第一回口頭弁論---その2--- | 【実録】ネコ裁判  「ネコが訴えられました。」

第一回口頭弁論---その2---

さっきのポンチョのおじさんが出たり入ったりしている。


マイクの調整をしたり書類を持ってきたり…。


ポンチョ    「あのー。」

タロウ     「はい?」

ポンチョ    「裁判の関係の方ですか?」

タロウ     「そうです。被告です」

ポンチョ    「そちらの方は?」

タロウ     「妻です」

ポンチョ    「傍聴希望ですか?」

タロウ     「そうです」

ポンチョ    「わかりました」


傍聴席にはワタシと嫁だけである。

傍聴席がガラガラなのも、少々寂しい。

まぁ、こんな裁判ですから当たり前と言えば当たり前である。


ポンチョ    「原告が来ているようなので、準備が整い次第始めていいですか?」

タロウ     「どうぞ」


ポンチョが出て行った。

誰かを呼びにいく様子である。


………数分後………。

おじさんからおじいちゃんへの過渡期の人が3人入ってきた。

続いて30代の男性。白のシャツにノーネクタイ。黒のジャケット……。

どうやらこの人が川畑さんである。


正面を向いて左側に原告の川畑さんが座った。

原告・被告両方の席は2席づつある。

弁護士がいる場合はここに座るのであろう。


ポンチョは中央手前の「書記官」の席に着いた。

ポンチョは書記官らしい。


そしておじさん3人はそれぞれ上段の中央・両サイドに座った。

中央が裁判長で両サイドが司法委員という仕事らしい。


ポンチョ改め書記官  「被告さん、こちらに座ってください。」

タロウ           「はいはい。」


傍聴席との境は小さな柵で仕切られているが、一部がドアになっている。

外からそれぞれ入れるのであるが、ここから入ったほうがよさそうである。


タロウ     「ここからはいればいいですか?」

書記官    「いいですよ。どうぞ」


席に着く。


書記官が書類を揃えると…。

書記官    「一同起立して下さい」


ワラワラと立つ。


書記官    「少々早いですが、原告川畑カズオの第一回口頭弁論をはじめます」


ワラワラと座る。

時計を見ると4時10分前だ。

10分早い。


書記官    「えーと。まずですね…。提出して頂いた原告側訴状及び甲号証、

          被告側答弁書及び乙号証に訂正及び削除追加はありますか?」

………。

ウチはない。

と言うかウチのネコでない以上、これ以上書くことも言うこともない…。


川畑      「すいません。一部訂正が…。」

書記官     「どうぞ、おっしゃってください」


・・・・・・・・・・・。


いよいよ始まったわけであるが、2回目の口頭弁論が8月7日なので、小出しにしていきたい。

                                  第一回その1 イラスト:

以下次号。