医学のジャンルを超えて病をとらえる和合医療的検査 | 高輪クリニックドクターズのブログ

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医学のジャンルを超えて病をとらえる和合医療的検査


 明治維新後に欧米から導入された西洋医学は、

解剖学や生理学を中心に発達した科学的な医学であり、

当時としては先進的な技術でした。 


現在でもレントゲンや画像解析など医療機器を用いた検査方法が確立されているため、

病の原因を探るにはすぐれた医学といえるでしょう。 


では、どうして原因不明の病気とされる患者さんがこれほどまでに多いのでしょうか。 


西洋医学的アプローチを中心とする現代医療では、

患者ひとり一人のからだと心を全体として診ることはせず、

「ひとつの病気にはひとつの物質的原因が対応している」

との特定病因論を基本にしています。 


つまり、病気の原因はすべて物質的なものととらえ、検査の数値に表れない、

もしくは物質的変化以外は病気と見なさないのです。


 画像や検査データといった目に見える形で原因が見いだせないケースでは、

患者さんがどんなに痛みや不調を訴えても、

対症療法で症状を抑える以外に治療する手立てはなくなってしまいます。 


一方和合医療では、患者さんの個別的な症状にフォーカスして治療や施術を行っていきます。 


中国やインド、日本などの伝統医療では、

「心身一如」という考え方を基本とし、心とからだを一体としてとらえます。 

当然ながら、からだは各部位や内臓、骨格などの部品の寄せ集めなどではなく、

ひとつの有機体ととらえるのです。 


なにかの症状が出れば、その部分だけを調整するのではなく、

心を含めたからだ全体(有機体)の調整をはかることを重んじます。


和合医療のとらえ方においては、

陰陽のバランス、臓器と経絡の働き、気・血・水の巡りなど、すべての要素がよどみなく

循環している状態を『健康』と定義するのです。 


病の原因を「外因性」ととらえている西洋医療に対し、

東洋医療では体質の悪化やエネルギー・バランスの崩れなど


「病の原因はその人自身の内にある」と考えます。


 つまり、外因は病がおこったきっかけにすぎないのです。 


病気を診るのではなく病人を診る、病気を治すのではなく病人を治すといわれるように、

和合医療では複眼的な見地から病の原因を探ります。


 そして、検査の数値に表れない症状にも対応します。 


鍼灸や漢方などの治療法では、

病気を引きおこしている根本原因である気の流れのアンバランスを正し、

自己治癒力を高めることでエネルギー・バランスを整えて、体調を改善させていくのです。