全員のシフトを決める。それも全員の希望通りに。後から多少の微調整が必要となるものの、1ヶ月間一気に決めるのは、骨の折れる作業で恐ろしく時間がかかる。誰かが割を食うが、それがたいがい社員というものだ。いつも
「デートやったら休ましたんで」
ともてそうにないバイト君に私は言い、今まで半ば強引に決めていた。皆を好きに休ますよう組んでいるよう見せかけ、その被害者の如く私は平日2連休を取る。遠くの劇場に行っているなど言おうものなら、社員の威厳が損ねるというものだ。
「今回は本当にデートです」
と誇らしげに言ってきた。
「ほんまか。そうかよかったやん。おう、休ましたる」
ウソか本当かあえて問い詰めることはしない。
「コンドーム着ける練習しときや。裏表あんで~」
と私は付け加える。
「マジっすか?」
「学校でもAVでも教えてくれへんやろ」
「知らなかったです」
「今日買って練習しときな。焦ったら、チnポ萎えてくんで~」
これが生きた性教育というものだ。
またしてもモテナイ君が言ってくる。
「いつもこの日、入ってるやないか。あかん」
私は一蹴する。
「この日だけはどうしても・・・デートじゃないんですけど・・・」
「ほんだらあかん。デートやったらええで」
「この日、同人誌の販売があるんです」
「なんや、君は物書きにでもなるんか?」
「いえ、漫画です」
「今、持ってるか?なんぼや」
「あります。500円です」
「高いやん。とりあえずサインしてくれ」
「はい。ありがとうございます」
「サイン書いたの初めて?君が手塚治虫みたいになったら、この漫画は価値が出るな」
と笑いながら、20ページ足らずの下手な漫画を買いパラパラ捲っていく。
「どうっすか?」
と恥ずかしそうに聞いてくる。
「オチがようわからん。悟空とブルマがチョメチョメしてる漫画でも描いた方がオモロイで」
「そんなん、何年も前からありますよ」
とバイト君と笑った。そうだったのか。それにしてもあまりにも性が倒錯しているな。
20人弱のバイトシフトを作成し、帰社時に渡すと
「神っす」
とバイト達は答える。
さして神道などわからぬ若者達が
「神だ。神だ」
と軽々しく言っているのが気になる。どうも言葉が乱れている。その話言葉に角が立つのは、私が齢を食ったからかとそうと思っていたら、いい大人達も同じ様に言うものだから、年齢に関係無く、あまりに日本語は乱れている。日本は多神教、神々の国でから間違いではないが、しかし彼らの言うものは決して神などであるまい。
「そうか俺、神なんや。ほんだら帰るから、後は頼むで~」
と私が帰ろうとすると
「了解っす。ご苦労様です」
「了解とご苦労は、上のモンが下っ端に言うんや~」
と私は笑った。
訳あって劇場からしばらく遠ざかっていた。そんな私を察してか
「馴染みのある踊り子には、挨拶するのが筋ではないか」
と仲間からお叱りを受ける。
「あなたはもう2度と会えない踊り子のステージを見逃すのですか」
とも。
もう今年は劇場には行かぬと思っていたものの、2ヶ月ぶりの劇場へ、布施へと降り立つ。いつものところに車を停め、目を瞑っていても辿り着けるような、何回も通った桜通りを闊歩する。遠くから私の姿を確認するなり、いつもの従業員さんが、深々と頭を下げる。
「お待ちしていました。お元気にされていましたか?」
といつものように言ってくる。
「劇場の従業員なんて、愛想が悪いもんですよ」
と一瞬言おうと思うも
「いやぁ、やっぱり来ちゃいましたね」
と私は答えた。
「今日のお目当ては?」
「全員です、トップからトリまで」
受付で大きな声で2人して笑った。しかしこの劇場はどこまでも温かい。
周年と関西ラストが重なった、今週の晃生。どう考えても神香盤だろ。
―― ―― ―― ――
お疲れ様です。
いつもポラ裏にいっぱいコメントを書いてくれているので、そのお返しです(笑)。
なんか長くなりそうなので、暇な時に軽く読み飛ばして下さい。
それはそうと、この前の東寺には行けなくてごめんなさい。遠くの若松に行って、近くの東寺に行けなかった不義理をお許し下さい。まぁ色々と事情が重なりました(笑)。
自分がストリップを観出したのは2009年からで、その時は、関西の素人館はかり行っていました。プロ館に行き出したのはその年の後半からで、その時にナニワミュージックでヨーコさんを観たのも、今思えば、ゆのちゃんとの運命めいたものが、どこかあるのかもしれませんね。初めてゆのちゃんと出会ったのは2010年の夏、晃生でお会いしたと思います。
