みなさんはお元気ですか。最近、唐揚げを食べています。

野口悠紀雄『円安バブル崩壊』ダイヤモンド社、2008

この本はタイトルからは為替を論じた本のようだが、そうではない。最近の日本の政策全般を批判した本である。為替のことも論じられてはいるが、そうした政策批判の内容が面白く示唆に富む。

著者は一貫して合理的な経済学の立場から、政策の問題点を色々と論じている。たとえば、「ふるさと納税」がおかしな政策である点、年金制度のもつ根本的な問題が論じられていない点、対外資産の劣化の問題など、マスコミが取り上げない政策上の問題を鋭く取り上げている。与党も野党もこうした指摘を取り入れて政策を考えてもらいたいものだ。

さらに、日本のメディアが寡占化して多様な意見の報道が難しい状況になっていることも指摘している。野口氏はベストセラーで有名だが、本書の内容は多くの人が(意図的にか無知だかは分からないが)指摘していない問題を指摘しており、大変に重要なものである。

野口氏は最近の所謂「アベノミクス」をどのように論じられているのだろうか。この本の多くの指摘と批判がアベノミクスに対しても成り立つように思われる。

1979年からの中国への経済援助は累積で7.9兆円にもなるが、実はまだ継続している。こうした経済援助の必要性について論議する必要がある。
中国共産党が27日に発表した新五ヵ年計画によると、経済的な格差の是正に本格的に取り組むらしい。とりわけ注目されるのが中央から地方への財政移転支出制度の改革である。中国では、経済的に発展した地域への支出がそうでない地域より相対的に多くなっている。貧富の差の解消のため、税制制度の改革も目標とされている。
国の歳入のうち税金が占める割合(所得税や法人税)は、半分にも満たないという。国債で借金漬けだ。

明らかに法の下の平等に反する参議院の定数について、再び最高裁が合憲の判決を下した。国民の目線に立った判断をお願いしたい。以下に、合憲判決を積極的に進めたと思われる裁判官の名前を書いておく。これらについては、次回の「最高裁国民審査」で×をつけよう。


×をつけるべき最高裁裁判官の氏名


竹崎博充

甲斐中辰夫

今井功

堀籠幸男

涌井紀夫

桜井龍子


・・・これらの裁判官は、この判決に対して補足意見は何もなかった。つまり、積極的に合憲判決を推進したと考えられます。