ディア・ドクター | MusiCinemania by Uzo★mUzo

ディア・ドクター

$Uzo☆mUzo 

監督・脚本 西川美和
音楽 モアリズム
主題歌 笑う花/モアリズム

出演 笑福亭鶴瓶、瑛太、余貴美子、八千草薫、香川照之、井川遥、松重豊、岩松了、
笹野高史、中村勘三郎

(あらすじ)

過疎地の医師・伊野(鶴瓶)が失踪した。
捜査に乗り出す刑事たち(松重と岩松)。

-村民のほとんどが高齢者のこの村で伊野は大変慕われていた。
2ヶ月前にやって来た研修医の相馬(瑛太)もそんな彼に畏敬の念を抱く。

ある日、ひとり暮らしの烏飼夫人(八千草)が倒れた。
彼女の娘・りつ子(井川)は大病院の医師だったが、
病死した夫の闘病を見ていた夫人は、大病院での治療を嫌がっていた。
伊野に「一緒に嘘をついて欲しい、ここで静かに治療したい」という彼女に
伊野もそれを承諾した。
彼女には胃潰瘍だと説明するが、本当は胃がんだとわかり伊野は苦悩する。

伊野は専門書を見て夫人に薬を渡していたが、帰省したりつ子はその薬を見て
母の病状を心配し、伊野を訪ねて来た。
彼が失踪したのはその日だった。彼は医師免許を持っていなかったのだ。

-捜査が進み、やがて彼がニセ医者だったことがわかると、
彼の周囲の人間の言うことも変わってくる・・・。

(感想)

これはあたたかなヒューマン・ドラマかと思いきや、
意外とシニカルだった。
刑事たちが鶴瓶のことを聞いて回るシーンは
近代映画協会作品のようだった。

この映画、舞台は過疎地だけど、
無医村問題や過疎化問題を声高に訴えているわけでもなく、
医師免許のない医師が大病院の医師よりも高齢者の患者の支えになるという皮肉や、
そんな人間を医師として迎えてしまう行政のいい加減さ、
詐欺医者だとわかった途端に手のひらを返す村人たちを笑う
ブラック・コメディに近い映画だと思う。
人情ドラマだと、ここで村民の誰かが鶴瓶をかばっていたりするんだろうけど
そういう展開はなかった。

今のお笑いの人はトークなどで「素」を売りにしている人が多いから、
芝居をやっても自然に見えるのかも、と鶴瓶を見て思った。
胡散臭さがぴったりだった。
出演者全員好演だった。鶴瓶が偽医者だと気づいていたのか、
いなかったのか、っていう微妙なニュアンスの芝居がうまい。
特筆すべきは八千草薫。ベテランの演技を見せる。
(偉そうだけど、初めて彼女を上手いと思った)
余と香川の演技は毎度安心して見れるとして、瑛太も良かった。
きれいな井川もね。
勘三郎はゲスト扱いだと思うけど、勘三郎そのものだった。

この作品、絶賛されていたけど、自分にはピンと来なかった。
近代映画協会のノリにするのか、
のどかな田園風景に沿ったノリにするのか、どっちかにした方が良かった気がする。
メリハリが効いていたわけでもないし。
何だかトーンが中途半端だった。

「詐欺医者ドタバタ顛末記」みたいなノリにしたほうが、
言いたいことが伝わりやすかったと思う。



オフィシャル・サイト
http://deardoctor.jp/




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