喫煙による社会的損失 | ニート親父の副業日記

喫煙による社会的損失


たばこは、「百害あって一利なし」と言われますが、経済的にどうなのかなと思い調べてみました。


下記の文献が最も数字としては納得できると思い引用します。
国立がんセンター後藤公彦氏の試算: 「環境経済学概論」経済・不経済の判定事例(朝倉書店1998)


これによれば・・


○利得
 たばこ税            :19,000億円
 日本たばこ産業内部留保 : 1,600億円
 日本たばこ産業賃金     : 1,900億円
 関連他産業利益       : 3,300億円
 関連他産業賃金       : 1,700億円
       上記の合計    :27,500億円
○損失
 医療費             :32,000億円
 休業による損失     : 2,000億円
 消防費用/清掃費用    : 2,000億円
 喪失国民所得         :20,000億円
  上記の合計    :56,000億円


差し引き2兆8,500億円の赤字でした。!!!!!!


たばこ税でこの赤字を埋めるためには、タバコ1箱の小売り価格を600円以上
にする必要があるそうです。


ほんと喫煙者は、そうでない人に多大なご迷惑をおかけしていますね(><)。。



と、まあ  そういうことなのですが・・・・


上記の試算で少し気になるのは・・・


喪失国民所得(喫煙で亡くなった人の所得)は計上されているのですが、
亡くなったことにより年金が不要になる分を利得として計上していないように思いました。。


そこで私が得意の、独自の微妙にええ加減な下記データ(笑)と・・・


喫煙人口    :3000万人(3人の禁煙者と1人の喫煙者の割合)
平均本数    :20本/日
65歳以上人口  :3000万人
平均年金受給額 :100万円/年
必要年金総額   :30兆円/年



海外文献

(50年間、34439人の喫煙死亡率を調査した信じられないような文献です。。)
British Medical Journal 1994, Vol 309 P910-911
の死亡率グラフ(下記)







をあわせて考えますと・・(エヘン)


このグラフの15-24/dayのライン(1日20本)とNever smoked のラインに着目すると・・


このラインは、50年前に40歳位であった喫煙者と禁煙者が、50年の間に、亡くなって減っていった経時変化とその比率がよく分かります。


また、65歳以上でこのラインと横軸とで囲まれる面積(ほぼ三角形)は、生存者の総数を表しています。


日本の場合、禁煙者の方が3倍多いわけですから、ここの禁煙者の面積を3倍します。


それに喫煙者面積を足したものは、65歳以上で生存している人の総数ですから、年金受給総額(65歳以上人口×平均年金受給額=30兆円)に対応する数字です。


一方、日本人は誰もが禁煙者だったとしたら65歳以上で生存している人の総数は、禁煙者面積の4倍(喫煙者面積が禁煙者面積に置き換わる)になるはずですから・・・


何倍になるかを面積を概算測定して出してみると、約1.095倍でした。


したがって、30兆円の1.095倍である32.85兆円が、日本人がすべて禁煙していたら必要な年間の年金額です。


したがって、喫煙による利得(年金不要分)は、32.85兆円ー30兆円で、2兆8500億円になります。


おーーーと!


さっきの赤字である2兆8500億円と、奇遇にも同じになりました。。


喫煙による損失は、喫煙による利得とイコールになりました。



メデタシメデタシ(笑い)