その時に初めて観たのが、アイドルオタクの太った男が、布団の中でOナニーすると、憧れのその女の子に変身するというもので、自分の中では衝撃的でした。今までに観た踊り子さんが、このようなステージをする人がいなかったからです(笑)。あぁ、なんて楽しいステージをするんだと思いましたね。盆の上に布団を敷いてスタート。驚きました。
その時は、行ったのが確か日曜日だったか、凄くお客さんが多くて、この演目は1度しか観れていませんが、今も忘れずに記憶に残っているのは、3年前とはいえ、自分の中でとても印象深かったのだと思います。
それと印象に残っているのは2011年4頭晃生で観た「エレジー」です。
ストーリーに入り込んでしまい、心を強く打つステージでした。いつだったか、
「どんなの観たい?」
と聞かれ、私が
「エレジーが一番好きな演目。ゆのちゃんの最高作だと思うよ」
と言うと
「暗い演目が好きなんだね~」
と笑っていました。自分の観た中ではゆのちゃんの最高作だと思いますけど、他のファンは違うのかな。
この週の奇数回に出していた「Aナルミラーズ」も、とても楽しい演目でした。やはりこういうのが、自分が感じる、ゆのちゃんらしくて、好きステージなんだなと思いました(笑)。
この週、何日か行こうと思ったのですが、自分が行った2日後に、晃生に何故か捜査が入ったりしたので、それは叶いませんでしたね(笑)。そういえば「エレジー」も一度しか観れなかったですね。一度しか観ていないですが、ずっと記憶に残る演目です。なんか全然忘れられない。
まさごと若松で観た「陰陽師」も好きです。
「巫女さんがそんなことを・・・なんて罰当たりな(笑)」
と思いつつ、最後まで展開の読めないそのストーリーに感動しましたね。
ステージはいっぱい観たのでまだまだあるのですが、なんかこれ以上書くと、恐ろしく長くなりそうなので、このへんで止めておきます(笑)。
2頭の広島で、私が
「刑務所の出し物があるんだよね?」と聞くと
「あるよ。拘置所だよ。渋谷の投光さんが好きなんだ。それを出して、11月の渋谷で引退する」
と言った時はとても残念でしたが、いつかくる踊り子さんの引退を、ファンは受け止めないといけませんね。
ストリップのステージで「拘置所の出し物」。どんなんなのでしょうね。
これは沢山の知人が確実に観に行きますので、それを聞いていっぱい想像しておきます(笑)。
これを観れなかったのが、私の中では唯一の心残りですが、晃生でのゆのちゃんの出演は全て行けたと思いますので、自分の中では応援し続けられたと思います。
何年か前に頂いた、周年のポストカードに書かれてあった
「ストリップが大好きです」
という言葉も印象に残っています。踊り子さんもステージが好きなのだなと思いました。
いったい、今まで何演目観られたのでしょうか。
行く度に、観る出し物が初めての演目ばかりで、それぞれに深い印象を持っています。いつも自分は
「新作?」
と聞いていたように思います。
恥ずかしながら、なんか全然まとまりのない文章になりましたが、お許し下さい。
ゆのちゃんとは今日で最後になります。今までありがとうございました。踊り子生活はあと少しです。お体にお気をつけて最後の渋谷頑張って下さいね。
2013年11頭 晃生ショー たか~
―― ―― ―― ――
4回目最後の演目はバーテンとバニーの恋物語 「Drunken Rabbt」。カレンちゃんとのスペシャルチームショーであった。ステージはどこか悲しくもあり、楽しくもあり、そしてどこまでエロティックなストリップショーであった。その2人を見守る晃生のお客さんはどこまでも温かく、最後に大きな愛に包まれていた。
2013年11頭 晃生ショー
(香盤)
1. 若尾光 (フリー)
2. 虹歩 (カジノ)
3. RiN (晃生) 周年♪
4. 水咲カレン (TS) 関西ラスト
5. ゆの (フリー) 関西ラスト
遇数回 水咲カレン&ゆの「チームKY」
2演目:若尾光/虹歩/RiN/ゆの/チームKY
1演目:水咲カレン
観劇日:11/7(木)1st水咲カレンさんから終演まで(13:30~22:30)