野火

2015/07/25
2016/05/12

監督・脚本　塚本晋也
原作　大岡昇平
音楽　石川忠

出演　塚本晋也、森優作、リリー・フランキー、中村達也、
山本浩司、神高貴宏、辻岡正人、入江庸仁、山内まも留、
中村優子

（あらすじ）

第2次世界大戦末期の
フィリピン・レイテ島。

日本軍の敗戦が色濃くなった中、
田村一等兵(塚本）は結核を患い、
部隊を追い出されて野戦病院へ行く。

が、負傷兵だらけで食料も困窮しており、
田村は追い出されてしまうが、
戻った部隊からも入隊を拒否された。

同じような境遇にある
脚を負傷した安田（リリー）と永松（森）と出会う。

永松が病院の食糧を盗もうとして捕まった。
田村がかばおうとした時、空爆で病院が全焼した。
永松はたばこをたくさん持っている安田と共に行ってしまった。

ひとり彷徨う田村は村にたどり着く。
教会で会った原住民の女を撃ってしまった彼。
彼は村で塩を手に入れた。

空腹、孤独、暑さの中、
彼は伍長（中村）らと会い、
共に集結地へ向かうことにする。

（感想）

1959年に市川崑が監督した作品のリメイク。
結末は異なっている。
この違いには時代性・価値観の変化を感じる。

物凄く悲惨で深刻な状況でありながら、
根底には崑作品独特の飄々とした空気感が流れていて
それが怖くもなり、不思議だったオリジナル。
船越英二、ミッキー・カーチスの
激痩せ熱演が光っていた。

前作は白黒だったが、今作はカラー。
カラーになった分、映像が生々しく、
戦場ってホラーだな、と実感する。

これが公開された頃は
日米安保条約が話題になっていた時だった。

そのせいか、
テレビで取り上げられることはほとんどなかった。

何とかこの作品を作り上げて公開した塚本監督の気迫に感嘆する。
大手は絶対やらなかったことであり、
永遠の０　のような作品にはスポットが当てられるということが、
色んなことを象徴しているように思う。

どっちが本当の戦場か－
観ればきっとわかるはずだ。

主役も演じた塚本監督はじめ、
リリー、中村、森という稀有な存在の演技陣が光る。

オフィシャル・サイト



野火 [Blu-ray]/森優作

￥5,076
Amazon.co.jp

野火 [DVD]/森優作

￥4,104
Amazon.co.jp

○●○●○●○●○●

↓ランキング参加中です。


映画評論・レビュー ブログランキングへ


にほんブログ村

↑クリック、よろしくお願いします。

○●○●○●○●○●

twitter （←リンク）

○●○●○●○●○●

映画、音楽
MusiCinemania by Uzo★mUzo