「NEO from アイドリング!!!」の3rdシングル「キミといたナツ」が、NEOとしては過去最高の週間売り上げ枚数を記録しました。



結成時から応援していた身としては感無量です。



と言ってもNEOはまだまだ知名度は高いとは言えず、ご存じない方々も多いと思いますので、知名度が上がればCDの売り上げは徐々に上がっていくものじゃないの?と思われるかもしれません。私が何故感無量なのか、それはこの3枚目のシングルが出る前、2枚目のシングルが出た後に最も人気のあるメンバーが卒業し、新体制になったからなのです。



NEOというグループを知って頂く為に、少しおさらいをします。



「アイドリング!!!」に新加入したNEO期生(期としては6期生)と、そこに若手で人気の高いメンバー2名(伊藤祐奈&後藤郁)を加えて「アイドリングNEO」が結成されました。助っ人が必要だったのは、そのデビューシングルと「アイドリング!!!」本隊のシングルを同時にリリースし、売り上げ対決を行う企画の為で、新メンバーだけだと到底歯が立たないからです。



売り上げ対決という事もあり、推しメン(自分が最も応援しているメンバー)が既に決まっている人は、新加入のNEO期を応援するわけにはいきません。対決は「アイドリング!!!古参ファン」と「NEOの新規ファン&既存メンバーのファンだけどNEOを応援してあげたい派&推し変組&伊藤・後藤ファン」大雑把に言うとこんな形になりました。



しかし「アイドリング!!!」が今まで築き上げて来た人気と獲得したファン層に、人気助っ人が入ったとは言え新参者のNEOが勝てるはずがありません。何と言っても人数が違う(17対7)。人数が多ければ多いほど推し(ファン)の数が多いのは当然の事です。ところがリリース週、蓋を開けてみると発売日は惨敗したものの翌日以降はデイリー売り上げでNEOが上回る日も多く、大方の予想通り負けはしたとは言えいい勝負を繰り広げました。アンダードッグ効果もあったのかもしれません。



もちろん対決を企画した運営側もNEOが勝てるとは思っていなかったでしょう。どこまで健闘できるか。どんな風に戦うのか。私もその頃「アイドリング!!!」本隊の人気が停滞気味であり、全体的にちょっとヌルい感じを受けていたので刺激を与える為なんだなと感じていました。



前説が長くなりましたが、その強力な助っ人である後藤さんが抜けてしまい、確実に売り上げは下がるだろうと誰もが予想した今回の3枚目のシングルが、何と最高の売り上げ枚数を叩き出しました。もちろん後藤さんが抜けた後に新たに加入した石田佳蓮さんも人気が高いメンバーには違いありませんが、それだけでは前回の売り上げを超える事は出来なかったでしょう。



売り上げが増加した要素としては、最初は「後藤さんがいるから」NEOのCDを買い、イベントに来ていた後藤さんのファンが、NEOを見ていく内にNEOそのもののファンになった事で、全体的な売り上げの減少が少なくて済んだのはやはり大きいと思います。最初のイベントの頃は「NEO期には興味がないけど後藤さん、伊藤さんがいるから」イベントに来ていた人が多いと感じていました。そんな人たちが、NEOのイベントを通して魅力を感じ、応援して貰えるようになったのでしょう。



新加入メンバーだからという部分もあると思いますが、NEOメンバーはやる気が前面に出ていました。前に出る姿勢、イベント中の今までにない試み、ファンを飽きさせないパフォーマンス、そして何より、やっと本気で「歌えるアイドルグループ」としての要員を採用したと思える、歌もダンスも(これまでに比べて)ハイスペックなメンバーが揃っていました。



もちろん、スペックで言えば他のグループに見劣りするかもしれません。しかしどうしてもそれまでの「アイドリング!!!」と比べてしまうのです。もちろんNEOはまだまだこれからのレベルアップにも大いに期待出来ます。それまでの「アイドリング!!!」に物足りなさを感じていたファンが、期待を込めてNEOを応援するようになったのかもしれません。今の世の中、バラエティが出来るアイドルというだけでは生き残れません。



戦略面でも、少しでも多くの人に見て、知って貰う為の活動がありました。地上波番組やネット番組にこまめに出演したり、多くのアイドルファンが集まるオムニバスライブに出演したり、メンバーの佐藤麗奈さんが個人仕事で雑誌に載ったりゴールデンタイムの番組に出演されたりと、NEOの名前を広める活動が功を奏したと言えます。



見て貰えばその良さが分かって貰える魅力がNEOにはある。ちょっと親馬鹿っぽいですが、そう思っています。



今回、最も注目、あるいは危惧していた問題がありました。ライブ中の「迷惑行為」の問題です。



NEOの初期イベントではあまり目に付かなかったのですが、約10ヶ月前のデビュー曲のリリースイベント最終日に東京ドームシティラクーアで行われた「アイドリング!!!」本隊との合同イベントのライブ中、歌声に被せて大きなコールが聞こえて来たのです。



