臨床教育学の授業を終えて学生たちがレポートをよせてくれた。
その一枚一枚がどれも内容濃く楽しい。そして、考えさせられる。
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レポートの中には、テーマとは別に、学生たちの率直な授業感想や、ちょっとした出来事のエピソードが書き加えられていて、それを読むのも楽しい。
STさんのレポートの裏側には、ぼくの詩集のことが触れられていた。読んでいて笑ってしまった。そして、うれしかった。
こんな文章が書かれている。
≪…先生から買った詩集、まだ半分しか読めていません。今は、父が読んでいます。部屋に置いておいたら、いつの間にか祖父も祖母も母も読んでいました。「とても感動した」とみんな言っています。もうすぐ父が読み終わりそうなので、残りを読んでしまおうと思います≫
ぼくは、教師だけでなく、子育てをするお父さんやお母さんや、子どもたちに読んでもらいたいと思っていたので、最高のうれしさ。お祖母ちゃんやお祖父ちゃんも読んでくれるなんて…!
この授業を受けて生き方を変えた人もいる。
介護のボランティアを自ら選びとり、その仕事に入っていった学生。
「よい子」の問題等にも授業で幾度か触れたが、そのことを自分の生き方にひきつけ、家族に甘えていた自分を変えようと、9月からひとり住まいを決意した学生もいる。
5限の遅い時間の授業だけれど、たくさんの学生が真摯に授業に向かい合ってくれたことがうれしい。