ジャーナリスト 常岡浩介さんの記憶
アフガンで拉致された常岡さんが帰国をした。
多方面からのメディアの取材を受け、私がそのインタビューの模様を見たのが11日夕方。
”拉致をしたのはタリバンではない”そうカメラの前で語った常岡さんの鮮明なる記憶と洞察力。
極限にある立場の中で、その正確性と詳細に亘る感覚に、ジャーナりストの使命を見たような気がした。
処刑されるかもしれないという不安がよぎる中、彼らはタリバンではなくカルザイ政権に近い腐敗した同盟軍によるものと断定している。
しかし、いったい腐敗した同盟軍とは、なんだろう。
抽象的な表現をしているが、今までの講義などから推測して、それは元北部同盟のことだろうか。
9・11の2日前に北部同盟の指導者、マスードが暗殺された。
以降、指導者亡き後の同盟軍は、腐敗の一路を下っていったということを聞いたことがある。
ともあれ、まずは無事に帰国した常岡さんにお疲れ様と言いたい。
と、同時に、外務省のマスコミへの暗黙の圧力に「やはり・・・か」と閉口の気持ちも大いにある。
「退避勧告への取材は慎重に」という外務省の言葉に、中小のメディアは引いていったという。
2年前に起きたペシャワール会の伊藤さん殺害に関しても、代表の中村氏が外務省に呼ばれ、
指示指図をされたと聞いた。
政府以外の人間が、退避勧告地域への立ち入りを、外務省は非常に嫌う。
特に言論の自由を扱おうとする職の人間には、ことのうえ冷酷なのだ。
「余計な事をするな」 「無闇な行動をするな」。要するに、後で面倒なことになるような事件は起こすなということである。
大手紙面がこの真実をどう扱うか、ある部分見ものでもある。
ま、DAYS JAPANは、そういった滑稽な圧力をいとも簡単に跳ね返すだろうな。