うまくいかない一日 |  ここで一言

うまくいかない一日

朝から土砂降りです。嵐です。


どうでもいいですが、私のiPodにはアイドルグループ嵐のアルバムが

4枚分くらい入っているのですが、これが大活躍です。飽きません、嵐。


不思議なラップに、嵐メンバーは照れくさくないのかしらって思ったり、

ド売れ筋ラブソングに、三十路ながら胸がキューン!としちゃったり。


カナダで60時間バスに乗り続けた時、ほぼ嵐で過ごしました。

おかげで、私がカナダの思い出や風景を思い出す時、脳内BGMは嵐です。


で、話を元に戻します。


ここクライペダから、私は出発ぎりぎりまで行先を迷っていました。


シャウレイという街で見たいものがあったのですが、

ここからラトヴィアのリガに直行して、エストニアまで行ってから帰り道に

シャウレイに寄るか、それとも今日、シャウレイに寄ってからリガに向かうか。


シャウレイに寄る場合の出発時刻は早朝6:30です。


なので6:00には出発準備を整えていたのですが、この嵐…。

でも、帰り道にシャウレイに寄ると面倒くさいんだよな…。


と、本当にぎりぎりまで迷った結果、


よし、とりあえずシャウレイに行こう!

シャウレイからリガ行きのバスはあるらしいことを某旅行記サイトで確認したし!


と、決めて、シャウレイ行きのバスに飛び乗りました。


そして4時間後、シャウレイ到着。


シャウレイで見たいものは、またここからバスで15分ほど行ったドマンタイという街にあります。

シャウレイからドマンタイのバスは一時間に1本はあるそうで、天気も曇り空ながら

まぁ、観光に支障は無い様子でホッとしたのも束の間。


ここから、リガ行きのバスがありませんでした。


「ここで宿泊すればいいじゃないか」と、リトアニア人のオジサンには言われましたが、

私、昨晩のうちにネットでリガのホテルを2泊予約済みです。


どうしても今日中にリガに行きたい!と、訴えたところ


ここから、ナントカという町までバスで行って、そこで乗り換えなさい。

このタイムスケジュール通りに乗り換えすれば今日の夕方にはリガに着く。

と、リトアニア人のオバサンに教えてもらいました。


そして、再び一安心してドマンタイへと向かいました。


ドマンタイ行きのバスで一人旅の香港人と知り合い、彼女と2人で観光。

私達アジア2人組が向かった先、それは十字架の丘です。


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ここには、平和を願う人々が供えた十字架が何万も埋め尽くされています。

発祥は具体的にはされていませんが、ロシア帝国に対する蜂起が、

この場所の始まりに関係していると言われているそうです。


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小さな首飾り程度の物から、個人で建てたのではなさそうなでかいものまで、

かなり圧倒されるものがあります。


十字架の丘の中心部を登ると、実はそのまた先に小さな十字架の丘が続いていて

正面から見た時以上の規模で十字架が左右前後から迫ってきます。


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十字架しかありませんが、十字架しかない光景はなかなか見ごたえのあるものです。

もう少しゆっくり、あと一時間は見ていたかったのですが…私は今日中にリガに行きたい!


そんなわけで、サッと観光を済ませてシャウレイに戻るバスに乗るため、

十字架の丘以外には何も無い、家すらもほとんど無いドマンタイの道を

猛ダッシュで走ってバスに飛び乗りました。


なぜか香港女子も、私と一緒のバスで戻ると言って一緒に走りました。


どうにかシャウレイに予定通り戻ってくることができ、次にナントカという街に行くバスまでは

まだ少し時間があったので、香港女子とランチを食べることにしました。


ランチを食べて「よい旅を!」と抱擁してお別れをし、私はナントカという街行きのバスに乗りました。


乗車時にバス代を運転手に払ったのですが、何か嫌な予感がします。

オバチャンに案内されたスケジュールによると、ここシャウレイを出発して30分後には

ナントカという街でリガ行きバスに乗り換えなければならないのですが、

どう考えてもバス代が、2Hくらいの移動距離に匹敵する値段です。


この時点で確認すればよかったのですが、まだオバチャンを信じていた私は

「この路線は高い値段なのかもしれない」と思ってバスに乗りました。


そして15分経過。


バスの運転手はオジサンかオジイチャンかと言ったら、オジイチャン。

オジイチャンの運転するオンボロバスは、どんどん後続の車に追い抜かれていきます。


さらに、途中でオジイチャンのケータイが鳴り、通話をしながら運転するオンボロバスの速度は

もうむしろ「歩いたほうが速いんじゃない?」と思うほどのノロノロさ。


もう、この時点で30分経過。


諦めました。


途中で降りました。


降りて、シャウレイに戻りました。


バス代は戻ってきませんでした。


シャウレイで一泊することにしました。

(翌日の朝ならリガ行きバスがあるから)


リガのホテルの予約をキャンセルしようと思ったのですが、

宿はネットフリーじゃなかったし、ネット屋も18:00で閉まっているし、

電話をかけたくてもカードを売っている場所がわからず、

人に聞いても英語の通じる人に当たらず。


なんだか、とても長く無駄ばっかりな1日になってしまいました。


疲れた私は夕食を食べるためにレストランに入ると、

一緒に十字架の丘に行った香港女子が食事をしていました。


声をかけて、振り向いた彼女の「何でここにいるの!?」と言いながら

それはもうビックリしていた表情が忘れられません。


私も、何で私がここにいるのか、よくわからないですよ。


とりあえず彼女とビールを飲んで、自分を慰めておきました。


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翌日。


もうリガに行くのはやめました。

きっと、私とリガの相性は良くないんだ、うん、きっとそう。と思いこんで、

再び、何もない風景の中を走るバスに乗って首都ヴィリニュスに戻りました。



あとで地図で確認したろころ、シャウレイからナントカという街までの距離は

どう考えても30分では辿り着けなかった距離でした。


私がナントカという街でリガ行きバスに乗り換えられなかったのは、

オジイチャンのノロノロ運転のせいではありません。