高木圭介のマニア道

高木圭介のマニア道

~浮世のひまつぶし~

昭和54(1979)年9月。千葉・君津市鹿野山神野寺 から トラが脱走 し、行方不明になっていた騒動から休業を余儀なくされていた マザー牧場鹿野山カントリークラブ が平常営業に戻ったことをアナウンスする新聞広告。

        

トラ(12頭!)やクマを飼っていることで話題となっていた神野寺から トラ3頭(1才のオス1頭とメス2頭)が姿を消したのが8月2日夜。メス1頭はすぐに戻ってきたが、もう1頭のメスは8月4日朝に地元猟友会によって射殺。オスの1頭はなかなか捕まらず、連日のようにニュースやテレビのワイドショーなどで 山狩りの場面が報道 され続けていた。

8月28日の早朝、寺から南東約4km離れた民家の飼い犬がトラに襲われた無残な姿で発見。千葉県警選りすぐりの射撃チーム「トラ捜索選抜隊」と地元猟友会員らが足跡などをたどって山中を捜索し、同日昼12時20分ごろ、ついに射殺成功。ほぼ8月いっぱいを騒がせたトラ騒動は終幕した。

   

当時、週刊少年マガジンに連載中だった劇画 四角いジャングル(原作・梶原一騎、画・中城健)では、アントニオ猪木 との対決が取り沙汰される中、来日していた“熊殺しウィリー・ウィリアス が、新格闘術の総帥・黒崎健時 氏の命を受け、素手によるトラ狩りのため 主人公(一応)赤星潮 とともに鹿野山入りを果たす!



         

結果、ウィリーよりも先も千葉県警や地元猟友会がトラを仕留めたということになるのだが、現在の感覚からすると、いろんな意味で 無茶苦茶な時代 だった……。