid_create=4211532901&action_history=[%7B%22surface%22%3A%22create_dialog%22%2C%22mechanism%22%3A%22user_create_dialog%22%2C%22extra_data%22%3A[]%7D]&has_source=1

 

http://ameblo.jp/takashihara/entry-12283739049.html

 

 

※土居豊の作品はこちら

Amazons著者ページをぜひフォローしてください!新作情報などが届きます。

 

https://www.amazon.co.jp/土居-豊/e/B00491B5TQ

 

 

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2017-06-19 21:46:07

連載更新→エッセイ「クラシック演奏定点観測 ノイマン指揮 チェコ・フィル来日公演85年

テーマ:ブログ

連載更新→エッセイ「クラシック演奏定点観測〜バブル期の日本クラシック演奏会」

第7回

ヴァーツラフ・ノイマン指揮

チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 来日公演 1985年

 

https://note.mu/doiyutaka/n/ndd911bb148fc

 

※筆者の聴いたコンサートのチケット(ザ・シンフォニーホール)

D席6000円

3階RRB 10番

 

 

ノイマンのマーラーには、思い入れがあった。

初めてマーラーの交響曲第8番を聴いたのが、FMで流れたノイマンのCDだったからだ。

 

初めて見た指揮者・ノイマンは、好々爺然とした人で、どういうわけか、マーラーのスコアがミニチュアスコアだった。普通、指揮者が演奏会で使うスコアは分厚い製本の大きなサイズなのだが、ミニチュアスコアでは、実際、指揮台に置いた位置で細かい部分が見えないのではないだろうか?

しかも、この日のノイマンは、どうも厄日だったのだろうか、マーラーの演奏中、指揮台が音を立ててずり下がる、というハプニングに見舞われた。指揮者自らが指揮台を片手で支えてネジを締め直す、というようなドタバタぶりで、いささかあっけにとられた。これまでに生演奏を聴いたオケで、こんな失敗は見たことがなかった。

だが、それもまたノイマンの人柄のなせる技というのか、演奏そのものは、実に素晴らしいものだった。

 

(続きはメルマガで)

 

https://note.mu/doiyutaka/n/ndd911bb148fc

 

 

 

 

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2017-06-14 20:58:45

ミステリー作家・秋吉理香子をゲストに招き、インタビューします

テーマ:ブログ

ミステリー作家・秋吉理香子をゲストに招き、インタビューします

 

 

 

 

https://www.facebook.com/events/799770546858151/?context=create&previousaction=create&ref=2&ref_dashboard_filter=calendar&sid_create=4211532901&action_history=[%7B%22surface%22%3A%22create_dialog%22%2C%22mechanism%22%3A%22user_create_dialog%22%2C%22extra_data%22%3A[]%7D]&has_source=1

 

 

「豊が訊く!〜作家・土居豊が各界著名ゲストを招いてインタビュー」

関西在住の作家、漫画家、アーティストなどをゲストに、作家・土居豊が公開インタビュー。いま最先端のアーティストたちに、赤裸々なトークを語っていただきます!

【概要】

土居豊主催で、季節ごとに、文化的なゲストを招いてトークイベントを開催する。

【効果】

ゲストと会場、主催の土居のそれぞれに宣伝効果、物販の収益、トーク出演のギャラなどが期待できる。

 

ゲスト・トークシリーズ「豊が訊く!」

 

〜作家・土居豊が各界著名ゲストを招いてインタビューします〜

 

 

第1回「ミステリーはお好き?」

 

https://www.facebook.com/ゲストトークシリーズ豊が訊く-306671116450790/?hc_ref=PAGES_TIMELINE&fref=nf

 

 

映画化もされた『暗黒女子』のミステリー作家・秋吉理香子をゲストに招きます。

ミステリー小説とはどうやって描かれるのか? 

創作の裏側をお話いただきます!

 

日時:7月15日 午後2時〜4時

(秋吉理香子のサイン会あり)

参加費:1000円

会場:J:SPACE

じゅとう屋別館 西宮市下大市西町1−22

(阪急今津線・門戸厄神駅下車すぐ)

お問い合わせ:0798-52-2258

主催:土居豊

お問い合わせ:メール urazumiakira@outlook.jp (浦澄彬 名義)

 

【秋吉理香子プロフィール】 

大阪市生まれ。作家。別名義でアニメの脚本などを手掛ける。 早稲田大学第一文学部卒、ロヨラ・メリマウント大学院映画・ TV修士課程修了。2008年「雪の花」でYahoo!JAPAN文学賞 を受賞。翌年、短編集「雪の花」(小学館)を刊行。他に 「暗黒女子」、「放課後に死者は戻る」がある(いずれも双葉社)。

