恋のマイアヒ
地方によって様々な表情を見せてくれたウクライナを出て、
沿ドニエストル共和国にも行ってみたかったけれど、出入国でゴタゴタしたら
嫌だなぁと面倒くさい気持ちになったので、沿ドニエストルを避けるルートを
通ってやってきました。
モルドバ。
私がこの国について知っていることと言えば、
飲ま飲まイェイ!なO-zoneはモルドバ語でモルドバ人が歌っていた
と、いうことくらい。
日本人パッカーの間でも「観光するものは美女くらいだ」という評判の
これと言った観光資源のない国モルドバ。
特に何もないところにポツンとある小さな教会。
観光に必要な時間は10分で十分です。
まるで中南米の途上国のように、何でも売っている中央市場。
ここも、見て周るだけなら30分で十分です。
中心地のショッピングセンターは「薄暗いダイエー」規模なのに、
私の泊まった宿の隣には、近代的なショッピングモール、その名もmall dovaが。
ブランド品なども置いてある先進国ばりのモール。
しかし、客の数はチラホラ…。
ポストカードを買おうと思っても、パンチの無い絵面のものばかり。
そもそもポストカードを売っているところが無い。
外国人パッカーも、この国はあくまで近隣国間を移動する通過点と
考えている人が多いようで、私が泊まった宿でも一泊出ていく人が多かったです。
そんなモルドバで、私は4泊もしてしまいました。
日本人が珍しいので、ラテン(モルドバ人は、そのほとんどがルーマニア人です。
そして、ルーマニア人はラテン民族です)なモルドバ人は、興味津津に私と交わってきます。
さすがに中心地(一応都会)では、馴れ馴れしく関わろうとする人はいませんでしたが、
買い物や食事などをすると、そこの店員が興味津津な気持ちを抑えながら
私に接しているのが伝わってきます。かわいらしい…(←上から目線)
モルドバは、確かに魅力的な美女揃いでしたが、
美女だけでなく、4日間で関わった全てのモルドバ人が、
陽気で親切で、私のモルドバへの印象をとても良くしてくれました。
経済的にも、また政治的にもこの国が抱えている問題は深刻です。
モルドバはヨーロッパの最貧国です。
あと何年、モルドバがモルドバ共和国として存続していくのか?と、
つい、よそ様のことを心配してしまうこともあります。(←上から目線)
もしも、モルドバがルーマニアと統合していたら、私はこのキシナウ
(私が4泊したモルドバの首都)に来ることは無かったでしょう。
そして、ここの陽気で親切な人達と関わることは一生無かったはずでしょう。
だから今、モルドバという国がモルドバであるうちに私はここに来ることが
できてよかった、と、そう思います。
しかし、そう考えると、この先もっと存続しなさそうな可能性の高い
沿ドニエストルに、やっぱり行っておけばよかった!と思えてなりませんが。
大きなひまわり畑がたくさんありました。
一ヵ月も前だったら、それはもう美しい景色を見られただろうと思います。
宿の飲まネコ。生後4ヶ月。
この猫のかわいさで、当初2泊の予定が4泊になったと言っても過言ではない。