コラム--『天灯』をランドマークに... ~新竹~ | 台湾観光のブログ

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文/YUKARI

 その地名を聞いて思い浮かぶ物と言えば・・・つくば学園都市のようなハイテク産業の街、そして、その地の利を活かした名産のビーフンなどが有る新竹市。 台湾の中では、誰もが訪れるであろう台北市からは、特急電車(中国語では“自強號”)で1時間少々といった位置関係です。
 


 玄関口ともなる新竹駅、最初は木造の簡易的な造りでしたが、現在私たちが見る新竹駅は1913年の建築で、厳粛に思わせる石造りの中にも、バロック調をたたえ、懐かしい様な、親しみの有る設計です。 大きく開いた出入り口より入る風は、暑い時期には涼しさを運んでくれます。 そして、この風、冬の時期は名産のビーフンの乾燥には欠かせないものになるのです。
 


 この名産を頂くのに絶好なポイントは、「城隍廟」。 前述の新竹駅からは車で10分ほどの場所ですので、行きやすい場所です。 この廟を囲むように飲食店が有るのですが、先に廟を建て、その後に廟を中心に街が出来上がってきたという場所、台湾では唯一のケースだそうです。この中に、美味しいビーフンが有ったり、魚のすり身団子のスープも有ります。 また、こんな角度からの「城隍廟」を見るものいいな、といったロケーションを持つカキ氷屋さん、お店の特徴でもあるシロップはパイナップルと黒糖、紅糖で出来ているとのことです。

 黒猫のマークの肉まん屋さんも、なかなかのものです。 本当にジューシーな中身と、その皮の美味しさ、絶妙です。 ロゴがロゴですので、ちょっとビックリしますが、勿論、中身は“豚肉”ですので、ご安心下さい。 初代経営者が、その美しさから、その代名詞である黒猫と呼ばれ、そこから、お店のロゴとなったのだそうです。
 


 ご紹介したいものは、食べ物ばかりでは有りません。 市の作るWEBサイトを拝見すると、そこにも書かれていますとおり、歴史・文化・芸術の価値を把握する、とあります。 これは、古跡にだけではなく、新しい物へのこだわりでもあると思います。 2010年、上海万博で建てられた台湾館・・・このパビリオンの移築にも通ずるものがあり、その1つであると感じております。 その形は、台湾の小正月に願い事などを書いて空へ飛ばす「天灯」を模しており、そこには風習、文化を感じ・・・その建物に写しだされる映像にはLEDライトの効果など、芸術面も有れば、そのハイテク感を目の当たりに出来るのです。 すでに、昨年の秋には点灯のセレモニーを行っておりますが、今年のランタンフェスティバル(2月24日~3月10日)では『新竹市世界博覧会台湾館』として
注目の1つとなります。

 出掛けた後に気付いたのですが・・・日本の岡山市と国際友好都市関係にある新竹市なのですね。 しかも、平成15年(2003年)4月の締結ですから、もう10年・・・新たな歴史を刻む次のステップです。  願いを、思いを馳せ、また、この地を訪れたいものです。





縁-YUKARI-
出身は神奈川・湘南。自らの声を持って物事を伝える司会、ナレーター、声優などを経験。初めは「追っかけ」から始まった台湾生活。その後、その活気、愛すべき民族性などに惹かれること10数年以上となった現在。台湾においても、日本語教材や、電子辞書の声を務める。好奇寶寶(好奇心旺盛の性格)、こんな私の・・・台湾闊歩は続くよ、どこまでも・・・!?