 

最新刊は『機長、事件です! 空飛ぶ探偵の謎解きフライト』(角川書店)

 

http://store.kadokawa.co.jp/shop/g/g321608000280/

 

【土居豊 プロフィール】

大阪生まれ。作家、文芸ソムリエ。評論『村上春樹を歩く』の連載で関西文学選奨奨励賞受賞。新刊共著『西宮文学案内』(河内厚郎監修 関西学院大学出版会)。近作:小説『五月丘高校吹部日誌』、短編『オレンジ ~Motojiro Kajiiに捧ぐ~』(総合マンガ誌「キッチュ」第七号掲載)など。

 

ポータルサイト

https://plus.google.com/+土居豊/posts

 

フェイスブックページ

http://www.facebook.com/yutaka.doi

 

Amazon著者ページ

http://www.amazon.co.jp/-/e/B00491B5TQ

 

※イベントページ

https://www.facebook.com/ゲストトークシリーズ豊が訊く-306671116450790/

 

 

 

※土居豊による、秋吉理香子『サイレンス』評

http://ameblo.jp/takashihara/entry-12248098523.html

 

 

 

 

 

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2017-06-11 13:31:17

ムライさん&呉ジンカンさん『京都ご近所物語』発売記念イベントにお邪魔しました

テーマ:ブログ

ムライさん&呉ジンカンさん『京都ご近所物語』発売記念イベントにお邪魔しました

 

 

京都のホホホ座、ムライさんの新刊「京都ご近所物語」のイベントに行きました。夫である編集者の呉さんとの京都暮らしをエッセイ漫画に描いています。

トークでは、お二人のリアルな京都暮らしの打明け話を聞きました。

 

※ムライ『京都ご近所物語』

https://www.amazon.co.jp//dp/478161521X/ref=tmm_other_meta_binding_title_0?_encoding=UTF8&qid=&sr=

 

 

※イベント詳細

http://hohohoza.com/news/2136

 

『京都ご近所物語』発売記念イベント「移住者から見た京都のいいところあれこれ」

京都に移り住んだ漫画家と編集者夫婦が、再発見した京都のいいところを話します。ムライさんによるサイン会もあり。

 

http://matogrosso.jp/kyoto-gokinjo/td.html

 

日時:6月10日(土)開場 午後7時30分 開演 午後8時

会場:ホホホ座1階

出演:ムライ、呉ジンカン

聞き手:佐藤守弘先生(京都精華大学教授・視覚文化研究者)

予約料金:1000円 当日料金:1500円

(ともにホホホ座1階500円商品券付)

 

 

 

ムライさんのマンガのファンとしては、今回の新刊『京都ご近所物語』もさることながら、最新作品集『おてんば絵画と秘密の話』を買えたのが嬉しかったのです。

この作品集の中には、これまで同人誌などに掲載されたものなどが集められていて、ムライワールドのエッセンスが一冊に集められている感があります。

特に、総合マンガ誌「キッチュ」に掲載されてきた短編が一度に読めるのは、作風の微妙な変化が楽しめて良いと思います。

中でも、「キッチュ」6号掲載の「私の足長お兄さん」は、大人のファンタジーとして心にしみる名作です。

 

※いただいたサイン

 

 

 

※ムライ作品集『おてんば絵画と秘密の話』

http://taco.shop-pro.jp/?pid=118102637

 

 

 

漫画家ムライの作品は、ファンタジーが基調ですが、ダークな味付けが秀逸で、絵柄の可愛らしさと内容のギャップが最大の魅力だと考えています。その点、今回の『京都ご近所物語』は、初のエッセイ漫画ということもあって内容の違いは当然ですが、絵柄がずいぶん変わったことについては、トークの中で作者自身も語っていました。

ムライ作品のレパートリーの幅が広がったということは間違いないので、今後の展開が大いに期待できるといえます。

 

この日のイベントには、呉さんの人脈の広さを示すように、様々な参加者が来店していたようです。

中でも、一見コスプレのような感じの女性がいて異彩を放っていました。この丘丘さんは、呉さんとムライさんの後輩にあたる京都精華大学のマンガ学部の院生さんだったようで、京都に漫画文化の担い手が着実に根付いていることを実感しました。

 

※丘丘さんツィッター @loliqiuqiu

 

 

さて、

このイベントの会場のホホホ座は、知る人ぞ知る、ガケ書房が移転した店舗です。

 

 

※ホホホ座

http://hohohoza.com

 

http://hatenanews.com/articles/201504/23448

 

http://www.mishimaga.com/hon-hatsu/046.html

 

