ちゃんと伝える | MusiCinemania by Uzo★mUzo

ちゃんと伝える

$Uzo☆mUzo 

監督・脚本 園子温
音楽 原田智英

出演 AKIRA、伊藤歩、奥田瑛二、高橋恵子、高岡蒼甫、吹越満、でんでん、
綾田俊樹、満島ひかり

(あらすじ-ほぼネタバレ)

タウン誌の編集部に勤める史郎(AKIRA)は27歳。
父(奥田)は癌で入院生活を送っており、史郎は毎日見舞いに出かけた。

父は史郎の通った高校の体育教師で、サッカー部の顧問だった。
学校では鬼コーチであり、家では厳格な主君だった父は、
史郎にとっては煙たい存在だったが、
これを機会に歩み寄り、退院をしたら一緒に釣りに行く約束をしていた。

その史郎が、自分も癌で、父よりも状況が悪いことがわかる。

母(高橋)にも、恋人で同級生の陽子(伊藤)にもはっきり言えずにいる史郎。

同級生の圭太(高岡)が帰省し、
陽子と3人で見舞った日、父が急死した。


火葬場へ向かう途中、史郎は霊柩車で父を
釣りに行く約束をしていた湖へ連れて行き、約束を果たした。


そして、ついに陽子へ自分の病気のことを伝える史郎。
だから結婚は出来ない、という彼に
陽子は 彼と結婚する意思をはっきり告げるのだった。


(感想)

凄く気になる題材だった。

奥田や高橋のベテラン勢が好演で、ほのぼのと
良い雰囲気で話が進んだ。
きっと最後は泣いてしまうんだろう・・・と思った。

ところが父親が亡くなった後、
主人公が「おいおい、大江賢次の『絶唱』かよ・・・ガーン」と思うようなことをしだして、
現実味のなさに一気に冷めた。
だって 実際に喪主になるとわかるけど、絶対あんなことするのは不可能なんだから。
死後硬直もあるし、葬儀屋だって黙っていないし、弔問客の迷惑になるし、
火葬場に時間の余裕はないし。


だけど・・・

観ているうちに やっぱり、ウルッとしてしまった。

夕暮れが映える、いいシーンだった。
(だけどあんな時間に荼毘にふすのは稀だと思うけど・・・)
自分も亡くなった父親にこれくらいのことをしてやるべきだったかな、と
反省した。


自分も死を迎えそうだとは言え、主人公を「自分勝手なバカ」と感じずに、
「親思いの心優しいヤツ」と思えたのは、AKIRAの存在感にあると思う。
彼の人柄を感じさせる、素直な演技で好感が持てた。

EXILEのメンバーって、揃っていないと
どこにでもいそうな、印象の薄いお兄さんたちの集団なんだな、と再認識。


奥田も高橋も好演。
奥田は息子の成長に安堵した父親の表情になっていたし、
高橋は楽天的なお母さんを体現していた。
伊藤の泣きの演技もチャーミングだったし、
でんでんや綾田も良い味を出していた。

父と息子に焦点が当てられた話だったけど、
この先一番辛いのはお母さんだと思う。
夫と息子を相次いで亡くしてしまうわけだし・・・それを思うと胸が痛んだし、
自分としてはその部分にも焦点を当てて欲しかった気もする。


オフィシャル・サイト
http://chantsuta.gaga.ne.jp/




ちゃんと伝える スペシャル・エディション [DVD]/AKIRA,伊藤歩,高橋惠子

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