地球上の位置を緯度・経度で表すための基準 | なんでも計算部屋

地球上の位置を緯度・経度で表すための基準

地球上の位置を緯度・経度を用いて表すことができます。
その経度・緯度で位置を表すための基準のことを測地系(測地基準系)と言うのですが、日本では、
明治以来、2001年6月20日の測量法などの改正、2002年4月1日の施行により、日本測地系が使用されていきましたが、現在、世界測地系が用いられています。


明治時代に5万分の1地形図を作成するためにベッセル楕円体と天文観測により決定した経緯度原点値(当時の東京天文台の緯度・経度)をもとに、全国の三角点の緯度・経度を測量して構築されたものを日本測地系(Bessel 1841)として整備しましたが、設定されてから1世紀が経ち、地殻変動などの影響で基準点にひずみが生じ、東京から見て、札幌の位置が西へ約9m、福岡の位置が南へ約4mずれているそうです。


この日本測地系に対し、人工衛星観測により設定(GRS楕円体)された世界共通に使える測地系を世界測地系といいます。世界測地系(WGS 84)は、米国が構築・維持しており、日本測地系で表されている経緯度を世界測地系で表すと、東京付近では経度が約-12秒、緯度は約+12秒、距離換算北西方向へ約450m変化しています。


このような理由から、緯度・経度から距離を求める場合、日本測地系か世界測地系かによって、赤道半径・極半径の値が異なります。


日本測地系
赤道半径:6377397.155m、 極半径:6356078.963m


世界測地系
赤道半径:6378137m、 極半径:6356752.314m