 

ホホホ座は、哲学の道のほど近くにあります。京都らしい穏やかな東山の風景に囲まれて、ひなびた感じの民家が並んでいます。昭和感漂う風光明媚な土地です。

付近を散策すると、なんと、京都市電の車両が保存さていました。

 

 

 

※京都コンピューター学院HP

http://www.kcg.ac.jp/museum/shiden/shirakawa.html

 

【白河校舎設置の市電 京都コンピュータ学院白河校校地内に保存されている1801型と2603型の写真です。 廃止後,京都コンピュータ学院初代学院長 長谷川 繁雄先生が京都市の科学技術の歩みとして京都コンピュータ学院に現在保存されている旧型コンピュータの数々と共に京都市の技術発展の意味を込め,展示公開しました。当時道路に敷かれていた線路石材,線路,電柱,駅のプラットホームなど,市電と関わりあった物が展示されています。】

 

 

 

 

 

京都の町は、繁華街を遠く離れて、一見なんでもない住宅地を散策していても、思いがけない風景や不思議なものに出くわすことがよくあります。そういうところが、京都暮らしの最大の魅力かもしれません。京都、住んでみたいです。ただし、夏と冬以外!

 

 

 

※筆者の短編小説『オレンジ』も、呉さんの総合マンガ誌「キッチュ」7号に掲載されています。挿絵はムライさんが描いてくれました。

 

総合マンガ誌「キッチュ」第七号、ワイズ出版創刊号

http://studiokitsch.info/honshi_07.html

 

 

※写真はムライさんに描いてもらった挿絵の女の子。名前もムライさんがつけてくれました。名付けて「絵美ちゃん」

 

クリスマスイブ、大阪難波のロフトプラスワンウェストにて、総合マンガ誌「キッチュ」刊行イベント、無事終了しました。

 

http://ameblo.jp/takashihara/entry-12231780583.html

 

 

 

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2017-06-09 16:42:51

ノーランの映画「ダンケルク」と、英国BBC映画「Swallows & Amazons」

テーマ:ブログ

ノーランの映画「ダンケルク」と、英国BBC映画「Swallows & Amazons」

 

※公式サイト

http://wwws.warnerbros.co.jp/dunkirk/

 

 

https://movies.yahoo.co.jp/movie/ダンケルク/358077/

 

 

DUNKIRK Trailer 2 (Extended) 2017

FilmSelect Trailer

https://youtu.be/9UrQ4VvFO-c?list=FLa0xv9gT7eNdDPYIscM1AyQ

 

 

 

映画「ダンケルク」について、トレイラーを見たとたん、筆者はかつて自分が愛してやまなかったある作品のことを思い出した。

それは英国の児童文学。アーサー・ランサムの「ツバメ号とアマゾン号」シリーズだ。

第2次大戦の英独の対決と、英国の児童文学に何の関係が? と思うかもしれない。

両者に共通するのは、素人ヨットマンの物語だ。

 

かいつまんで話すが、

ランサムの児童文学シリーズは、1930年代の英国で、少年少女たちが自分たちでヨットを操縦し、美しい英国の湖水地方やノーフォーク湖沼地方などを舞台にキャンプし、冒険を繰り広げる物語だ。その物語の中に、今回の映画「ダンケルク」の舞台となる北海も出てくる。

シリーズの第7巻「海へ出るつもりじゃなかった」がそれだ。この物語では、少年少女たちはアクシデントで大型カッター(1本マストの帆船)に子供たちだけ取り残され、海に漂流してしまう。そこで、日頃ヨットを操縦していた子供たちは、独力で大きな帆船を操縦し、嵐の北海を横断して無事に危機を切り抜ける、というお話だ。

 

※アーサー・ランサム『海へ出るつもりじゃなかった アーサー・ランサム全集7』

https://www.amazon.co.jp/dp/4001150379

 

 

この物語に描かれた北海の港やカッターなどが、ダンケルクの撤退戦、「ダイナモ作戦」で登場する。ダンケルクに取り残された英国軍を救出するため、英国の素人ヨットマンたちもボランティアで自分たちの船を提供し、あるいは自分たちで北海を渡って兵士を救出に向かったのだ。

映画「ダンケルク」では、トレイラー映像にたくさんの民間の帆船が出てくる。ちょうどランサムの物語に描かれたのと同じような帆船が、戦場の只中を、自国の兵士を救いに奮闘する。

この撤退戦では、実のところ、児童文学の作者、アーサー・ランサム自身も、ダイナモ作戦に従軍を申し出ていたことが、伝記に書かれている。

 

