ウクライナ消費者センター |  ここで一言

ウクライナ消費者センター

リヴィヴ街中の鉄道カッサ(電車の切符を売っている所)に、

夜行寝台列車の切符を買いに行きました。


観光地のカッサのくせに、英語表示一切無し。


必死でウクライナ語(ロシア語かも?)の表示を何とか解読し、

見様見真似のウクライナ語と数字で


「リヴィブからキエフ」「片道」「明日」「二等寝台」「何時発何時着」「一枚」


ということをノートに書き取り、イラストも添えて窓口に挑みました。


しかし、鬼のように怖い窓口のおばちゃん達は「Hello」と

英語で挨拶した途端に拒絶状態でノートすら見てくれません。

見てくれた人もウクライナ語でヒステリックにまくしあげてきます。


us北部のマクドナルドの店員(女)みたいです。

私の大嫌いなみどりの窓口以上です。


まくしあげられても言葉がわからなくて、キョトンとしていると、

ノートをつっかえされる…ということを繰り返すことになりました。


「どーしよう…」と困っている中、私と同じくらいなら英語の喋れる人が登場して、

通訳をかってでてくれ、無事に切符を購入することができました。


そして、リヴィヴ発の夜行寝台列車に乗って、ウクライナの首都キエフにやって来ました。


寝台列車は、それはもう立派なコンパートメントでした。


二等寝台を希望したはずなのに、私が購入した切符は一等寝台列車でした。



ヨーロッパではなるべく次の宿泊先をネットで予約してから移動をしています。

いつも予約をして住所と地図でだいたいの場所を確認するだけの私ですが、

リヴィヴのホテルがなかなか見つけられなくて辛かったので、

キエフで予約したホテルの場所は、前夜のうちにかなり詳細に

行き方と場所をチェックしておきました。


夜行列車に乗る前、宿に預けていた荷物を取りに行ったがてら、

宿で何気なくメールチェックをしたところ、予約したキエフの宿から


「引っ越したので、新しい場所に来てね」


と、新しい住所だけが書かれたメールが届いていました。


添付地図もナシ。


せっかく、一時間くらいかけて詳細に調べあげていたのに。


もう列車の時刻も迫っていたので、地図を送ってくれとメールする時間もありません。

とりあえず、住所だけメモをとっておきました。


この一件で、何か、私とキエフのこの宿の相性は良くない…

そんな気がしていたのですが、無事に到着した新しい住所で

迎え入れてくれたオーナーは、感じの良いオジサンです。


スムーズかつ和やかにチェックインの手続きを行い、

さて、では支払を…ということになった時、

彼の口から衝撃的な言葉が発されました。


「シーツとタオルのレンタル代、一泊6ユーロね。」


シーツとタオルが宿泊費に込みの宿もあれば、

レンタルをしなければならない宿もあります。


レンタル費用の価格はそれぞれですが、6ユーロもする宿は初めてです。


そもそもこの宿の宿泊費が一泊7.2ユーロです。

ほぼ宿泊費と同じ値段のリネンって!


私は1ユーロくらいなら、レンタルすることもありますが、

それ以上の値段の時は、タオルも寝袋も持っているのでレンタルをしません。


なので今回も「じゃぁ、レンタルしません」と答えたのです、ふつーに。


すると「レンタル必須!寝袋禁止!ここ(予約サイトのホテルの案内)に

書いてあるでしょう。」と、言われました。


確かに彼が開いた画面上には、そのような文章が書いてありました。


長い文章の中に紛れ込むように。


見るか、そんなもん。


そんな文章、クーリングオフの対象だわ!


と、思いましたが…書いてある以上、読んでいなかった私が悪いので

「じゃぁ、払うよ」と答えると、彼はさらに私を驚かせることを言いました。


「きみは2泊予約しているから、12ユーロだ。」


え?毎日取り換える必要ないし、一泊分でいいよ。

普通にそう思って、そう伝えると


「一泊につき6ユーロだ!嫌なら他のホテルへ行け!!」

と、怒鳴られました。


他のホテルに今から行っても、どうせここのキャンセル料は

支払わなければなりません。かえって高くつく可能性が高いです。


でも、素直に支払うには私も腹が立っていたので、

私も彼に負けないくらい大きな声で「じゃぁ、払えばいいんでしょ!!」

と言って、お金を机の上に叩きつけました。


すると、彼は再び私を驚かせる発言をしました。


「君は僕に怒鳴ったから、僕は君を泊めない!」


はぁ~~~?


先に怒鳴ったのは、あんたの方でしょーが。

何こいつ!くっそー!ぜってー泊まってやる!

(←ちょっと間違った負けず嫌い)


しばらく「泊めろ!」「泊めない!」の争いを繰り返していましたが、

やはり私の頭の中では「他に移動したら高くつく…」「めんどうくさい…」

そんなことがグルグルしていたので、


ここは折れよう…客が神様なのは日本だけの常識だ…


そう思って、彼の腕を優しく掴み、優しい口調で、

「ごめんなさい。私が悪かったから、泊めてください」とお願いしました。


プライドを捨てたことで、何とかチェックインすることができましたが、

悔しくてグズグズ泣きそうになっていたら、彼はニコやかに話しかけてきたり、

私の荷物を運んでくれたり、私の持ち物を褒めてきたりしました。


そして、そのあと決定的に仲直りをしました。


ビール(500ml)くれたから。


物をくれる人はイイ人ですよね。


他人様の旅行記などで、


「この国の人は、ご飯を御馳走してくれたりして、超いい人☆めっちゃ優しい☆」


などと書かれているものを時折見かけます(特にイスラム圏)。

多くの人が「何かくれる人=良い人」と判断しているのだから、

私も素直に何かくれる人は良い人なんだって信じることにします。


いろいろありましたが、この宿のオーナーは良い人です。



それにしても、シーツとタオルのレンタルが必須で、

一泊に「つき」6ユーロって、どんな詐欺なんでしょう。

それなら、最初から一泊13.2ユーロで表示しておくべきでしょう。


あとで予約サイトの利用者レビューを見てみたら

「リネン一泊6ユーロ!必須!泊まるな!」とのコメントがズラリ。


やっぱり、あの表示はクーリングオフの対象と、私は判断します。


ウクライナにも消費者センターってあるんですかね?