No.014 「俺の友達A嬢について②」
「聖夜のカミングアウト」
こんばんは(*⌒∇⌒*)ヤァ
それでは前回の続きっつーことで、
「俺の友達A嬢についてパート②」です
いつまで続くんかなぁと思っていたA嬢指名なんだけど、
俺たちは意外とトントン拍子に仲良くなっていったんだ。
最初はくだらないメールばっかりだった気がするけど、
そのうち自分のプライベートの話をするようになったり、
時にはお互いの仕事の話だったり、
普段のメールやお店に逢いに行く度に仲良くなっていったんだ。
当時の俺は「同伴は死んでもしない」と息巻いていたんだけど、
「じゃあアフター行こう」とか、「今度の休みにゴハン行こうよ」とか、
A嬢は俺の嫌がることは決してしなかったし、
ごく自然にな感じに仲良くなっていったんだよね。
この時のA嬢はどう思っていたか解らないけれど、
俺自身は仲良くなる過程(プロセス)が本当に楽しかった。
「でも、なんで俺なんかにそこまでしてくれんの?」
「たかちゃんは特別だから・・・」
「ふ~ん、どうせ他の客にも同じ事言ってるんだろ?」
俺は笑いながら答えるんだけど、
A嬢は少しだけ悲しげな顔をするだけで、特に否定はしなかった。
俺はどっかで彼女を信用していない部分があって、
なんとなくこれ以上は入らせない的なバリアを張っていたような気がする。
なぜかと言うと、そりゃやっぱりあれですよ。
傷つきたくないから。
だって相手はナンバーワンホステスさんですよ?
平日に飲みに行って2時間も店にいるのに、
15分ぐらいしか着かない日もあったぐらいですから(汗)
所詮、俺の存在は彼女の大勢の客の中の一人に過ぎないわけで、
本心から信用したら痛い目にあってしまう。
俺にはそういう意識が強かった。
更に時が流れて、
世間ではクリスマスソングがあちこちで流れてくるような、
そんな季節に差し掛かってきた頃。
A嬢は俺に対して悩みの相談だったり、
ちょっと電話で話すつもりが数時間の長電話に及んだり、
更に仲良くなっていったんだよね。
・・・でも、「たかちゃんは特別だから・・・」
そう言ってA嬢はいつも笑顔で俺に接してくるんだけど、
俺にはその一言がだんだん重たく感じるようになっていったんだ。
ある一定の距離を越えて仲良くなると、
互いの関係がどういう位置づけなのか解らなくなってしまって、
自分なりに考えたりもしてみた。
俺らは友達なのか?
<いいや、なんで友達に高い金を払って逢いに行かなきゃならんねん。
友達なら店で逢う必要はないだろ。>
俺の心が答える。
じゃあ、俺はA嬢に惚れてて、付き合いたいと思っているのか?
<う~ん、わからん。
わからん時点で惚れてないんかもな>
オレの心が答える。
じゃあ、A嬢に惚れてはいないけど、セックスはしたいと思っているのか?
う~ん、まぁ確かにヤレればヤリたいのかもしれないけど、
てゆーか、ぜってーヤリ目とかじゃないし、そもそも考えたくもない!
心が答える前に、俺は自ら否定した。
更に時が流れて、忘れもしない12月23日。
俺はいつものように友達とススキノに繰り出していたんだけど、
この日はA嬢が急に病欠ってことで他店を適当に徘徊し、
日付が24日の深夜一時を回った頃に家路に着いたんだ。
シャワーを浴びてベッドの中に入ったその時、
携帯電話の着信音が鳴ったんだ。
(A嬢? こんな時間に一体どうしたんや)
俺は眠い目をこすりながら電話に出る。
「もしもし」
「・・・たかちゃん寝てた?」
「・・・いや、まだ起きてたけど、こんな時間になしたん?」
「・・・なんでもないけど、ちょっと電話してみた」
「なんだそれ(笑) まーいいげど、そういえばさぁ・・・」
俺は電話を受けたにも関わらず、
どうでもいいようなことを一方的に話し始めた。
だって、明らかに様子がおかしいんだもん。
A嬢の声はいつもより明らかに沈んでいたし、
俺には沈黙が耐えられんかったんだ。
「・・・という事があってさぁ、あいつバカだろ?(笑)」
「・・・・ぐすん」
「ん?」(なんか様子が変だぞ!?)
「ぐすん・・・ぐすっ・・・」
「えっ!?」
俺は思わず絶句した。
A嬢は明らかに電話の向こうで泣いていたんだ。
「・・・お前、泣いてるのか?」
「・・・・・・。」
しばらく沈黙が続く。
俺にはその沈黙がひたすら長く感じた。
「・・・一体どうしたの?」
俺は初めて何があったか問いかけた。
「たかちゃん、実は私・・・
今まで言えなかった事があるんだけど・・・彼氏がいたの」
別にビックリはしない。
むしろ彼氏ぐらいいて当たり前なわけだし。
でもなんでそんなこと今話すねん。
心の中で考えていると、A嬢は話を続けた。
「でも、ずっとうまくいってなくて、今日正式に話し合って別れたんだ」
「・・・・・・そっか」
俺が次の言葉を探しているうちに、A嬢は彼氏の事を話を始めた。
俺はただ相槌をうちながら、
ただただA嬢の話を黙ってずっと聞いたんだ。
その時の電話の内容はちょっとここでは言えないので、
blogを読んでくれた方には申し訳ないんだけど、ごめんなさい。
ある程度時間が過ぎて、一通り話が終わると、
「たかちゃん明日仕事だよね?ごめんね、そろそろ切るね」
A嬢は少し気持ちが落ち着いたようだった。
俺は一瞬返答に戸惑いながらも、
「大丈夫か?前に家まで送っていったことあるし、今から行こうか?」
「ううん、大丈夫。これ以上迷惑かけられないし・・・」
「・・・そうか、わかったよ。また連絡するから」
A嬢の返事に俺は頷き、電話を切った。
一瞬、踏み込んでいきたい衝動に駆られたけれど、
色々考えてやっぱりやめておくことにしたんだ。
なんか今逢っても何を言っていいのか解らないし、
なにより、俺の気持ちもよくわかんなかったし・・・。
(少し時間を置いてから改めてちゃんと話そう。)
俺はそう考えたんだ。
・・・でも、この日を最後にA嬢は長期休暇に入る事になるなんて、
俺には知る由もないことだったんだ。
「俺の友達A嬢について」まだ続きます。
☆Super Takachan☆