※ヒュー・ブローガン『アーサー・ランサムの生涯』

https://www.amazon.co.jp/dp/4480836136

 

※上記より引用

《アーサーは「女房にたよらなくてはならず…椅子一つ持ちあげるのもたいへんな苦労で…かなり頻繁にまったく行動不能になる」といった具合で体力はまるでだめだったが、船と航海についての長年の経験を生かして従軍したいと希望した。そして友人の海軍大佐で、のちに少将になったコーソンの力添えにもはげまされたのだが、当然この希望はかなえられなかった。

(中略)

ドイツ軍がフランスに侵入し、海軍本部は突然説明なしに小艦艇の提供を求める声明を出した。アーサーはセリーナ(筆者注・ランサムの持ち船の帆船)を提供したが、受けてもらえなかった。波がおだやかなときにしか使えない小型のエンジンでは、ダンケルクでは使えなかっただろうことがわかったのは、のちになってからだった。》

 

 

まさに、ランサム自身がこのダンケルクの戦場に、得意のヨットを操って参加していたかもしれない、と思うと、感慨深い。というのも、ランサムの描いた物語の主人公たちは、30年代に10代前半の少年少女だったのだから、ダンケルクの頃には成人している。

もし、ランサムの物語の続編があったとしたら、きっと、このダイナモ作戦に主人公たちが参加していたのではないだろうか、などと、筆者は空想している。

このことは、実は昔から筆者が温めてきた二次創作の構想なのだ。

幼い頃、ランサムの本を読んで以来、空想の中で全12巻の物語の続編を、何度も考えてきた。

その中で、もっともランサムの物語にふさわしいものは、このダンケルク撤退戦に、大人になった主人公たちが参戦する物語だ、と思っている。

 

ところで、迂闊なことに、大好きなランサム・サガの再映画化が、昨年、英国で公開されていたのを、最近知った。

 

※映画「Swallows & Amazons」

公式サイト

http://www.swallowsandamazonsforever.co.uk

 

 

 

この映画は、まだ日本公開されていない。だが、どうしても観たいので、英国からDVDを取り寄せようと思っている。

もっとも、解説によると、物語は原作そのままではなく、第1巻の「ツバメ号とアマゾン号」をベースに、作者ランサム自身のMI6時代のエピソードを絡めて、サスペンス感を高めているようだ。

正直、そのスパイ合戦のお話は、原作のイメージに合わないような気がするが、実際に映画を観てみないと何ともいえない。

もっとも、トレイラー映像を見る限り、主人公の子供達は、まさにはまり役だと言える。

 

 

※映画「Swallows & Amazons」トレイラー

 

https://youtu.be/ztIQkixuOmc?list=FLa0xv9gT7eNdDPYIscM1AyQ

 

 

 

特に、アマゾン海賊の二人は、これぞナンシイとペギイ!という感じだ。ナンシイ役のSeren Hawkesがペギイを叱る決まり文句

Donkey!

を言う場面は、思わず笑ってしまった。

また、ジョン役のDane Hughes

と同じ学校の生徒だと言うのも面白い。ジョンとナンシイが互いに敬礼を交わす場面には、ぐっとこみあげるものがあった。

 

 

※参考記事

http://www.portsmouth.co.uk/whats-on/cinema/st-john-s-college-doubles-up-with-two-pupils-starring-in-hit-summer-film-swallows-and-amazons-1-7502114

 

 

 

個人的には、スーザン役のOrla Hill

が素晴らしい美形でよかったと思う。原作では、常にお姉さん役、お母さん役をさせられているスーザン、その姿をこれほど可愛い女子として描いたのは初めてかもしれない。もしランサムの「海に出るつもりじゃなかった」が映画化されるとしたら、ぜひ

Orla Hill

にもう一度スーザンを演じてほしい。

 

※公式サイト

https://www.curtisbrown.co.uk/client/orla-hill/images

 

 

 

筆者は、子供時代の憧れだったランサム・サガの世界を、いつか実際にみてみたい、と願ってきたが、2001年に英国旅行をして、湖水地方を訪れた。

そこは「ツバメ号とアマゾン号」シリーズの舞台であり、物語に出てくる風景が、今もそのまま、あるのだ。

 

※筆者撮影の英国湖水地方のスナップより

 

ウィンダミア湖のボウネス(ランサム・サガでは「リオ」)

 

コニストン湖のオールドマン山(ランサム・サガでは「カンチェンジュンガ」)

 

コニストン湖のピール島(ランサム・サガでは「ヤマネコ島」)

 

ピール島の港(ランサム・サガでは「ヤマネコ島の港」)

