視線は動物よりも周辺風景? 市動物園の来園者 | おいしい自家焙煎コーヒー豆挽き売り販売店!!京都西陣千本丸太町大洋堂珈琲

視線は動物よりも周辺風景? 市動物園の来園者

京都市動物園(左京区)で来園者は何を見ているか。視線の動きを記録する装置で調べたところ、展示施設前で動物を見る割合は5割台で、あとは案内板や周辺の風景を見ているとの調査結果を市内の男性がまとめた。園の東側ほど東山に目が行きやすい傾向も分かり、「動物以外にも案内板の充実や、借景を生かした京都ならではの園整備を」と提言している。

 調査は中京区の東洋設計事務所で設計を担当する鈴木貴之さん(24)がまとめた。大阪工業大大学院で空間デザインを学んでいた昨年末、視線の動きを記録するアイマークレコーダーを20~30代の男女11人に付けて園内を歩いてもらった。

 キリン、シマウマ、大水禽(すいきん)(水鳥)など計7種の展示施設前で、被験者が立ち止まってから3分間の視線の動きを集計した結果、動物そのものに注目していた割合は平均57%だった。アカゲザルが70%と最も視線を集めた一方、アシカは最低の47%。「サルは素早く動き回るので目が離せず、寝ている時の多いアシカと差が出たのでは」という。動物以外では施設の案内板11%、施設の地面10%、飼育舎5%が続いた。

 展示施設前から動物園の外に視線が行く割合は平均1%強だったが、園東側のゾウ舎で3%、シマウマ舎で2%と平均を上回った。大半は東山か空を見ており、「わずかでも東山が視界に入ることで、開放的でゆったりした気分になれる効果は大きい。展示施設の前以外では、もっと園外を見ているはず」(鈴木さん)と指摘する。

 京都市動物園は昨年、新「市動物園構想」を策定し、2015年までに順次改修を進めている。構想には「東山や琵琶湖疏水の借景をいかした快適で緑豊かな空間作りを目指す」と記し、園東側に芝生広場を設ける計画もある。鈴木さんは「敷地は狭くとも、借景などの工夫で他都市の動物園にないゆとりを演出できるはず」とし、調査結果を市に報告した。

【 2010年10月04日 10時25分 】


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