ここまで俺がプライド26でプライド復帰をしてほされて出れなくなるまでを書いてきた。

俺は “戦う事以外”で非常に苦労してきた。 それは前述した通り、自分の不器用さが招いた事。
どうしてこういう事を今書いているかと疑問に思う方もいるだろう。
陰口を言ってる人間もいるだろう。
俺はこの“真実”を今いる若い格闘家やこれから格闘家になろうとしてる若い子達に知ってもらいたくて書いた。
舞台が大きくなればなるほど “強いだけ”じゃ生きていけない世界だ。決してフェアな世界じゃない。
そして 人間というのは本当に恐ろしいという事も言いたい。 俺がプライドに出なくなった途端手のひらを返した人間が何人かいた。 自分のために何かしてくれたり、本当に思ってくれる人っていうのはほんの一握りだ。 Jロックを辞めると知ったあるドリームステージの人間はあからさまに態度を豹変させたしね。
Jロックを辞める時一番心残りだったのは教えていた子供達と別れる事。戦う事以外で辛かった約3年間も 可愛い子供達と接していたから嫌な事も忘れる事ができた。 今でも試合に応援に来てくれる子供達や親御さんもいる。そして社長と同じようなポジションの方がもう一人いらっしゃってその方は自分を本当に可愛がってくださった。 自分の居場所を作ってくださり、怒られた事もあったが本当にいつも気にかけてくださり、社長に怒られている時も庇ってくださりました。
最後辞める時に吉田さんと話した時
「社長と心が通じあえなかった事がとても残念です。」と言った。
でもそれは自分がチャンスを逃したり 自分が可愛がってもらえるようにしなかったのが原因だ。
辞める時にJロックのある社員から「3年間よく我慢しましたね。本当にお疲れ様でしたよ。」と言われた。 社員達か見てもちょっと哀れだったらしい(笑)
辞める前も辞めた後も沢山同情されたっけ。
でもある人と話した時 こう言われたんだよね。
「社会勉強になったろう」ってね。
俺は 「辛かったね」とか「かわいそうだね」とか言われ続けて楽をしたのかったんだって気付いた瞬間だった。ハッとしたよね。うん。

サラリーマンでもそうなんだろうけど 部下の能力を伸ばすのは上司の仕事でもある。 1回しかチャンスがない人間と10回チャンスがある人間じゃあ天と地の差だ。
俺は自分で自分を前者の人間にしていたのだ。

人のせいにすれば楽なのはわかってる。 辛い事を招いたのも自分の責任だ。 社長の力があったからこそアンデウソン戦があったし 怪我をしてる時も治療費などを出してくださった事もあった。 俺がもっと前に社会の厳しさを知っていたらもっと可愛がってもらえてたろう。 でも後悔しても遅い。だから勉強させて頂いた事に感謝し、試合をさせて頂いた事や給料を頂いた事など、して頂いた事にも感謝したい。
この時自分に関わって応援してくれた社員のみんなにも心からありがとうと言いたい。
自分の才能を買ってくださった吉田さんにも。
皆さん本当にありがとうございました。皆さんのおかげで今の成長した自分がいます。本当に本当に感謝しています。


とまぁ最後に社長と話をして
「3年間お世話になりました。」と頭を下げJロックを出た。
そしてこの後の選択がとんでもない事を引き寄せるなんて この時点では解らないんだよね~…
いや ホント 凄い人間(人間じゃないかも)達が登場しますんで、お楽しみに。

でも 俺 よく格闘技辞めなかったよな。
正に “もがく者” だね。

続く