 

コニストン湖上のヨット(ランサム・サガのツバメ号とほぼ同じタイプ)

 

ウィンダミア湖の蒸気船博物館にある「アマゾン号」

 

同、屋形船

 

 

 

英国の湖水地方は、もう一度訪れたい場所の筆頭だが、次は、ノーフォーク湖沼地方や、北海の港町ハリッジも行ってみたい。

 

ともあれ、映画「ダンケルク」では、ランサム・サガの風景と帆船の活躍を楽しむつもりだ。

 

 

※同名の映画『ダンケルク』も、同じくダンケルクの奇跡を描いていて、見ごたえのある名作。J・P・ベルモンド主演で、いかにも厭戦気分の漂う作品となっている。

 

ダンケルク-DVD-ジャン・ポール・ベルモンド

 

https://www.amazon.co.jp/dp/B00007K4LN

 

 

 

※映画「Swallows & Amazons」

itunesサイト

 

https://itunes.apple.com/gb/movie/swallows-and-amazons-2016/id1139262501?utm_source=swallowsandamazonsforever.co.uk&utm_medium=referral

 

About the Film

Swallows and Amazons follows the Walkers, four children dreaming of an escape from the tedium of a summer holiday with their mother. When finally given permission to camp on their own on a remote island in the middle of a vast lake, they are overjoyed. But when they get there they discover they may not be alone... As they battle for ownership of the island, they learn the skills of survival and the value of friendship, which helps prepare them for the real danger they must face from the adult world. Steeped in the wonder of a child's imagination and set against the breath-taking backdrop of the Lake District, this is an exhilarating adaptation of a treasured classic.

 

Actors

 

Rafe Spall

Andrew Scott

Kelly Macdonald

Dane Hughes

Orla Hill

Teddie Malleson-Allen

Bobby McCulloch

Seren Hawkes

Hannah-Jayne Thorp

 

 

Director

Philippa Lowthorpe

 

Screenwriter

Andrea Gibb

 

Producers

Nicholas Barton

Nick O'Hagan

Joe Oppenheimer

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2017-06-08 16:32:24

クールジャパンではなく、ウェットジャパン

テーマ:ブログ

クールジャパンではなく、ウェットジャパン

 

 

※参考

NHKクローズアップ現代プラス

2017年6月7日(水)2兆円↑アニメ産業 加速する“ブラック労働”

http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3987/index.html?1496742159

 

 

 

上記の報告を見るにつけても、

クールジャパンは、見事に利権政治を栄えさせただけで、昭和に築かれたアニメ・漫画・サブカル文化の遺産を全て食い尽くしてしまいそうだと感じた。2020年の後、日本には何も残らない、という話になりかねない。

 

だが、

クールジャパンなどと言いながら、今の日本のアニメにせよ小説にせよ、「泣ける」のじゃないとヒットしないみたいだし、ウェットジャパン、だなあ。やっぱり日本の売りは、演歌かな。

 

自分自身は「泣ける」作品はあまり好きじゃない。特に、映画館でみる作品、家でテレビでみる作品で「泣ける」作品は困る。そういうのは、一人こっそり、DVDで見たい。小説も、あまり泣けるものは、読む場所を選ばなきゃいけないから困る。だいたい、「泣ける」と宣伝しているのに限って泣けない。

 

それよりは、本当にクールな作品を観たい。

例えば、アニメなら昔の富野作品、押井作品、のような。あるいはファーストルパンのような。

小説なら、日本では小川国夫のような。欧米ならロス・マクドナルドのような。

 

小説であれアニメであれ、「泣ける」作品の「泣ける」というのが可能の意味ではなく自発の意味なら、素晴らしい。だがそういうのは、万人には通じない。ごく少数の人に、ダイレクトに届く性質の事柄だと思うのだ。自然に泣けるというのは、極めて個人的、私的な心の動きだからだ。お涙頂戴ではない。

 

私の場合、ある作品で「泣ける」(自発)のは、なんでもない場面、なんでもないセリフが自分の記憶を呼び起こしたり、心の奥にすっと入ってきたり、そういう時に泣けるのだ。音楽でも絵でもそうだ。それは狙ってやれることではないと思う。

だから、世間的には「泣ける」という評判ではない作品が、私にとっては宝物のような作品となる。

例えば、

いや、これは言わないでおこう。

 

ところで、育児を体験してから、子供たちの歌う場面(フィクションでもリアルでも)と、ある特定のアニメの場面をみると条件反射的に涙が溢れてしまう。それは自分が子供と共に過ごした時間への感傷。子供が大きくなるにつれて、そういう場面は少なくなる。

そんなわけで、映画館でポケモンやプリキュアを観て泣いているおっさんを見つけても、声をかけないでくださいね。

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2017-06-07 15:38:40

『騎士団長殺し』「1Q84」の夢もう一度?何を寝ぼけてるんだ?

