【食】と【農】の安全保障 | 希望ある未来へ~山内卓オフィシャルブログ~

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生まれ故郷である八戸市を中心に活動する山内卓(やまのうちたかし)の日々考える事などをUPするブログです。

 今月18から19日にかけて梅雨入りしたので、ここのところ青森県はずっと雨模様です。仙台や関東の友人が暑い暑いという中、八戸市ではだいぶ肌寒い天候が続いています。昨晩会った同級生の仲間も鼻がグズグズいっていたようでしたし、皆様も体調にお気を付けてお過ごし下さいf^^;


今日は2時半からの県立屋内スケート場誘致推進協議会定例総会と↓


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 3時半からの北奥羽開発促進協議会定例会↓


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そしてその後の名刺交換会に平山幸司参議院議員の代理で出席してまいりました。特に3時半からの定例会ではドクターヘリについての現状をスクリーンで解説してくださる機会もあり、大変勉強になりました。八戸市悲願の屋内スケートリンク場、そして種差海岸の国立公園編入なども良い契機に、北東北三県の広域連携は非常に重要だと再確認しました。


 さて、今朝の新聞で、BSE輸入規制緩和でこのところ増加傾向の続く輸入牛肉のセーフガードが回避される見込みだということが報じられました。セーフガードとは緊急輸入制限のことで、詳しくは農林水産省のHPにも説明が記載されていますが、国内の産業に重大な影響を及ぼすと見込まれる場合、政府が緊急的に課す輸入制限措置のことを指します。このニュースを見て、輸入業者は輸入量を抑制しながら、発動基準ギリギリのところをほぼ満杯状態で輸入を行なっていくのだろうと個人的には感じます。現状ではまだ膠着状態であるオーストラリアとのEPAの中で38.5%→30.8%の主張が為され、TPP交渉において牛肉の関税を守ることができなければ国内の畜産業者は非常に苦しい状況に追い込まれてしまう虞も大きいでしょう。


 以前から、牛肉など畜産に関しては特に大きな関心を持って、ここでも考えを述べて来ましたし、国民が口にする食材、食の安全や安心、国内産業の衰退を招かない為にもトレイサビリティー制度など安全基準など外国産牛肉についても厳しい態度を以て臨んで欲しいと思います。私たち生活の党は「安心・安全を実感できる社会を確立する」ことを基本政策として掲げ、トレイサビリティー制度の拡充を強く訴えています。


 これと併せて、EUでは2014年以降の共通農業政策を見直すことで基本合意、農家への直接支払いや、補助金給付制度を設け、大規模農家への補助金削減、若い世代の農家に手厚い支援を行なうことを決定したとも伝えられています。ここからも、欧州各国と日本との間の「農」に対するベクトルの違いを汲み取ることができると思います。国家の根幹は食を支える「農」にあり、安全保障上も大きな役割を果たすという意識、またそれを守っていこうとする意志が非常に強く顕れていると私は感じます。農業所得における日本の財政負担の割合は2割に満たない水準であり、米国では6割、EU諸国では9割以上が財政負担によるものだと言われます。欧州では特に食糧を守ることは、国民の命・国土を守ることに繋がる公的なものであるという意識が強いように思います。私たちは【食】や【農】に対する根本意識も今一度見つめ直す必要があるかもしれません。


 日本においても安全・安心な食材は国民のいのちを守ることにも繋がり、自給率の向上は外交の土台としても安全保障上大きな役割を果たします。たとえば日本で認可が下りないようなホルモン剤を使用した食材が氾濫し、食の安全が確保されない状況になってしまえば、その影響は未知数ではありますが、将来世代に禍根を遺すことになってしまう可能性もあります。「自分たちの子供や孫に安全なものを口にして欲しい」「健康にスクスクと育ってもらいたい」、そういった親や家族の想いを政策の形に具現化して行きたいと思います!