「日本と台湾を考える集い」講演、総合漫画誌「キッチュ」編集長・呉ジンカン氏 | 作家・土居豊の批評 その他の文章

「日本と台湾を考える集い」講演、総合漫画誌「キッチュ」編集長・呉ジンカン氏

「日本と台湾を考える集い」総合漫画誌「キッチュ」編集長・呉ジンカン講演『布袋劇』


「第45回日本と台湾を考える集い」で、総合漫画誌「キッチュ」編集長の呉ジンカンさんの講演を聴きました。

※第45回日本と台湾を考える集い
2016年6月5日
大阪市立難波市民学習センター
https://www.facebook.com/nittai.tomodachi/

http://tsudoi-jptw.jimdo.com


内容は、以下の「東離劍遊紀」企画と、原典である台湾の人形演劇『布袋劇』についてのレクチャー。

※日台合同映像企画『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀(サンダーボルトファンタジー トウリケンユウキ)
http://www.thunderboltfantasy.com/introduction/





日本人が知らなかった台湾の伝統文化が、日本アニメとのコラボでこの夏、新たな展開を生みそうです。
この伝統芸能について、呉さんご自身も「キッチュ」誌上で紹介してきました。

※キッチュ第6号
http://studiokitsch.info/honshi_06.html
『もはやSF!地上最強の人形劇 霹靂布袋戲』 取材・構成:呉塵罡(ゴジンカン)


今回、呉さん自身のプロデュースではないものの、メジャーなアニメ制作会社がコラボすることで、『布袋劇』の日本での知名度は格段に上がることでしょう。
講演を聞いて、筆者が思ったのは、この『布袋劇』、武侠のジャンルに入る芸能だということで、アニメはもちろんのこと、日本の劇画にとてもマッチしそうだな、ということです。アニメ作品のコミカライズはおそらく進行中でしょうけど、この原典の物語を、小説化と同時に劇画化すれば、きっと日本人の武侠好きにアピールすると思います。
原作については、筆者自身もとても興味をもちましたので、もし機会があればぜひ、小説にしてみたいと考えています。
どなたか、私の原作と組んで、劇画を描いてくださる漫画家さんがいれば、コラボしたいな、と勝手に考えています。
武侠というジャンルについて、これまでほとんど読んだことがなかったのですが、おそらくは「史記」や「水滸伝」に源をもつ物語ではないでしょうか。21世紀の前半、世界中で戦乱が絶えず、貧困と格差がますます顕著になってきた昨今、義侠心に訴える勧善懲悪の物語は、多くの人々に求められているのではないか、と思います。

ついでながら、
今回の講演者・呉ジンカンさんの雑誌「キッチュ」の最新号(今秋発売予定)に、土居豊の新作短編「オレンジ」も掲載されます。
挿画は、人気漫画家ムライさんが描いてくれるとのことです。


キッチュ第7号予告
http://kitsch2010.blog106.fc2.com/blog-entry-143.html