テーマ:ブログ

「1Q84」の夢もう一度?何を寝ぼけてるんだ?

 

※参考記事

期待外れの村上春樹『騎士団長殺し』「大量返本」の可能性が浮上

 

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170605-00010000-sentaku-soci

 

 

「1Q84」の夢もう一度?何を寝ぼけてるんだ?

新潮もヤキが回ったのだろうか?

「騎士団長殺し」も、村上春樹の傑作なのは間違いないのだから、焦って又吉本や百田本みたいな売り方をしなきゃいいんだ。

 

村上春樹ご本人が、100万部以上で売り切るように指示したのならしょうがないが、いや、それでも出版社側は理性を働かせて、あくまで文芸書の常識に従ってじっくり長く売る方法を選ぶべきだった。

新潮は、村上春樹でいうと「海辺のカフカ」の時に、チョイ見せのジラシ作戦でたくさん売った成功体験から、その後も『1Q84』でミリオン売ってしまって、もはや常識的な商売ができなくなったのだろうか。

いくら待望の村上春樹の長編だからといって、今の日本人の財布の口が固いのはわかっているはず。5千円近い分厚い上下本を、そうホイホイと買ってくれるかどうか?

しかも、今回の『騎士団長殺し』の内容を、出版社側がちゃんと読んでいたのなら、これは『1Q84』と違って一気読みするようなタイプの小説ではなく、時系列に従ってじっくりと楽しむ小説だとわかったはずだ。

タイトルがいかにも異世界風だが、内容はほぼリアリスティックな物語がベースになっているのだ。ハリー・ポッターみたいに一気に売り切るような本ではないことは、普通に考えたらわかっただろうに。

だいたい、売る側の大手書店も悪い。

あろうことか、真夜中の発売とともに徹夜で読むイベントをやって、それをマスコミで大々的に宣伝した。

書店側も、もし内容を読んでいたのなら、これは買ってすぐ一気読みするタイプの小説ではないことは明らかだったはずだ。もっとも、書店の責任者が事前に読ませてもらえていなかったならしょうがないが。

『騎士団長殺し』は、一気読みどころか、買ってきてしばらくは本棚に寝かせておいて、週末、あるいは連休にでも、じっくりと腰を据えて物語の世界に浸るのが合う、そういうタイプの小説だ。

間違っても、通勤の行き帰りに電車の中で飛び飛びに読むような作品ではない。

また、そういう片手間読みをすると、肝心な場面を見過ごしてしまいかねない、絶妙なバランスの小説だ。

だいたい、新聞と文芸誌の書評が良くない。特に新聞の書評で、あらすじをバラしてしまうのはどうかしている。この小説は、筋立てが特にユニークなわけではないが、それでも、あらすじを知ると、そんな平凡な(春樹にしては、だが)お話ならあえて買わなくてもいいか、と思わせてしまったのではないだろうか。

文芸誌の書評も、ありきたりのものが多く、中には、どうしてこの人に感想を書かせるの?と首をひねるような評者もいた。あれを読んでしまえば、なあんだ、急いで買わなくても文庫を待とうか、図書館で予約しておこうか、ブックオフで買おうか、と思わせてしまいかねない。

文芸誌は、村上春樹の描き出した究極のリアリズムというべき『騎士団長殺し』の、見事な世界を色眼鏡抜きで読解できるレベルの人物に書評させてほしいものだ。

ともあれ、「騎士団長殺し」が初版を大量に返本されたなら、おそらく次の村上春樹の新作は、馬鹿げたフィーバーではなく、まともな売り方で発売されるだろう。今度こそ、落ち着いて村上作品に浸れるようになるといい。

 

以下は蛇足だが、

大手書店でやってた新刊のタワー展示、あれは嫌いだ。どう見ても本が痛むだろうに。

あんないびつな売り方をしないでもいいように、村上春樹の次回作は、できれば普通に発売してほしい。

 

 

 

※ついでに自薦しておく。次回の村上春樹の新作の時には、ぜひ小生に書評をやらせていただきたい。

 

※土居豊の『騎士団長殺し』評(1〜4)

(4)土居豊の『騎士団長殺し』評 その4〜信じる力、そして3.11のシンクロ

http://ameblo.jp/takashihara/entry-12267006077.html

 

