龍馬伝~ 香川照之氏と青木崇高氏
昨晩、ラストの3話を一気に見させていただいた。
この一年、日本は空前の龍馬ブームに沸き、土佐、長崎、京都以外にも、様々なゆかりある地が龍馬ブームに乗じた一年であっただろう。
岩崎弥太郎の視線からみた坂本龍馬の一生を独自の物語に書きかえ、真実から逸脱したとしても、最後まで国民を釘づけにしたのは、日本を変えた龍馬に対して一種のヒロイズムを見出したからではないだろうか。
と、ごちゃごちゃと現代日本の主導者と比較をしてもつまらないな。
シンプルにいえば、かなり面白かったのだ。
とくに、僕なりの観点でいえば、、まず岩崎弥太郎を演じる香川照之氏の演技。
まさに完璧なほどの演技ではないだろうか。
あのドラマは、香川のドラマだ、といっても過言ではないほど、彼の演技には度肝を抜かれた。
そしてもう一つ。
いまでもHDに録画されていて消去できない回がある。
第40回「清風亭の対決」。
「清風亭の会談」は、台本で25ページ、ドラマでも最長の約18分間に及ぶシーンとなった。カメラ5台で同時に撮影され、後藤さんは自主的に体重を10キロ増やして貫禄をつけた。同番組の鈴木圭プロデューサーは「青木君の気迫がすばらしかった」と絶賛している。
後藤象二郎演じる青木崇高氏。
あの龍馬との会談のシーンでの後藤の葛藤。
鳥肌がたつほどの視線、仕草、心の揺れ。
青木崇高氏は見事に演じきった。
ドラマに日本アカデミー賞があるならば、青木崇高氏にあげたいくらいである。
今、僕は旅をしながら、日本の歴史を訪ねている。
僕らの先代が、歩き築いたこの日本の歴史を今一度振り返り、日本人の美学とは何かをもう一度確認してみたい。
そんな気がした一年である。