試合のブザーが鳴る。
勢いよくテリーマーティンが飛び出してきた。
プレッシャーをかけてくる。
ジャブを打ってくる。
圧力が凄い。
さすがＫＯの山を築いてきただけはある。
心がまだ浮いている。
俺は打撃でいくのかグラップリングでいくのか迷っている。
そういう時は必ず先制攻撃をもらう。
相手のストレートが顔面を襲う。 スウェーしたが おでこに喰らい バランスを崩す。
印象が悪い。 もちろん相手は寝技にはこない。
スタンドから再開。
迷いがとれずまた同じような展開。
そこで俺は 左のインローを打つ。
これがドンピシャに入る。
相手は蹴りに対応ができないようだ。
続けてインロー。
面白いようにきまる。
ローを打ってて 確実に効いてる感触がする。
しかしここでモロではないが金的に入ってしまう。
このあたりから
「なんかパンチ遅くないか？」
俺は相手のパンチを見切る事になる。
インローからハイキックへ。
これも当たりは浅いが当たりはじめる。
どうやらハイキックでマーティンは顔をカットしたようだ。
そこでブザー。
セコンドが
「あれ左アッパー当たりますよ！」
完全に打撃モードに変わった。
心の迷いは消え、自分のフィジカルを信じ、練習でやってきた事を出す時だ。
２ラウンドのブザーが鳴り 自信満々で中央にいく。
相手は相変わらずジャブの連打から入ってくる。
パンチが見える。
「全部かわしてやるよ。」
俺は足を使って相手のパンチを全てかわす。
俺のカウンターのストレートや左フックも単発だがヒットする。
インローもバチバチに入る。
もう足がいかれてるのが解る。
俺は目を見れば 強気か弱気かが解る。
それは俺自身が 弱い自分がいるからだ。
パンチも当たらない、パンチは当てられる、強烈なローを貰う…… だが寝技にはいきたくない。
マーティンが弱気になってるのがわかった。
セコンドの言った左アッパーが ガツンと入る。
倒れない。
地元だから負けられないからか。
しかしその次のインローで 金的に“かすった”ようなキックを入れてしまう。
マーティンは金的を押さえてアピールする。
「こいつ イヤにオーバーリアクションだな」
とにかく再開を待つ。
グローブを合わせ再開。
しかし 足がインローで破壊されてるのをわかった俺は
「おめーの足、完全に破壊してやる」
マーティンは目がもう弱気そのものだ。
俺はメンタルの強い先輩を見てきた。
桜庭さんは 劣勢にたたされても 絶対に“弱い顔”を見せない。 強烈なパウンドを受けても 必ずやり返す。
吉田さんもそうだ。
劣勢にたたされても 鋭い眼光は絶対に輝いていた。
一流のメンタルを持った先輩のメンタルを見てきたからこそ解る。
「こいつは心が折れかかってるな」
勝機が見えた。
しかし
お互いに前に出た瞬間“それ”は起きた。
俺は
してやられた。
続く。
勢いよくテリーマーティンが飛び出してきた。
プレッシャーをかけてくる。
ジャブを打ってくる。
圧力が凄い。
さすがＫＯの山を築いてきただけはある。
心がまだ浮いている。
俺は打撃でいくのかグラップリングでいくのか迷っている。
そういう時は必ず先制攻撃をもらう。
相手のストレートが顔面を襲う。 スウェーしたが おでこに喰らい バランスを崩す。
印象が悪い。 もちろん相手は寝技にはこない。
スタンドから再開。
迷いがとれずまた同じような展開。
そこで俺は 左のインローを打つ。
これがドンピシャに入る。
相手は蹴りに対応ができないようだ。
続けてインロー。
面白いようにきまる。
ローを打ってて 確実に効いてる感触がする。
しかしここでモロではないが金的に入ってしまう。
このあたりから
「なんかパンチ遅くないか？」
俺は相手のパンチを見切る事になる。
インローからハイキックへ。
これも当たりは浅いが当たりはじめる。
どうやらハイキックでマーティンは顔をカットしたようだ。
そこでブザー。
セコンドが
「あれ左アッパー当たりますよ！」
完全に打撃モードに変わった。
心の迷いは消え、自分のフィジカルを信じ、練習でやってきた事を出す時だ。
２ラウンドのブザーが鳴り 自信満々で中央にいく。
相手は相変わらずジャブの連打から入ってくる。
パンチが見える。
「全部かわしてやるよ。」
俺は足を使って相手のパンチを全てかわす。
俺のカウンターのストレートや左フックも単発だがヒットする。
インローもバチバチに入る。
もう足がいかれてるのが解る。
俺は目を見れば 強気か弱気かが解る。
それは俺自身が 弱い自分がいるからだ。
パンチも当たらない、パンチは当てられる、強烈なローを貰う…… だが寝技にはいきたくない。
マーティンが弱気になってるのがわかった。
セコンドの言った左アッパーが ガツンと入る。
倒れない。
地元だから負けられないからか。
しかしその次のインローで 金的に“かすった”ようなキックを入れてしまう。
マーティンは金的を押さえてアピールする。
「こいつ イヤにオーバーリアクションだな」
とにかく再開を待つ。
グローブを合わせ再開。
しかし 足がインローで破壊されてるのをわかった俺は
「おめーの足、完全に破壊してやる」
マーティンは目がもう弱気そのものだ。
俺はメンタルの強い先輩を見てきた。
桜庭さんは 劣勢にたたされても 絶対に“弱い顔”を見せない。 強烈なパウンドを受けても 必ずやり返す。
吉田さんもそうだ。
劣勢にたたされても 鋭い眼光は絶対に輝いていた。
一流のメンタルを持った先輩のメンタルを見てきたからこそ解る。
「こいつは心が折れかかってるな」
勝機が見えた。
しかし
お互いに前に出た瞬間“それ”は起きた。
俺は
してやられた。
続く。