(3)村上春樹『騎士団長殺し』評〜文字通り、イデアが顕れメタファーが遷ろう小説だ

http://ameblo.jp/takashihara/entry-12259638012.html

 

(2)驚愕のシンクロ P.311の秘密

http://ameblo.jp/takashihara/entry-12254419148.html

 

(1)ネタバレありの読後感

http://ameblo.jp/takashihara/entry-12251812165.html

 

番外編2

『騎士団長殺し』の楽しみ方〜さやわか氏の解読に反論する

http://ameblo.jp/takashihara/entry-12260092345.html

 

番外編1

気鋭の批評家たちによる『騎士団長殺し』書評に反論する

http://ameblo.jp/takashihara/entry-12258470248.html

 

※村上春樹作品を中心に、各地で読書会を主催しています。

 

(報告)隆祥館書店《村上春樹について思う存分語り合う会》開催しました

http://ameblo.jp/takashihara/entry-12274965047.html

 

※土居豊の共著新刊

『西宮文学案内』河内 厚郎 編著 (関西学院大学出版会)

西宮から生み出された「近過去」の人々と物語をひもとく。西宮市文化振興財団の主催による連続講座からの12編。

http://www.kgup.jp/book/b282939.html

 

土居豊は第1章を書きました。→〈1 涼宮ハルヒと村上春樹文学──西宮ゆかりの作品を解読する……土居 豊〉

 

※土居豊の村上春樹論、近刊

『いま、村上春樹を読むこと』(関西学院大学出版会)

 

http://www.kgup.jp/book/b183389.html

 

※Amazonランキング1位!

『村上春樹で味わう世界の名著』(Kindle版)土居豊 著

 

https://www.amazon.co.jp/dp/B06XMZPW3B/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1487898410&sr=1-1

 

※土居豊の作品はこちら

Amazons著者ページをぜひフォローしてください!新作情報などが届きます。

 

https://www.amazon.co.jp/土居-豊/e/B00491B5TQ

 

 

 

 

 

 

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2017-06-05 22:37:52

連載更新→エッセイ「クラシック演奏定点観測 バーンスタイン指揮 イスラエル・フィル1985年

テーマ:ブログ

連載、更新しました!

(隔週連載)エッセイ「クラシック演奏定点観測〜バブル期の日本クラシック演奏会」

エッセイ「クラシック演奏定点観測〜バブル期の日本クラシック演奏会」

第6回

レナード・バーンスタイン指揮

イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団 来日公演1985年

 

https://note.mu/doiyutaka/n/ncf0fa68c4056

 

公演曲目

プログラムA

マーラー 交響曲第9番ニ長調

(マーラー生誕125年記念)

(バーンスタイン マーラーサイクル25周年記念)

 

プログラムB

バーンスタイン 「ハリル」

「ウェストサイド物語 より シンフォニック・ダンス」

ブラームス 交響曲第1番ハ短調

 

公演スケジュール

1985年

9月3日 大阪 フェスティバルホール  プログラムA

4日 同 プログラムB

5日 名古屋市民会館第ホール A

7日 ザ・シンフォニーホール  B

8日 NHKホール  A

10日 聖徳学園・川並記念講堂  B

11日 NHKホール  B

12日 同  A

14日 同  B

 
 
 

85年の秋に、大阪のフェスティバルホールでの公演で、バーンスタインを初めて観た。そして、これが最後の機会となってしまった。それがかえすがえすも残念でならない。

のちに、バーンスタインが最後の来日をした際、チケットを取っていたのに、病気でキャンセルとなってしまったのだ。

それはともかく、文字どおり一期一会となったこの85年の来日で、いまや伝説の名演といわれるマーラーの9番を生で聴けたことは、大げさではなく人生の一大エポックだった。

 

※公演チケット

 

※公演パンフレットに載っていたNBSの招聘外来団体

翌年のクライバー&バイエルン国立管弦楽団が目をひく

 

 

 

 

※このエッセイは、隔週連載予定

 

 

 

次回予告

ヴァーツラフ・ノイマン指揮

チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 来日公演 1985年

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2017-06-03 21:57:53

司馬遼太郎好みの日本人像

テーマ:ブログ

司馬遼太郎好みの日本人像

 

※「出る杭打たれる」日本人像と司馬遼太郎

 

http://ameblo.jp/takashihara/entry-12280267351.html

 

 

前回のブログの続きで、さらに司馬遼太郎の描いた典型的な日本人像を考えてみる。

例えば、

加計学園疑惑で一躍、世間の注目を浴びた前川前文科次官の登場は、まさに司馬遼太郎の描く幕末の志士のようで、世間受けがいいのはうなずける。組織の悪を暴き、自身はあくまでヒューマニスト。ご自身がどこまで意識しているかわからないが、出会い系喫茶での女性云々の話さえ、司馬遼太郎の主人公っぽい。女性にあくまで優しいヒーロー像。