それまでそんなコールは気にならなかったので、凄い違和感を感じました。おそらく合同イベントという事で、本隊ファンがやっていたのでしょう。



違和感は感じたけど、アイドルイベントの現場ではよくあることなんだろうな、とその時はそれほど不快には思いませんでしたが、それでもコールにかき消されて歌声がちゃんと聞こえなかったのは淋しいなと感じていました。



それから2ndシングルを引っさげての他のアイドルグループとのコラボライブ、オムニバスライブ、合同イベント等で、過度なジャンプやコール、最前列に陣取って他の興味のないグループの出番では携帯を弄っている姿などが目立つようになってきました。NEOファンでもないのに毎回暴れたい為に参加しているような輩もいたように感じました。



そんな事が度重なり、「アイドリング!!!」同様、NEOの現場でも「アイドリング!!!のファンは酷い」と噂されるようになりました。長くなるのでここでは書きませんが、アイドリング!!!のメンバー、そして善良なファンも白い目で見られてしまうような行為がごくごく一部の連中によってあちこちで行われました。

それはもはや応援でも何でもなく、営業妨害に他なりませんでした。



そんな中「アイドリング!!!」では何年も放置されていた問題にNEOは切り込みました。まだ出来て間がないグループだからこそ出来た事と言えるかも知れませんが、いわゆる迷惑行為の禁止をメンバー自身が訴えたのです。中にはプロデューサーに言わされているとほざく輩もいるみたいですが、前々から握手会等で「何とかしたい」という気持ちを何人かのメンバーから聞いていました。特に他のグループとの合同イベントでは、アイドリング!!!ファンのマナーの悪さがステージ上から見ても目立っていて恥ずかしかったそうです。



公式にも過度なジャンプの禁止、歌に被せるコールの禁止等が注意事項として載るようになり、迷惑行為は徐々に減って行きました。どうしてもっと早くしなかったんだろうと思う反面、言われないと分からない人間が多過ぎると感じました。
(禁止と言われるから反発してやっている、という感じも見受けられますが)



そんな行為を楽しんでいた輩は普段からCDを大量に買っていて、一時期は買い占めにより握手券が手に入らない人も続出していました。そんな連中が今回の3rdシングルのイベントであまり見掛けなかったのは、推しの役目だと思っていた事が迷惑行為だと言われて拗ねているのか、やりたい事が出来ないから面白くないと思ったのか、「俺らを排除したらCDが売れなくなるぞ」と言いたかったからなのかは分かりませんが、そのおかげで概ね平和なイベントが続きました。今までに比べれば大変居心地が良かったです。



しかし最も不安だったのはCDの売り上げで、あの連中が買うからこそ連日売り切れが続いていたわけで、やっぱり売り上げは落ちてしまうのかなと思っていました。売り上げが落ちれば鬼の首を取ったように「ほらみろ俺らが買わなかったらこうなるんだ」と狂喜するだろうと覚悟していました。



ところがどうでしょう。NEOの3rdシングル「キミといたナツ」は前回より5000枚も多い売り上げを記録したのです。



これはもちろんNEOの名前が広まった事もありますが、イベントでの迷惑行為を撲滅する事でライト層にも参加しやすい雰囲気を作り、買い占めがなくなって握手会に参加しやすくなった事で新規ファンが増えた事が考えられます。これこそがNEOの目指していた理想形なのです。



例えばショッピングモールのステージでアイドルが歌っていたとします。最前列で連続ジャンプをされるとステージが見えません。興味はあっても見えないし、近付くのが怖い。妙なコールもそうです。一般の人にはもはや怒号、近付くのが怖いんです。だから「誰だろう」と思っても遠巻きに見て通り過ぎてしまいます。こうして見て、聴いて貰える機会を逃してしまうのです。



「今までどうして対処して来なかったのか」という思いもありますが、今ならまだまだ遅くありません。参加しやすいイベント。観て貰える、聴いて貰えるイベント。ラゾーナ川崎でのリリースイベント最終日に参加し、NEOが目指す理想に着実に近付いていると感じました。



「ライブ」と聞くとロックアーティストさんの場合は皆でノッって暴れて激しいものを想像する人もいるかもしれませんが、それとNEOは路線が違います。小さいお子さんからお年寄りまで、幅広い年齢層に観て貰えるイベントを目指しています。



諦めたり危惧しているだけでは何も変わらない。努力すれば結果は付いてくる。NEOが教えてくれました。



1人でも多くの人にNEOの魅力を知って欲しい。その思いはメンバーも、そして本当にNEOの事を愛しているファンも一緒です。



もし機会があれば見て下さい。お近くでイベントがある時だけでも、たまたま通り掛かった時にでも構いません。



NEOは恰好良くて、上手くて、面白くて、そして可愛いです。