午後の7時をすぎたけれど東京の空はまだ明るい。薄暮か。

 保育園わきの陸橋のしたで軽く体を動かして、いつもの道を走った。

 ゆっくりとしたペースで。

 「タッ、タッ、タッ、タッ…」

 息を吸ったり吐いたり。リズムをとりながら。

 向こうから来る人、こちらから行く人、まだ顔も姿もよく見える。

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 今日は教科研『講座』第1巻担当の執筆者会議があって、午後の1時から5時半頃まで、エデュカスで会議を続けていた。少々疲れた。

 執筆者になっている多くの方々が出席してくれた。北海道、兵庫、名古屋、山梨、千葉、埼玉、東京…いろいろなところから来てくれた。

 田中孝彦先生が趣旨と執筆者分担のねらいをお話して、あとはぼくが司会をしながら、各章ごとに簡単な執筆提案をしてもらって、若干の意見交流をしていった。

 論議は面白いのだが、5時までには終わらせたい。何とか、かもがわ出版のMさんの執筆要綱の提案までこぎつけて5時半には終わった。北海道からかけつけてくれた高校教師のIさんは、5時にトンボ返り。

 「この飛行機に乗り遅れたら大変だからね」と言って。

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 会議を終えて永田町で乗り換え帰宅。

 「外が明るい。よし気分転換に走ろう」と思った。

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 いつもの水路脇を走り、橋をいくつか越えたところでUターン。今度は反対側を走る。西の空がもう暗くなり始めた。向こうからやってくる自転車に明かりが灯っている。

 少年が通る。少女が通る。保育園帰りの小さな子どもの手をひいた親子が返る。もうあたりは薄暗く顔も形も夕闇の中だ。


 そうだ、会議には片岡先生がいらしていて、院生のKさんたちが『はじめの集い』に参加してくれていて感謝しています…とお話しした。