邦夫氏にも!鳩山兄弟で母から20億円

予想通り「正義をつらぬく白い鳩」氏にも偽装献金は渡っていたわけだが、偽装の度合いはどんなもんだったのだろうか?そもそも兄は偽装で秘書が立件されることは間違いないらしい。つまり、故人からの献金やら5万円以下の故人献金に偽装して母親からの贈与を偽装していたわけで、これは明らかに贈与税あるいは相続税の脱税にあたるだろう。

なぜか、マスコミ各社はこの偽装を伴う悪質な所得隠しを、単なる修正申告で一件落着のように報じているところが総じて多いが、こりゃ例えばテレクラの業者とか、出会いサイト経営とか、キャバクラ経営とかしている業者が同じ言い訳しても、「んな、いいわけ通るわけねーだろ」と一発実刑の額である。なんせ額が大きいから。

でも、「友愛」を説くお坊ちゃま首相にはそれは適用されない。日本人はなぜか育ちがよさそうな外観を持つお坊ちゃまには優しい。逆に成りあがり者には異様に厳しい。生まれながらの金持ちには嫉妬しないが、自分と大して変わらない境遇から金持ちや権力者になったものには、炎の如く嫉妬するのである。

さてさて、ではこういう風にせっかく首相になったお坊ちゃまに、私のようなウザい一国民から、文句言われずに、正しく節税しながら贈与するにはどうしたらいいのだろうか?

政治資金規正法は異様に分かりにくい法律なのだが、群馬県の選挙管理委員会が分かりやすいチャートを作ってくれていた。しかし、なぜかリニューアルしてリンクが切れているのでグーグルのキャッシュから失礼する。

寄附の量的制限(政治資金規正法)

通常、個人や法人から政治資金団体等に寄付するには年間の個別制限や総量制限がある。数億という資金を数年で無税相続するのは難しいが、一つだけ抜け道がある。それは自分の資金管理団体に寄付する場合だ。公職の候補者が自己資金を自己の資金管理団体に寄付する場合は金額の制限がないのだ。

政治資金 シリーズ 115 - 実践☆選挙塾

だから、鳩ママは自身が区議選でもなんでもいいからどこかの選挙に立候補して最低限の供託金を払い(まあ当選してしまうかもしれんが)、自身の資金管理団体に20億でも寄付するのが第一ステップ。

そして、次は鳩山ブラザーズがそれぞれ複数の資金管理団体を設立し、そこに鳩ママの資金管理団体から5000万円ずつ寄付すればよい。そうすれば1年で20億実質的に合法的な生前贈与が可能だ。

はい。これが上杉隆氏が著書「世襲議員のカラクリ」で明らかにした世襲議員のカバンの引継ぎ方法なわけです。

資金管理団体の資金は当然不動産運用をしてもいいし、飯代に使ってもよい。毎年きちんと届出をだしとけばいいんだ。すごい制度でしょ。だから、中小企業の経営者は今すぐ区議選やら市議選やらに立候補して資金管理団体に資産を寄付し、子供に複数の資金管理団体を作らせてそこに5000万円ずつ寄付すればいいんだ。そうすれば、いくらでも無税で相続できる。凄い制度だ。こんなセキュリティホールを放置したままにしているのは、やっぱり議員が世襲したいがためである。選挙にはカネがかかる。しかし、相続税のために住んでいる家を物納したり、会社の株を処分せざるを得ず廃業したりしている中小企業の経営者からしてみたら、憤慨するような制度である。

が、これは合法らしい。活用しない手はないように思える。

不思議なのは、鳩ママ達がこのスキームをなぜ利用しなかったのか?そもそもブリヂストン株式はブラザーズにも贈与されてるみたいだし、こいつを売却すれば資金くらいは簡単につくれるはずだ。んで、遺贈によって行われる寄付は、個別制限の適用がないということだから、死ぬ時に資金管理団体に寄付してもらえばいいではないか。

というミステリーは残るのだが、ともかく脱税で立件はされなさそうだけど、修正申告はもう不可避のようなので、もしかするとブリヂストン株を売るのだろうか?両者で8億くらい?株価は下がるのだろうかね?

http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=5108.T&ct=z&t=1y&q=l&l=off&z=m&c1=&c2=&c3=&c4=&y=on&bc=

TOPIXと比較しても大して下がっているわけでもない。むしろ連動しているようだが、今後下がるんだろうかね?でも1.2兆の時価総額だと、それくらいの売りは一気に吸収してしまいそうだ。そうするとますます鳩ママのお小遣いはなぞである。

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