税制こそ国家の背骨

twitterに今朝、どこぞの政党の宣伝カーが「消費税率下げる」みたいな話を延々としていて萎えた話を書いた。将来、日本は高齢化社会が進み所得税を納めない人が増えるわけです。んで、法人税も下げないもんだから、シンガポールなどのアジア各国にヘッドクオーターやR&D部門をおく企業が増えるわけで、法人税率低いもんだから、その分高い国にヘッドクオーターやR&D部門ある会社よりもお金が使えるから、競争優位になっていくはずです。

つまり、今後日本では直接税の2大収益源である法人税と所得税はどんどん減っていくわけ。国債だってずっとこのまま発行し続けるわけにもいかんでしょう。となると間接税でやるしかないのです。だから消費税率アップするしかない。

所得税累進課税を前みたいにして、高額所得者から所得税をもっと、取ろうとしたら、どんどん高額所得者は日本から逃げていくでしょう(このことを書くと、一部の経済評論家とかコメンテーターが、そんなやつは出て行け、とかわめき散らすでしょうが、それがいかに、彼らの海外逃避へのモチベーションを上げることになるか、普通に考えれば分かるでしょう)。

そうではなく、法人税率を下げて世界の優良企業を誘致し、優秀な人材を獲得するために累進課税の強化はやめるべきです。そうすることによって、雇用が生まれ税収もアップするのです。

と、書くと、いや日本は貧乏でいいんだ、人口減を前提にした社会作りをとか言う人が出てきます。が、そんな甘っちょろい話ではありません。昨日仙台市の話を書きました。歳出規模4000億なのに、2000億ちょっとしか税収がないのです。残りの2000億弱は国と県からの交付金、それと地方債、基金の取り崩しで補っています。いや仙台市は自治体ではマシなほうで、他の自治体はもっと悲惨です。

大分県のとある島は、何かのTV番組で自給自足の島とか宣伝されていましたが、なんのことはない、ほとんどが地方交付税交付金です。島の税収では公務員の人件費すら捻出できません。

すると、どうなるか。今のような全国津々浦々まで最先端の医療・福祉がまがりなりにも提供されていたり、TVが見られたり、インターネットが使える、そして車を普通の家庭が持てる(地方では公共交通機関が貧弱なので自家用車が便利です)、というような国を維持できるとは思えません。

それでもいいというのなら、消費税率もアップしなきゃいいし、累進課税を進めればいいし、法人税率もアップすればよい。

私はそうは思わない。新しい技術を開発したり、税金を沢山納める能力のある人を優遇しなきゃいけない。儲けたからって妬んではいけない。そんなにオダてて木に登らせりりゃ、もっともっと稼いで皆を豊かにしてくれますよ。

という、ちょっと儲ける話に行った所で、昨日映画の試写会に行ってきました。
森田芳光監督の「わたし出すわ」。主演は小雪です。

と書くとなんだか、エロい映画を想像してしまいますが、全然そんなことはありません。
小雪が儲けた金を高校時代の友人の夢のためにばら撒く話です。
主演の小雪は、いい味出してます。うん、結構いい。こういう役柄が似合ってるね。彼女は。
全然どうでもいいですが、小澤征悦はどうやってもあーいうキャラしかできないようだな(笑)。まあ、彼の個性としてそれはそれでいいのだが。
あー、黒谷友香ってこんな感じの役なんだ。これも結構ありかも。という感じ。

あ、だから一応お金について、いろいろな視点から観客に考えろーといいたいような映画のような気がしますね。まあまあ面白いので、見に行ってもいいかなーという感じ。

あ、それと話題の映画版「ハゲタカ」も見てきましたよ。

うん、こっちはドラマ版よりはトンデモ展開が少ないな。中国人の彼の末路とかはちょっと演出がかってるけど、それ以外はよくシナリオがかけている感じ。たしかに「想定の範囲内ってやつです」って言ってたわ(笑)。泣きのポイントはあまりなく、唯一森山君と中国人の彼が一緒の最後のシーンくらいかな。
マンダリンはいいホテルだね。東京で一番好き。

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