生命はラインで流れてる | 12枚の羽根の歌

12枚の羽根の歌

生きることは踊ること!

加々美淳さんのサンバレッスンで学ぶことは、
サンバにとどまらず、ブラジルにとどまらず、表現にとどまらず、生きることそのものと深く響くことがほんとに多い。

ずっと言われ続けていることは、「サンバはリズムを取るんじゃない。ラインの複合体だ」ということ。
音楽用語で言うと、対旋律やポリフォニーっていうこととになるんだけれど、
これが本当に深い。

なぜなら、ラインを歌う(奏でる)っていうことは、自分の中にグルーブを持っていないとできないことだから。

自分の外にリズムを求めたり、外から来るグルーブに頼ろうとしていると、自分のラインは奏でられない。
自分の裡にグルーブを持てて初めて、自分のラインをちゃんと歌える。

「メトロノームに合わせるのではなくて、メトロノームを、自分のラインの中に合うようにしていくんです」と、淳さん、よくおっしゃる。

「外にあるものに合わせる」のとは、根本的に、感覚が変わる。

もちろん、リズムがちゃんと取れる、っていう基礎は必要。でも、それはほんとの始まりに過ぎないんだ。


……っていうことを、歌の練習としてしていたら、
あら不思議、なんだか生活そのものの中で、自分のあり方がラインになってつながってきた感じがするのです。

淳さんの奥様で、私のブラジル・ポルトガル語の方の師でもあるエレーナさんがおっしゃるには、

 「ブラジル人は肩凝らない。風邪ひかない。疲れることはしないから」

極端な言い方ではあるけど(笑)、でも、これって何かって言うと、
「堂々と自分の中心から生きてる」ってこととつながってくるんだと思うんです。

ポル語を学んでいて「すごい!」と感じる点は他にもいっぱいあって、
たとえば、発音自体、日本語はおろか、英語でも使わないような口の中の空間の使い方をする。

特に「鼻母音」が特徴的なんだけれど、なんと、これは、波動調整QRやカムイ・アーツでも学んだ、「トランスに入るために蝶形骨洞を振動させる方法」が、そのまま言語の中に含まれているってことなんです!

だから元気なんだ、ブラジル人!


話を戻すけれど、
「サンバ」っていうものに対して持っていたイメージが、淳さんのレッスンに通うことで、大きく変わりました。
たぶん日本で「サンバ」って聞くと、なんだか太鼓をドコドコやってお祭り騒ぎみたいなイメージを持つと思うんだけれど、

私が淳さんから学んでいるのは、本当のサンバはとっても優雅で、人から人に語りかけるものなんだということ。
人生のさまざまな想い、さまざまな相を包みこんでいるものなのだということ。

そういうことを、外にワーッと発散するのではなくて、裡にエネルギーを凝縮させて、歌い、奏でるのだということ。


いやー。ほんとに深いです。