『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』

2014/10/04

2015/01/06

監督・脚本　ジョナサン・グレイザー
脚本　ウォルター・キャンベル
音楽　ミカ・レヴィ

出演　スカーレット・ヨハンソン、ポール・ブラニガン、
ジェレミー・マクウィリアムス、クリシュトフ・ハーディック

（あらすじ）

女（スカーレット）は
人間の皮をかぶったエイリアン。
街で男たちに声をかけては
彼らの精気を奪い取っていた。

だが醜い顔をした男と出会い、
人間的な感情を持つようになって
逃がしてしまってから
そういう行動が出来なくなった。

その男は
女の仲間に殺されてしまった。

女は紳士的な男とセックスに及ぶことになるが、
自分の性器に驚き、立ち去る。

森で親切な男に声をかけられるが
レイプされそうになる。
だが彼女の異様さを見た男は逃げていく。

皮を脱ぎ、黒い人の姿になる女。
戻って来た男は彼女に火を点ける。

（感想）

シネコンにありがちな作品ではない。
いわゆるアート系。
でもわかりやすい。

これは完全に視覚的・感覚的な作品なので
観なければわからない。

スカーレットのような有名な俳優が
こういうタイプの作品に出演し、
かつ、美しいとは言えないような見せ方で
ヌードになるというのは・・・
日本では有り得ない。
芸術表現への志の違いを感じる。

「精気を吸われた」イケメン男優たちのフルチンでの奮闘は
とても大変そうだった。
その「吸い方」もエロ・エイリアンモノと違って直接的ではなく、
抽象的な表現だった。

インディーズ映画かと思うような映像の中にも
そのセンスが光る。

イケメンはためらいなく殺しちゃうのに
ブサイクに情を抱くっていう流れが
彼女のキャラクター形成にとても効果的だったし、
かつ、表層しか見ない人間との
皮肉っぽい比喩にもなっている気がした。

興味深い作品ではある。