スキー用語77「加圧」「板をたわませる」 | スキーと登山 髙波太一ブログ

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「加圧」とは
加重した板に 更にもう一段階
圧を加える事を言います


それにはベンディングを利用します



まず初めに しゃがんだポジションを作ります
これを「タメ」「タメがある」と
言いますが
この曲がった足を伸ばす力で
板を踏み付け、加圧を行うのです



サドルを低くした自転車、
もののけ姫のたたら踏み
またはプレス機などをイメージして下さい



別名 伸ばし加重




ですので、そもそも腰高のポジションだと
加圧は行えません

加重とは目的と運動が違いますので
区別すると良いですね







「板をたわませる」とは

まず たわむ とは板や棒に力が加わり
弓なりに変形する事 を言いますね

「鉄板が熱でたわむ」など
一度変形したら戻らない状態も含みますので
「歪む」とも言い換えられる
ニュアンスを持っています



スキー板が寝ている状態で加圧しても
あまり板はたわみません
板を起こしてから
加圧するとたわむようになります



この 板を起こしてから加圧する
一連の流れを「板をたわませる」と言います




また、雪が柔らかいと 加圧しても潜ってしまい、
やはりあまりたわみません
アイスバーンなどの方が
実感しやすいでしょう

他には
コブや溝などの凹地を見つけて
加圧してみると感じが掴めるかと思います


別名 ベンドさせる 板を曲げる 踏む
踏み付ける



似た言葉に「板をしならせる」がありますが
84にて後述します



何に使うのかと言うと
レールターンなどは基本的にずらさないので
板にもともとあるアールの半径しか
描けません
しかし状況によってはもっと深い弧が
必要になる時があります

そこで起こした板を加圧すると
板がたわむ(歪む)のでアールが小さくなり、
深い弧が描けるようになるのです


正に力技ですね^_^;



ずらせばいいのでは?
と思いますが なるべくスピードを
落としたく無い状況で使うので
苦肉の策といった所です




疲れますが 推進系では使う動きなので
プルークターンなどで 片足づつから
練習してみましょう^_−☆


プルークターンについては42を参照下さい


次回は78「カービング」です

スキー指導員 高波太一