 

※参考記事

https://www.news-postseven.com/archives/20170602_560317.html

 

 

それに対して、

森友学園疑惑の籠池氏の場合は、元々悪役だが巨悪にいじめられてぶち切れた印象、これは司馬遼太郎よりも山田風太郎的な人物像を思い起こさせる。自身があくまでいかがわしいイメージなので、人気は上がらないのもうなづける。

 

だが、日本の政局に、司馬遼太郎と山田風太郎という、かつての二大忍豪の主人公みたいな人物が、期せずして登場するのは、庶民のお上への怒りが、集合的無意識に作用して具現化したように思える。「お上よ、民の怒りは爆発寸前だぞ!」という声が地響きのように伝わってくる。

 

もう一つ、

昨今の首相観ということも、司馬遼太郎で考えてみよう。

日本人は、織田信長みたいに自ら最前線に立つ指揮官が大好きなくせに、菅・元首相の原発事故視察を叩きまくった。

また、前川前文科次官の場合も、「出会い系」への現場調査を、キャリア官僚のやることではない、とディスる論調だが、それはなぜだろう? 

元々、勧善懲悪の時代劇では、暴れん坊将軍に拍手喝采なのに。逆に、現場を知らずにトンチンカンな指揮をした徳川慶喜はいまでも愚将扱いなのに。

近現代の歴史上の人物を挙げてみても、前線に出ようとして戦死した山本五十六は、今でも敬愛されている。逆に、慎重派だった井上成美海軍大将は、臆病者として今もけなされる。

日本人の好みの指揮官像では、信長や義経のように最前線に突撃する武将を褒める。たとえそれがたたって討ち死にしたとしても、それを悲劇の武将として敬愛する。

対して、冷静に後方で机上の作戦で勝利を導くタイプの知将は、日本人の中で人気は低い。義経を結果的に政略で打ち負かした兄・頼朝は、圧倒的に不人気だ。

司馬遼太郎の描く戦国武将の中でも、知将タイプの魅力を語る小説よりも、猪突猛進の将軍を描くものの方が人気があるようだ。

織田信長、義経、そして『坂の上の雲』の秋山好古もそうだ。

その傾向で考えると、首相であっても、現場に出たがる菅・元首相があれほど人気を失ったのは、ちょっと奇妙に思える。逆に、安倍首相の人気がこれほど高いのも謎だ。安倍首相は、いざという時、決して現場に出ようとはしないタイプの人物だ。

日本人の好みが、昔と変わったのだろうか? それとも、司馬遼太郎が描いた日本人像が、時代に合わなくなってきたのだろうか?

だが、司馬遼太郎の『坂の上の雲』に描かれた乃木将軍の愚将イメージは、今も忘れられていないはずだ。戦場から遠い後方で、なすところなく手をこまねいて、多くの兵を無駄死にさせた乃木将軍のイメージは、『坂の上の雲』で決定づけられた。

その一方、同じ作品中、自ら身体を張って無敵のコサック騎兵に立ち向かった秋山好古の勇ましいイメージが、無能な乃木将軍像に対比される。秋山好古の方を主人公に選んだ司馬遼太郎の愛読者が多い限り、日本人の好みは、やはり、前線に立つ勇敢な指揮官にあるのだと思いたい。

 

 

※土居豊の司馬遼太郎関連の著作

 

1)「『坂の上の雲』を読み解く!〜これで全部わかる 秋山兄弟と正岡子規」

土居豊 著 講談社 2009年

http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062159654

 

2)

「司馬遼太郎の文学を読む~『坂の上の雲』と幕末・明治の大阪」

土居豊 著

Kindle版

http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00W8NBHH2?*Version*=1&*entries*=0

 

3)

『真田幸村VS徳川家康 なぜ司馬遼太郎は幸村贔屓でアンチ家康だったのか?』

土居豊 著

Kindle版

https://www.amazon.co.jp/ebook/dp/B01N5SEKRM/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1485330255&sr=1-1

 

内容】真田幸村と十勇士の伝説を考察し、司馬遼太郎の描く幸村像・徳川家康像と山岡荘八『徳川家康』、池波正太郎『真田太平記』を比較

 

 

Amazon著者ページ

http://www.amazon.co.jp/-/e/B00491B5TQ

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
1 | 2 | 3 | 4 | 5 |最初 次ページ >>

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。