浦野さん | 【実録】ネコ裁判  「ネコが訴えられました。」

浦野さん

予定時間の3時になった。

2~3分過ぎた頃、ノックが…。
ワタシと同じくらいの年齢の女性が入ってきた。

「はじめまして。私、弁護士の浦野桂子と申します。」

この人が弁護士さんらしい。

なんと女性である。


たぶん30歳代だろう。見た感じ派手でもなく地味でもなくって印象だ。

浦野さん   「で。早速なんですが…。」
タロウ     「はい。ここに訴状とか一式全部持ってきました。」
浦野さん   「ちょっと見せてください…。だいたいお話は昨日、奥様から聞いておりますが」

………訴状と相手の出してきた添付書類一覧に目を通している。

浦野さん   「……。なるほど…。一回は故人宛で同じ内容の訴状が来たと。
          で、相手と直接のお話は?」
タロウ     「ないです」
浦野さん   「一回もですか?」

かなり驚いている様子である。
「鳩が豆鉄砲」顔である

タロウ     「正確に言いますと、死んだウメキチ爺さん宛に来た訴状を取り下げる時に
          一回電話がありました。」
浦野さん   「内容は?」
タロウ     「『裁判所から故人宛では裁判が出来ないと言われたので
          被告を誰にしたらいいですか?』という内容です」
浦野さん   「で何か他に話しました?」
タロウ     「カクカクシカジカこんな事 を…」   (6月7日の「原告からの電話---その2---」参照)

………。

浦野さん   「なるほど。」

「なるほど」が多い人である。

タロウ     「で、ですね。ウチの言い分としてはですね…」
浦野さん   「はい。今後の方針とお考えを聞きたいんですよ」

以下次号である。